この記事は約 6 分で読むことができます。
こんにちは、翼祈(たすき)です。
6月に入り、私の住んでいる九州北部でも梅雨入りし、その後各地で梅雨入りが進んでいく時期ですね。毎年50年に1度の大雨に注意、激甚災害と呼ばれ、多くの地域で大雨による被害が起きています。いつ大雨にしろ、災害が起こるか分からない日本。
そんな日本でも立場の弱い障害者に向けて、数多くの支援が進んでいます。
今回は日本各地で取り組まれている障害者向けの津波フラッグ、筆談可能や手話が可能なことを知らせるビブス、おたすけ手ぬぐいなどについてお伝えしていきたいと思います。
津波フラッグ
津波情報を視覚で伝える『津波フラッグ』が、初の兵庫県内でたつの市御津町の新舞子浜に導入されました。聴覚に障害を抱える人や波の音でサイレンを聞き取りづらい海水浴客らの命を守るため、地元住民たちが「いざ」に対策します。
『津波フラッグ』は、聴覚に障害を抱える人への情報伝達が大きな課題となった東日本大震災を踏まえ、気象庁が2020年6月に取り決めました。デザインは赤と白の格子柄でとなっており、縦131センチ、横162センチ。日本各地の海水浴場などで配置が加速しています。警報などが発動されれば、地元の担当者が危険の及ばない範囲で『津波フラッグ』を掲げ、聴覚に障害を抱える人ら避難を呼びかけします。
動画・引用:気象庁/知識・解説「津波フラッグ」は避難の合図
参考サイト
「この旗見たらすぐに避難を」聴覚障害者ら命守る津波フラッグ 兵庫県内初導入 神戸新聞NEXT(2021年)
「津波フラッグ」で警報知らせる 横浜市の海水浴場で避難訓練 NHK NEWS WEB(2024年)
手話、筆談可能と書かれたビブス
京都府福知山市内の聴覚に障害を抱える人やその支援者らの5団体で結成された「福知山ネットワーク」は、避難所などで、支援者らが着用して、聴覚に障害を抱える人へ存在をPRするビブスを製作しました。2種類あり、「手話」か「筆談します」の文字入りの目立つオレンジのビブスで、「一人でも多くの人に存在を知って頂きたい」と、支援を希望する人に配っています。
聴覚に障害を抱える人は、災害時などで情報を手に入れづらく、災害の状況が分からなかったり、どこに逃げればよいのか判断がしにくいです。そこで、災害時などに居合わせた聴覚に障害を抱える人の支援者が、ビブスで自分の存在を視覚的に理解させ、障害を抱える人たちが困った時助けることが出来るようにするためのビブスを完成させました。
似た様なビブスは、福知山市社会福祉協議会が2013年の福知山花火大会露店爆発事故を見舞われて以来製作しています。今回は同「福知山ネットワーク」が赤い羽根共同募金の助成金を使い、100枚ずつ製作しました。ビブスはオレンジ色で、文字は背面全体と左胸部分に取り入れました。
参考:事故や災害時に頼って 聴覚障害者支援の手話・筆談可能をビブスで視覚化 両丹日日新聞(2021年)
ビブスは「聴覚障害への理解者がいます」というメッセージを示すもので、着用した人もコミュニケーションが取れずに困った場合は、市聴覚言語障害センターにつなぐよう依頼しています。また一般にも配布しており、手作りの筆談ボードも併せて渡します。
おたすけ手ぬぐい
災害時に障害を抱える人が意思を示したり、支援者と円滑なやり取りをしたりするのに役立つ手ぬぐいを、福岡県大牟田市の団体が製造しました。2020年夏に大牟田市内を襲った激甚災害時の困り事などを障害を抱える人から聞き取り、障害に適用した6種類を用意。名前は『おたすけ手ぬぐい』で、「トイレはどこにありますか」、「体調が良くありません」などのイラスト、五十音の文字などが印刷されており、文字を指差せば、意思が伝えられます。
身体、視覚、知的、聴覚、発達、精神の障害ごとに計6種類に分けられ、聴覚に障害を抱える人向けには「ジェスチャーや文字や図などで何を必要としているのか教えて」など障害ごとのきめ細やかな特徴や対応する時の注意点も表記しています。
参考:災害時の意思疎通に役立てて 障害者向けの手ぬぐい作成 朝日新聞デジタル(2022年)
サイズは縦35センチ、横90センチで、大牟田市内の障害者や関連施設にも無料で配布中です。
ヘルプバンダナ
これに近いもので、ヘルプバンダナというものも開発されて既に使われています。
ヘルプバンダナについては、以前別のライターさんが書かれた記事をご覧下さい。
大雨と私。
私が保育園に行っていた時のことです。今でも例で挙げられる程あの当時過去最強クラスだった、台風が福岡に接近しました。他の子は両親が迎えに来る中、母は仕事が終わらず、私は先生とずっと母が来るのを待っていました。だいぶ暗くなって、母は迎えに来ました。
母が迎えに来て、私の手を握って歩いている時、母の眼鏡が飛びました。すると、たまたま工事中のおじさんがいて、母の眼鏡を拾ってくれました。母は今でもあの時のおじさんは、神様だと言います。
それから10何年か経っていますが、梅雨時の大雨の被害はあの当時過去最強クラスとずっと言われていた台風の時より、酷くなっています。支援がなかなか行き届かないかと思いますが、困っている障害を抱える人が避難する時の多くの助けになって欲しいものです。
関連記事
災害時に障害者が取り残されないために 西日本豪雨の教訓などから生まれた「携帯用点字ブロック」 FNNプライムオンライン(2020年)
「ダメな時は死ぬしかない」諦めこぼす“災害弱者”を置き去りにしない 浸水危険の自宅から病院へ…ALS患者と避難訓練【大阪発】 FNNプライムオンライン(2022年)
noteでも書いています。よければ読んでください。
コメントを残す