高騰するランドセルの金額。原因は一体何?リユースでもっと手軽に買える自治体も。 

ランドセル リユース

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

ランドセル選びは近年、「ラン活」とも称され、商戦も加熱しています。小学校に入学するという大きな節目で贈答品ニーズも見込め、高価格でのランドセルの販売にも結び付くからです。

以前のランドセル商戦スタートは、半年後を見据えた夏頃が一般的でしたが、ここ近年はランドセル販売の時期が年々早くなっています。2023年は、各メーカーが相次いで2~3月にかけて、新作を発表しました。ランドセルの購入を見込む対象者は来春小学校に入学する子ども達です。

ランドセルの価格は顕著な上昇が続いています。ランドセル工業会によりますと、2022年の平均購入額は2021年よりおよそ1000円高い5万6425円でした。10年前の3万7400円から約2万円も高くなりました。

どんどん高くなるランドセルを買えない家庭もあります。そんな家庭を助けたいと、ランドセルのリユースに乗り出す自治体も出て来ました。

今回はランドセルが2023年さらに高い理由、ランドセルのリユースについてお知らせします。

さらに高額化するランドセル、一体なぜ?

東京都を拠点とする土屋鞄製造所が、大阪府大阪市北区にある複合商業施設「グランフロント大阪」のテナントで入っている直営店では、深みの異なる赤や青といったおよそ40色のランドセルを販売しています。職人が1つずつ手作りするランドセルは、税込み6万5000~19万円します。土屋鞄で働く男性は「細かく枝分かれしている子ども達の好みに応えるために、沢山の色を用意しています」と説明しました。

ランドセルが高額化した背景には、少子化に伴い、親御さんや祖父母が1人のお子さん当たりに対してかけられる費用が増加したからでした。2022年の新小学1年生は100.7万人で、10年間で9万人も少なくなりました。2024年春、長男が小学校に入学する会社員の男性は「息子が気に入ったランドセルを購入したい」と言いました。

参考:ランドセル商戦 多様化…定額料金で利用できるサブスク、軽くて割安な通学用リュックも 読売新聞(2023年)

もっとも、2023年はランドセルの販売業界も資源・エネルギー価格の高騰で、物価高の荒波に揉まれています。メーンとなる材料の人工皮革や金具の仕入れ価格は、資源高や円安を背景とした輸入物価の高止まりによって、企業によってはおよそ3~4割、材料費が上昇しました。

そのことで、ランドセル価格も高額化しました。土屋鞄製造所もその余波を受け、主力アイテムの価格を1000円引き上げました。

兵庫県にあるランドセル大手のセイバンの企画統括部長の男性は、「ランドセルに必要となる、ほぼ全ての部品の仕入れ価格が値上がりしてしまいました」と大きな溜め息が漏れます。

ランドセルのリユースしています!in東京都

画像引用・参考:ランドセルを寄付しませんか きれいにして新1年生に販売、ひとり親家庭に笑顔を 荒川区の子ども食堂が「ぐるぐるランド」 東京すくすく(2022年)

もう使わないランドセルの寄付を呼びかけ、キレイにクリーニングして販売する活動『ぐるぐるランド』を、東京都荒川区にあるこども食堂が取り組んでいます。2022年も卒業シーズンを迎え、「こども食堂サザンクロス」代表の女性がランドセルの寄付を募っています。

女性は、経営するこども食堂の運営費を捻出すべく、2020年に石川県内でランドセルのリユースの取り組みをしている人に、つてを介して集めた数個を預け、1個につき500円程度の利益を得ました。その反面「運営費に当てる以外にも、もっと地域に根差したい」との強い気持ちも抱く様になりました。

そこで2021年は、区社会福祉協議会や区PTA連合会の賛同を得て、2022年3月末で70個のランドセルの寄付が届きました。女性は、自宅を開放して不登校の小中高生が集まれる居場所づくりも行い、利用者らに手伝って貰いながら、革用クリーナーなどでランドセルの背面をキレイに1個ずつクリーニングをしていきました。

キレイになったランドセルを、ひとり親家庭向けに食べ物を提供する荒川区内にあるフードパントリーに出品した結果、6個が新入学児の手元に行き渡りました。小学校への入学をする1年以上前からランドセルを購入する「ラン活」が活発な世の中で、小学校に入学する2、3ヵ月前にお下がりのランドセルを手にできて、安堵した表情を浮かべるひとり親家庭の実情も垣間見えてきました。

汚れや傷みの激しいランドセルは引き取りませんが、これから先は、女性の取り組みに賛同する人の協力で体操着や上履きを入れる袋を用意したり、民間の助成を受けながら海外へランドセルを届ける取り組みも行う予定です。

参考:使わなくなったランドセル きれいにして新入学児に 荒川の子ども食堂、提供呼びかけ 東京新聞(2022年)

「6年間の思い出が詰まったランドセルをリユースすることで、次の子どもの背中で新しい思い出を刻み続けられます」と女性は語りました。

ランドセルのリユースのお問い合わせは区社会福祉協議会=電話03-3802-3338=まで。

海外のランドセル事情

ドイツで販売されている、大人向けのランドセルの話をしたいと思います。

ランドセルは、“海外にも輸出”していて、ランドセルの老舗メーカー・セイバンが、2020年からドイツでランドセルの販売をスタートしました。日本は少子化で、今後はランドセルがどんどん売れなくなっていくことを見込んで、海外展開、それも、大人用を販売しています。

セイバンの広報担当者によりますと、「始めは小さなお子さん向けを販売を想定していましたが、ニーズのリサーチを重ねていくと結果、ドイツとは、1つの物を大事に長く愛用する思考が強い傾向で、ランドセル大人向けのアイテムに切り替えました」ということでした。

カタチが面白いこと、仕事の必需品を一括で持ち運びができることなどで、仕事をしている人をメーンとし、ランドセルの人気が高まっています。

私はランドセルは6年間使いましたが、確かに最近のランドセルは高すぎますね。りぼんや刺繍が付いて可愛くはありますが、値段が可愛くないです。

ドイツの話は日本がこれから少子化がさらに進むとニーズが減るから、とのことでの輸出でしたが、少子化なのにランドセルの値段はどんどん高くなる、相対的な事例で驚きしかありません。

物価高も続きそうですし、ランドセルが安くなることは無さそうですね…。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も2交代制で担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。