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こんにちは、翼祈(たすき)です。
毎年9月は、「認知症月間」として、色んな都道府県で、認知症に関するイベントが催されています。
また、認知症への知識を深め理解を示そうと、毎年9月21日を「認知症の日」と定義しています。
WHOによりますと、2023年3月時点で認知症を発症した人は世界で5,500万人を超えています。また、毎年約1,000万件の認知症の患者さんが新たに増えています。
超高齢化社会に伴い、認知症というものは、抗えない、生きていく間、ずっとついて回る現代病です。私の両親も、高齢者という年齢に入り、今後私も両親を介しても、決して逃れることのできない介護という話になると思います。
超高齢化社会だからこそ、必要だと言われている『認知症サポーター』とその人の育成講座、【オレンジガーデニングプロジェクト】という啓発イベント、《若年性認知症支援コーディネーター》などを紹介したいと思います。
2024年、『認知症サポーター講座』が開かれた大分県の取り組み
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画像・引用元:認知症サポーターキャラバン
2024年9月10日、大分県豊後高田市にある中学校で、豊後高田市役所の人が認知症の方を支援していく中で、認知症ってどんなもの?などを子ども達が学べる『認知症サポーター講座』が開講され、3人の中学1年生が参加しました。
はじめにもの忘れがひどくなったり、自分のいる場所や時間がわからなくなることなど、認知症の特徴的な症状について、市の地域包括支援センターの職員から説明を受けました。
さらに、「おじいちゃんが食事を終えたあと『ごはんはまだか』と聞いてきた場合」を例に生徒たちがどのように声をかければいいかを考え、「『テレビを一緒に見よう』などと声をかけて話題をうまくそらす」などの意見が出されていました。
『認知サポーター講座』を受けていることで、認知症の人も取り残さない、地域になれると信じています。
【オレンジガーデニングプロジェクト】in東京都
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2020年に新潟県長岡市から始まったオレンジガーデニングプロジェクトは、「認知症になっても暮らしやすいまちをみんなで創っていこう!」という思いを共有し、全国各地でオレンジ色の花を咲かせるプロジェクトです。
オレンジ色は、認知症啓発のシンボルカラーで、2022年より河北医療財団多摩事業部は、「オレンジガーデニングプロジェクト多摩」をスタートさせました。
この様にシンボルカラーのオレンジ色の花を咲かせて啓発する活動をしている自治体もあるといいます。
オレンジ色の花は色んな花があるので、全国的に取り込みやすい、プロジェクトだと感じました。
詳しくは、引用元を読んで頂きたいと思います。
ここからは、国や地域でどんな認知症に対する対策を考えているかについてです。
2024年12月3日、政府は国の基本計画を、閣議決定しました。
主な施策は、
①暮らすためには、認知症の方の自尊心が尊重されること
②認知症への理解を深めること
③認知症に関連する新しい技術や知見を活用できること
④認知症の方に、お住まいの地域での安心安全な生活を届けていくこと
など、4つの重点目標に決定しました。
参照元:「新しい認知症観」取り組み推進へ 基本計画を閣議決定 政府 NHK NEWS WEB(2024年12月13日公開)
また、地域レベルでの支援体制の構築も進んでいます。
《若年性認知症支援コーディネーター》とは?
それぞれの都道府県で若年性認知症の患者さんなどからの相談に応じる窓口を設置し、自立支援に関連する専門家のネットワーク《若年性認知症支援コーディネーター》を窓口に設置します。
参照元:認知症介護情報ネットワーク(DCnet)>研修情報>若年性認知症支援コーディネーター研修
その他の認知症に関する話題
9月21日は「世界アルツハイマーデー」でもありました。
同日、東京都足立区内にある商業施設で、仮想現実(VR)の技術と、VRゴーグルを身に着けたことで、格子状の床が波打ったり、階段を降りようとすると、段差が離れたり近付いたりして距離感が掴めないといった、認知症の方に近い感覚を疑似体験できるイベントが開催されました。
参照元:「世界アルツハイマーデー」VRで認知症を疑似体験 東京 足立 NHK NEWS WEB(2024年9月21日公開)
日本に移住などで住んでいる外国人の方が認知症になると、日本語ではなく、元々住んでいた国の言葉しか話せなくなる、「母語がえり」という社会問題もあると、テレビのニュースで見ました。
私の中の身近な認知症の人は祖母です。元々軽度の認知症で、「認知症です」と診断を受けてからも、「そんなことない」と言って、薬を飲んだり、貼り薬を貼ったりすることもなく、その内、祖母の中でショックな出来事を起こり、余計に認知症が悪化しました。
祖母は既に認知症を発症していた頃ですが、2018年の12月30日に私の祖父が亡くなりました。祖母は気丈に振る舞っていましたが、初七日まで祖母の家にいたある晩、祖母が祖父の洋服を床に叩きつけ、物凄く怒っていた姿は人が変わったかの様に怖くて、恐怖を覚えたのを今でも覚えています。
あれは、祖母は一人残された怒りや悲しみ、悔しさなど、複雑な感情があったのでしょう。
2024年12月30日は、祖父の七回忌ですが、祖母は今特養ホームに入寮していて、12月に入ると外出できないことになっていて、祖母は出席できないそうです。
認知症の方と接する時には「慌てさせない」、「びっくりさせない」、「自尊心を傷付けない」という3つのポイントを押さえることが重要だと言われています。
私が、「認知症サポーター講座」などの知識があったら、祖父が亡くなって、一人残された悲しみに、何も言えず、ただ茫然とするのではなく、「おばあちゃん、大丈夫?」と声をかけて、寄り添うことができたのではないか?と思います。
祖母は特養ホームに入寮したことで、会うことはほとんどできなくなりましたが、身近に迫っていることだと、両親のことです。
両親は、高齢者に入る年齢で、特に父は70代ですが、物忘れが酷く、かなり行動も鈍くなったので、観ていて、色々心配になります。
その分、母が父の代わりにしっかりとしていますが、どうなるかなんて、誰にも分かりません。
私自身で言えば、一人っ子なので、両親の介護などの問題を一手に背負わないといけないこと、私自身の既往歴の糖尿病や、甲状腺機能低下症は認知症に将来なりやすい疾患で、今も未婚ですし、それらの病気が起因で、私が認知症を発症したら、どうしたらいいんだろうと、将来のことも色々心配になります。
年齢を戻すことも、既往歴ができる前にも戻れない。抗えない事実です。
先のことを考えるだけで、不安で、涙が止まらなくなります。
でも、この認知症という病気は、誰にでも起こり得る問題で、今は病気知らずで、元気にしていても、いつ誰がなってもおかしくない。
そういう点でも、『認知症サポーター』講座を受ける人が増えること、【オレンジガーデニングプロジェクト】で認知症を身近なものだと考えておくことが、これからの将来の備えだと思いました。
noteでも書いています。よければ読んでください。
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