「死にたい」のトリセツ「死にトリ」の使い方~どんはれの枕草子~  

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昔見つけたあるサイトについて。

随分以前に、すべてにおいて自信がなくなり、不安で希死念慮がひどかった時、ネットを検索しまくってあるサイトを見つけた。

それは、俗にいう「自殺サイト」だった。

本当に自殺したい人が集まってなにかするというよりも、希死念慮を抱えている人たちがひっそりと集まりにきて、自分の気持ちを話し、ときには励ましてくれるようなサイトだった。

優しくしてくれるのは近くの友達より、どこにいるのかわからない遠くのネット上の他人だなとこのとき思ったものだ。

そこで、仲良くなった人と当時のmixiで繋がり、連絡をとるようになり、年賀状を出し合うまでの仲になった。

現実世界でいっぱいいっぱいになった人々のガス抜きのために存在しているようなサイトだった。

その後、座間市で9人殺害の事件を知り、戦慄しながらも、弱くなった心の隙間に入り込んで悪さをする人間はどこの世界にもいるものだなと暗澹たる気分になったものである。

「死にたい」のトリセツ「死にトリ」

最近、こんなサイトを見つけた。


私たちは様々なつらさや寂しさ、悩みを抱えながら生きています。

 家族、学校、会社、人間関係、恋愛、生活、メンタル、お金など不安なことはたくさんあり、時には「死にたい」「消えたい」「生きていても仕方がない」と生きることを投げ出したいと思うこともあります。(ずっとそう思っている人もいることでしょう)

 一人ひとりの悩みやつらさは個人的な問題にとどめてしまうと人を苦しめるマイナスな存在になってしまいますが、そのつらさの背景を探っていったり、悩みの本質を考えたりすることで、今の社会の課題を明らかにし、今後のとても貴重で価値あるものになります。

 このサイトは、「死にたい」という気持ちや「生きていても仕方ない」という思いを今私たちが生きる社会への警鐘であると捉え、同じような気持ちを持つ人たちが出会い、つながり、支え合えるようなコミュニティやネットワークを創っていくことを目的に「ネットの居場所」としてつくりました。

「ネットの居場所」死にトリは今の時代でまっとうに悩める人たちのためのささやかな社会参加の場です。

本サイトは厚生労働省自殺防止対策事業の補助金を受けて特定非営利活動法人地域生活支援ネットワークサロンが開設しています。

引用:死にトリ

とうとう国がこのようなサイトを立ち上げてきたのだなと思った。

私もパニック障害とは違うと言われているが、不安で落ち着かないときがあり、いのちの電話に電話をかけまくったことがある。

誰でもいいから不安な気持ちを聞いてもらいたくて居ても立っても居られなくなって電話するのだが、いのちの電話はだいたい30分程度で会話を切り上げられて切られてしまう。

私が不安で具合が悪くなるのは午後7時から9時にかけてが多かった。この時間帯は、病院もしまっているし、どこにも助けを求められない。頓服薬を飲んで、テレビなどの音が気に障るので、無音に近い状態にし、静かにうずくまって時間が過ぎるのを待つしかなかった。

9時を過ぎると不思議とスーッと気持ちが落ち着いていき、後は眠るだけなので、就寝の支度をするのだった。

今では、LINEなどのSNSで悩み相談を受け付ける窓口が増えてきていると思う。しかし、具合が悪くなりやすい夜の時間帯に対応しているところはまだまだ少ない。

人の迷惑になるのはわかっているので、いのちの電話もいっそのことAIを採用してただただ、不安な気持ちを聞いて対応してくれるようなものにならないかなと思ったりする。

この場合、アドバイスはいらないのである。そして、審判的な態度もいらない。ただただ、話を傾聴し続けてくれる持久力が欲しいのである。

死にとりでは、24時間、可愛い鳥たちがチャットで話しかけるとこたえを返してくれる。なかにはとんちんかんな回答も多いのだが、なにか繋がりを持てることで不安な気持ちが和らぐこともあるかもしれない。

生きづらさや不安な気持ちは人それぞれ違う。それを比べ合ってしまうといつの間にか不幸自慢大会になり、結局、自分の辛さは他人には理解してもらえないという結末で終わる経験を何度もしたことがある。

このようなサイトにどのような効果があるのか今後期待して見守りたいと思う。

ただし、注意してもらいたいのは、「死」について、正面に向かい合っている描写が多いため、読んでいるのが辛いと感じる人もいるかもしれない。そのような人には無理して利用することはお勧めしない。一応おことわりを入れておく。

参考サイト

死にトリ

noteでも書いています。よかったら、読んでみてください。

 

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