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前回の記事では「ストレス」をテーマにマイナスなイメージや思い込み、見方を変えてみるということを書かせていただきました。
マイナスな思い込みに体が反応して死亡リスクを上げてしまう一方、逆にポジティブなイメージを思い込ませる方法はないんだろうかと思って、調べてみるとそんな思い込みを活用する方法、それを「マインドセット介入」と言います。一体それは何なのか、紹介していきます。
1.マインドセットとは心の土台作り
マインドセットとは経験、教育、先入観などから形成される思考様式です……と言われてもどういうことか全然分からないですよね。私も意味が分かりませんでした。例を使って説明すると「仕事でミスしてしまい、ある案件がダメになった」とします。
その先に思う「問題点はどこにあったのか。反省して次がんばろう」、「やっぱりダメだったか。次もきっとダメだろうな」というのがマインドセットです。人はつねに決断と判断をした先に結果があって、そういうストレスと対峙する時の心の土台がマインドセットです。
マインドセットは個人の特性と思われそうですが最近はビジネスでも応用され、組織でもマインドセットを活用しています。新規のプロジェクトを動かす場面で、どのように判断して、推進していくのかという指針のような役割を果たしています。
またマインドセットは周囲にいる他者にも伝染するといわれていて、リーダーのマインドセット次第で部下や後輩たちの働きが違ってくるそうです。
2.グロースマインドセットを育てよう
マインドセットの種類は2つあります。グロース(成長志向)とフィックスト(固定的)に分かれています。
グロース・マインドセット フィックスト・マインドセット ・能力は高められると捉えている ・知性や才能は固定的だと捉えている ・人間は変われると思っている ・人間は変われないと思っている ・失敗を恐れない ・失敗を恐れる ・成長できる目標に成長したい ・難しい挑戦を避けている ・他人の評価より自分の成長 ・他人からの評価が気になる ・フィードバックを求める ・フィードバックが怖い ・学ぶことが楽しい ・すぐに諦めてしまう ・成長を促進する ・成長にブレーキをかけている 断然グロース・マインドセットの方が良いと思いますが、いきなり変えられるかというとそうでもありません。マインドセットは人生の中で積み上げてきた思考や行動、信念に基づいた心の形成なので、すぐには切り替えられません。どちらかというと育てるといった感覚です。 ではどのように育てていくのか、次の5つのステップを実践してみましょう。 マインドセットとは簡単にいうと考え方のクセみたいなものなので、いきなり変わることは難しいですが、スタンフォード大学心理学教授キャロル・S・ドゥエック氏はマインドセットの研究をしている一人で、マインドセットは「変えられる」と、提唱しています。 変えるには意識的に行う必要があって、そのための「PDCAサイクル」という方法が効果的だといわれてます。 Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(実行)という知識を頭に入れておくことで、行動に繋げられます。これを利用してどのように、マインドセットを育てていくのか、それは5つのステップから成り立っています。 まず目標を言語化=口に出す事によって意識化を定着させます。言語化した時にはできるだけ細かいディティールとビジョンを思い描くことができれば、明確な言語化が可能です。その時に時間軸まで考えられことは理想です。 言語化したことを日記に書き記すことで、気持ちを意識し続けることができて定着化させるという効果があります。その日何を行ってどうなったか、と振り返ることによってPDCAの実践にもなります。 行動力を身に着けるためには、決断をしたら実行に移しましょう。「頭でわかっているんだけどやらない」はやっていないのと一緒で、「できる」ということはすべて理解しているということです。常にやり続けられるように発展させていきましょう。 クセというのはなかなか抜けにくいもので、考え方のクセもそうです。なので目標を立てたときは周囲に協力を求めましょう。方向性が逸れてしまったり、考え方の悪いクセがでてしまったときは指摘してもらい、それをチャンスと捉えましょう。他人の指摘は気持ちの良いものではないですが、マインドセットを改良する練習にもなります。 実践を続けていると、目標は現実に近づいてきて高度な目標へと成長していきます。そんな時はこだわりをあまり持たずに、現実に即した軌道修正を行っていきます。「PDCA」のAct(実践)の部分を重要視しましょう。 このように5つのステップを踏みながら、実行していくのですがマインドセットを急激に変えようとすると、過度なストレスがかかってしまうことがあります。いままでの考え方を否定して、新たな自分の価値観を再構築する作業なので、焦らず徐々に行っていきましょう。 マインドセットはゴールがなく「一生続くもの」とのんびり考えながらも「成長を止めない」という意識付けも大事な要素です。 マインドセットのことを調べる前は、ポジティブな思考を持ちましょう的なことなのかな、と思っていましたが、そういうことでは無かったというのが第一印象です。現代社会でいろいろな悩みと日々、対面しているとポジティブな思考も疲れてしまいます。 ですがマインドセットはそういう悩みと対峙した時の心の土台、基盤を育て行こうという指針を抱きながら、凝り固まった自分の考えを徐々に溶かしてほぐしていく、そんなイメージを持ちました。 前回の記事でも紹介したケリー・マクゴニガル氏は毎朝1分間、目覚めた後に自分にとっての「大事な価値観」は何かを考えるだけで、現実と向き合う準備ができていると語っています。何事もですが、人生にショートカットは無くて、マインドセットを利用しながら毎日コツコツと自分という人間を育てていく、そんな大事なことに気付かされました。 次回、グロースマインドセットでどういう成功事例があったかを紹介していきたいと思います。よろしければ、そちらもご覧ください。 参考元・東洋経済 Learning sciense Labo Biz HINT HUMAN VALUE →HOME3.考え方の「悪いクセ」を変える5つのステップ
ステップ1.目標や望む姿を口に出す
ステップ2.日記をつけよう
ステップ3.やると決めたことをすぐに実行する
ステップ4.フィードバックをもらう
ステップ5.目標に沿って軌道修正をする
感想・マインドセットは自分自身を成長させていく大事なプロセス
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