有ってはならない、各種障害者事業所の、虐待や不正行為

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こんにちは、金次郎です。

 私が就労継続支援A型事業所に勤務しだしたのは、2017年(平成29年)の事です。
 その1年前に、耳鼻科の先生から「あなたの今の聴力は、障害者手帳が取得できるレベルまで下がりましたよ」と言われ、診断書を書いてもらい申請書と共に提出したところ、程なくして「障害者手帳」が家に送られて来ました。
 手帳が送られて来たのを見計らった様に、障害者生活支援センターの職員さんが家に来て、手帳を持つメリットやデメリットなどの説明を受けました。

 その時に、障害者が働く為の施設であるA型事業所と言うのを教えてもらいました

就労継続支援事業所はA型とB型の2種類

 就労継続支援事業所と言うのは、障害者総合支援法に基づく福祉サービスのひとつでして、直ぐに一般企業などで働く事が困難な場合、障がいや体調にあわせて自分のペースで働く準備の仕事をしたり、就労訓練を行う為の施設です。
 就労継続支援事業所には、A型とB型の2種類あります。

A型事業所

障がいのある人が、今すぐ一般企業への就職は不安だとか、困難な場合に、一定の支援がある職場で雇用契約を結んだ上で働く事が可能な福祉サービスです。
特徴として、勤務形態は基本的に一般就労と変わりませんが、1日の勤務時間が比較的短いです。
雇用契約を交わしますので、最低賃金は保障されており、定年制です。

B型事業所

A型に対してB型は、雇用契約を結ばないで、A型と同じ様に軽作業などの就労訓練を行う事が可能な福祉サービスです。
やはり、自分の障がいや体調にあわせて自分のペースで働く事ができますので、一般就労や就労継続支援A型事業所への移行に必要なスキルを習得する事ができます。雇用契約を結ばないので、給与としてはA型に比べるとかなり低いです。

参考:(株式会社LITALICO)就労継続支援とは?A型・B型の内容・雇用契約・収入・対象者などをくわしく解説

指定を取り消された事業所は何をした?

 今般熊本県より事業所指定を取り消されたのは、熊本県水俣市に有る障がい者就労支援事業所です。
 この事業所では、利用者の支援計画には記載が無い土木作業や建設作業などの重労働を行わせていただけでなく、障がい者の支援作業内容としては不適切な人骨の粉砕作業も行わせていたそうです。

 これらの事は、一昨年県が行った実地指導の時に、事業所提出書類に不審な点が有った事から調査した結果分かったそうです。
 その後行われた県の監査では、職員が利用者に噓の証言をするように指示していた事も明らかになりました。
 更に、この事業所では、送迎や食事などのサービスを提供していないのに、偽の支援記録を作成して水俣市や県などから、訓練等給付費約1486万円を不正に受け取っていた事も解明されました。

 以上の事から、熊本県はこの「障がい者就労支援事業所」の指定を取り消しました。

 事業所の責任者は「事実と食い違っている部分があるし、現在も多くの利用者がいるので取り消し処分は重すぎる」とコメントしており、「訴訟で事実を明らかにしたい」と熊本地方裁判所に「処分の差し止め」を求める裁判を起こしています。

参考:(TKU「テレビくまもと」)障がい者就労支援施設で約1500万円不正受給 熊本県が指定事業者取り消し

無くなる事業所以上に、新らたな事業所が開設されている

 この様に、障がい者にふさわしくない作業をさせたり、自治体から不正にお金を受け取っていたと言う事で行政処分を受ける障がい者施設が、少なからずあります。
 以下の広報は、先月3月に、ここ福岡県が取り消し処分をした、就労支援事業所や放課後等デイサービスです。

参考:(福岡県庁)障がい福祉サービス事業所等に対する行政処分(指定取消)について(2事案)

 日本各地に有る就労支援事業所や放課後等デイサービスでは、利益が出ない事業所も多く閉鎖される事業所もたくさんあります。
 しかし、閉鎖される事業所以上に新しくできる事業所が有ります。
 こちらは、厚生労働省が発表している「障害福祉サービス等事業所・障害児通所支援等事業所の状況」ですが、令和2年と令和3年を比べても、A型事業所は201ヶ所B型事業所は1052ヶ所も増えています。

参考:(厚生労働省)障害福祉サービス等事業所・障害児通所支援等事業所の状況(pdf形式)

終わりに 

 私が最初に勤務した、居住地市内のA型事業所は作業員14人ほどのこじんまりとした事業所でした。
 主な作業は、デパートの紙袋作成やネットオークションへの出品でしたが、やはりそれでは作業員に給与を支払うほどの利益は出なかったのでしょう。
 勤めだして2年目で閉鎖されてしまいました。
 閉鎖前1ヵ月は、職員さんがリストアップした、他の事業所の見学会がメインでしたが「あらっ、家の近くにも事業所有ったんだ」と言う場所にも存在しました。
 また、事業所主催の見学会以外にも、ハローワークに行って自分で探した事業所にも見学に行きました。

 それで、最終的に今の事業所に決めたのですが、色々な作業内容が事業所によって有りますので「この作業ならできそう」と言うのを、見学して感じ取り、疑問点は職員さんにドンドン質問して納得した上で応募する事をお勧めします。
 採用された後、働き出してから「こんなはずじゃ・・・」と思わない様にする為に大切な事ですよ。

 最後に、去年精神科の病院で看護師が入院患者を暴行すると言うニュースが有りましたが、私の勤めている事業所と同じ市内にある障がい者事業所で、支援員が障がい者を虐待すると言う事件もありました。
 この事件直後に、当社社長が「支援員が障がいの有る方を虐待するなど、有ってはならない事」と声明文を当社HPに載せておりますので、お読みください。

引用:(株式会社 SANCYO)障害福祉サービス事業所における虐待事件に対する声明

  

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