『スワンソング』。〜ゲイのヘアメイクドレッサーが、亡き親友に最期のメイクを施す旅を描く映画〜  

スワンソング 映画

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

まだLGBTQの概念が低かった時にはまだ周りに言い出せず、大人になって公表したら人間関係に亀裂が入るなど、数年前まではなかなか浸透しなかったLGBTQ。現在は結婚は日本の法律では無理でも、パートナーシップ制度を利用したり、LGBTQウェディングをされる方も増えて来ました。

今回はそんなLGBTQのヘアメイクドレッサーの男性が主人公の映画と、LGBTQを告白し、僧侶とメイクアップアーティストを両立している方についてお話しします。

現役引退をしたゲイのヘアメイクドレッサーが亡き親友への最後のメイクを施す旅を描き、2021年の東京国際映画祭をはじめ世界各国の映画祭で感動を巻き起こしたウド・キアー主演映画【SWAN SONG(原題)】が『スワンソング』の邦題で、2022年8月26日(金)より東京・シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開が決定。あわせて日本版ポスタービジュアルと場面写真1点が解禁されました。

公開された日本版ポスタービジュアルは、ウド・キアー演じるミスター・パットが、ファッショナブルに着飾り愛した男の好きだった煙草を想い出す姿を捉えたもの。パットの横には「ゴージャスに生き抜く。華麗に羽ばたく。」という、パットの生き様を体現するキャッチコピーが書かれています。

あらすじ

ヘアメイクドレッサーとして活躍していた現役生活を退き、養護施設でひっそりと暮らすパットはある日思わぬ依頼を受ける。かつての顧客で、街で一番の金持ちであるリタが遺言で「パットに死化粧を」と記していた。最愛のパートナーであるデビッドを早くにエイズで失っていたパットは、リタの遺言によって様々な思い出が去来する。すっかり忘れていた生涯の仕事への情熱や、友人でもあるリタへの複雑な思い、そして自身の過去と現在…。ヘアメイクドレッサーとして活躍してきたパトリック・ピッツェンバーガー、通称“ミスター・パット”にとっての「スワンソング」は、わだかまりを残したまま亡くなってしまった親友であり顧客のリタを、 天国へと送り届ける仕事になるのか――。

白鳥がこの世を去る際、最も美しい声で歌うとされる伝説から生まれた「スワンソング」という言葉。芸術や匠の技に身を捧げた者たちが、人生の最後に残した作品、最後のパフォーマンス、つまり有終の美が「スワンソング」と表現される。

画像・引用:伝説のヘアメイクドレッサーが親友の最後のメイクに向かう…『スワンソング』日本公開決定 cinemacafe.net(2022年)

監督、キャスト陣

本作を執ったトッド・スティーブンス監督は、17歳の時にアメリカのオハイオ州のゲイクラブで初めて“ミスター・パット”ことパトリック・ピッツェンバーガーがダンスしているのを観て衝撃を受け、映画界へ進んでからも、ずっと同郷オハイオ州の人気ヘアメイクドレッサーだったパトリック・ピッツェンバーガーをを題材にした映画を撮影したいと長年想い続け、その願いが遂に叶った本作。

自分自身もゲイであるスティーブンス監督の本作は、実在の人物、パトリック・ピッツェンバーガーをモデルに、エイズが蔓延した1990年代から現在に至るまでのゲイ文化を真っ直ぐ見つめ直し、社会的な居場所や相続問題などのリアルなカテゴリーも物語に取り入れながら真摯に描いた映画です。

主演は、ドイツ出身でハリウッド作品でも多数活躍する世界的名優であるウド・キアー。本作でのキアーさんは、その強烈な個性はそのままに、ヘアメイクドレッサーとして人生最後の仕事への逡巡をエモーショナルに表現。時に激しく感情を露わにして、時に静かに哀感を漂わせ、共感へと誘う名演技を実直に披露しています。

共演は[プロミシング・ヤング・ウーマン](2020)のジェニファー・クーリッジ、ゲイを公表している俳優兼TVプロデューサーでもあるTVシリーズ[アグリー・ベティ](2006)のマイケル・ユーリーらが参加しました。

世界の映画賞で絶賛。

サウス・バイ・サウスウエスト2021ナラティヴ・スポットライト部門でワールドプレミアされ、インディペンデント・スピリット賞脚本賞・主演男優賞ノミネート、ニューヨーカーズLGBT映画祭 観客賞受賞ほか、2021年東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門にて上映されました。

予告編も解禁。

ここからは、僧侶であり、メイクアップアーティストでもあるLGBTQ当事者の男性について、ご紹介致します。

僧侶であり、メイクアップアーティストでもあるLGBTQの男性。

浄土宗のお坊さんでメイクアップアーティスト、そしてLGBTQ当事者でもある男性が、初の著書《正々堂々 私が好きな私で生きていいんだ》を出版されました。 

“僧侶”としてお経を唱える傍ら、自分自身にメイクを施してハイヒールを履き、キラキラのイヤリングで飾ってLGBTQであることを公にしている男性。ありのままの自分に自信が持てたきっかけは、33年の人生の中で26年が過ぎてからだと話します。そこに至るまで「他人にバカにされたり、非難されることに怯えながら、自分が”正常じゃない”ことに罪悪感を常に持ち、本当の気持ちを封印しながら暮らして来ました」といいます。 

幼少期はディズニープリンセスや美少女戦士セーラームーンが大好きだったという男性は、小学校に入り男女の違いがハッキリと区別されてからは、本当の自分を隠しました。

それから男性の行動が25歳を過ぎて変化しました。ボストンの教会のゲイの若者向け広場に参加してゲイのリア友が出来たり、初めてスペインに1人で旅をして出会ったゲイ友達の実家に泊めて貰ったり。この際男性は、母親に正直に「ゲイクラブに行く」と話した友達と、その告白を普通に受け入れている母親にとても驚いたと語っています。

そして、ボストンの短大から編入したニューヨークのパーソンズ美術大学においては、学部長も学生もLGBTQであることを隠そうとする姿が全くなかったそうです。そうした経験を介して、男性は「素直に生きている人たちに嫌だと思うほど自由を見せられて、私がメイクを施すことも、LGBTQだとハッキリ生きることも、何も問題なんか起きない」と考える気持ちとなったそうです。

参考:LGBTQで僧侶でメイクアップアーティスト。”普通じゃない”ことに悩んだ著者が導いた「好きな自分で生きる秘訣」 AERA dot.(2021年)

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「僧侶で同性愛者でメイクのプロ」そんな私が人生で迷っている人たちに伝えたいこと PRESIDENT Online(2021年)

この映画、特に僧侶の方に青天の霹靂。

LBGTQの方に関してはテレビでは知っていたものの、私が人付き合いがない分身近にLGBTQの方がいなくて、今の会社に入って、間接的にですが、記事を書いてLGBTQの方々に触れて来ました。LGBTQを世間に言っても問題が数年前みたいに生じない事にも、多様な社会の広がりを感じます。

僧侶の方もこの記事を書くまで存じませんでした。最初は少し驚きましたが、ドラマや映画、舞台でもLGBTQの主人公がかなり出て来たので、この僧侶の方もアリだと思いました。幼少期は自身がLGBTQである事を周りに言えず悩まれたそうですが、今は僧侶もやりながら好きな事も仕事としてやっている、素晴らしいなと思いました。LBGTQ を持っていても、寄り添ってくれる人がいる。生きにくさもある現代ですが、安易に否定しない多様性のある社会になって本当に良かったです。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。