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先日、沖縄県うるま市の小学4年生の男子生徒が、2年間かけて伸ばした31cmの髪の毛を、ヘアドネーション(寄付)したというニュースを見ました。
私の身近な友人も、先日長かった髪をバッサリと切っていて、聞いてみるとヘアドネーションしたと言っていたのを思い出しました。
ヘアドネーションとは?
ガンや白血病、先天性の無毛症、不慮の事故などで、髪の毛を失った子どもたちに、人毛100%の医療用ウィッグを無償で提供するために、伸ばした髪の毛を寄付することです。
もとはアメリカの団体Lock&of Loveが行なっていた活動です。日本では、2009年にNPO法人Japan Hair Donation&Charityが活動をはじめました。女優の水野美紀さんや、柴咲コウさんが寄付したことで、注目されました。
必要な髪の毛の条件は?
ヘアドネーションができる髪の毛の長さは、31cm以上が必要となります。(つな髪プロジェクトは15cm以上)
なぜそんなに長い髪の毛が必要なのかというと、ウィッグを製作するときに、髪の毛をV字に、ウィッグのネットに結びます。
なので、31cmの髪の毛からは15cm程度の長さのウィッグができあがることになります。
そしてウィッグを希望する子どもたちには、やはりロングヘアーが人気のようで、なるべく長い髪の毛を希望しています。
・長さは31cm以上(寄付先の団体によっては15cm以上でも可能)
・カラー、パーマ、ブリーチヘアでもOK
・軽くぴっぱって切れるなど、極端な痛みはNG
・完全に乾いていること
31cm未満でもシャンプーやトリートメント剤、カラー剤の開発、美容師さんが使う練習用のカットマネキンの素材として転売し、制作費の一部にあてられます。
ウィッグができるまでの工程
まずは、賛同のサロンや最寄りのヘアドネーションに対応してもらえる美容室で、髪の毛を切ります。切るときは、シャンプーなどはせず、完全に乾いた状態で切ってもらいます。濡れているとカビや雑菌の繁殖の原因となってしまいます。
集まった髪の毛は一ヶ所に集められ、海外の加工専用工場へ送られます。
ウィッグになるまでの工程
①工場に送られた髪の毛は、化学薬品に入れられ、キューティクルを取り除きます。キューティクルを取り除くことで、髪の質感を整え、加工しやすい髪の毛にすることができるのです。トリートメントののち、染毛で色を入れて、洗いながし手作業で、髪をほぐし束にします。
②束になった髪の毛を乾かしたのち、再び手作業で、長さや髪質で1本1本仕分け、剣山ですきながら、細かいゴミをとり、艶をだします。均一に揃えられた髪の毛は、約20人で1束ができます。気の遠くなるような作業ですが、とても丁寧に作業してくださっています。
③再び、海外の工場から日本の団体へと、処理毛が返送され、その後日本のウィッグメーカーに送られ、子どもたちに送られるウィッグが完成します。子どもたちに送られたウィッグは、賛同の美容室などで希望の髪型にカットされます。
画像引用:Japan Hair Donation & Charity(ジャーダック,JHD&C)|ヘアドネーションを通じた社会貢献活動
最後に
ここまでで、1つのウィッグに、多くの人が関わっているんだと感じました。そして私も、髪の毛を伸ばすことで関わることができるんだとも思いました。
いまはショートボブほどの長さですが、少し髪の毛を伸ばそうと考えていたので、31cmまでいけるかわかりませんが、少しでも長く伸ばして、ヘアドネーションしてみたいと思います。
参考サイト
Japan Hair Donation & Charity(ジャーダック,JHD&C)|ヘアドネーションを通じた社会貢献活動
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