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こんにちは、翼祈(たすき)です。
私はこれまでまだ掲載されていないのを含めると、4つダウン症の記事を書きました。それとは違う、ダウン症の親子の話を紹介します。
福岡県福岡市東区に住むダウン症で最も重度な知的障害がある男性のお父さんが、息子さんと生活を送る中での発見や学びを綴った書籍を、地湧(ぢゆう)社から『お父さん、気づいたね!声を失くしたダウン症の息子から教わったこと』として、税込み1760円で出版されました。男性のお父さんは「息子のお陰で身近な幸せを発見できることに気付きました。一人でも多くの人の心に、この本が届くことを嬉しく思います」と語りました。
今回は気管切開をして話せない息子さんとの心の会話を綴ったお父さんの想いを発信します。
お父さんが、ダウン症の息子さんの関連書籍を出版するまで

息子さんは生まれた後1ヵ月でダウン症と診断され、生後2ヵ月の時、肺炎を起こして呼吸困難となり気管切開の手術をしました。その後、手術を6回受けても、鼻や口で呼吸することが叶わず、声を失いました。息子さんは現在気管に入れたチューブで呼吸を行っています。
お父さんは、息子さんの態度や表情から「嬉しい」や「悲しい」という感情を汲み取って来ました。それ以上の感情を理解したいと、2011年から息子さんの心に意識を集中させる「心の会話」を継続しています。2019年からは「言葉を話せない息子の想い」を毎日ノートにしたため、その中から時々インスピレーションされた息子さんとの会話を書籍名『お父さん、気づいたね!声を失くしたダウン症の息子から教わったこと』として出版しました。
2023年6月16日の書籍の出版を記念したイベントで、同福岡県福岡市東区香椎にあるカフェ[香椎参道Nanの木]で、息子さんが描いた絵画や書のアート展[ART THE SHOGO]を2023年6月30日まで開催していました。
会場には、画用紙を重ね合わせて完成させた左右対称の「アヒル」のアートや、風が突き抜けていくかの様な書「疾風」など、息子さんが障害者サポート施設の絵画・書道教室で制作した作品十数点を掲出されていました。
参考:声失ったダウン症の子から教わった幸せ 「心に届いて」父が出版 毎日新聞(2023年)
父と母の会話。
よく両親は、「あいつは聴覚障害者なのに何で話が聞こえたり、話せるんだ?」と父が母に聞くと、母は「本当によく話が聞こえているけど、片耳が聞こえなくても、話せるだけでもいいじゃない。聞こえなかったら話せないし、私たちも手話を覚えないといけなかったし、あの子が話せるだけでも嬉しいことよ。今話せるのは、昔左耳も聞こえてた時期があったからだと思うのよ。話せるから衝突もするし、左耳が聴こえないことは悲しいことだったけど、私はあの子と普通に会話できるだけでも幸せよ」と、私がその場にいないところで、そういう会話をするそうです。
私は昔は左耳が聴こえない=ハンデだと捉えていましたが、今は発達障害などと一緒で、個性の1つとして考えています。
母には毎日その日書いた記事の話とか色々帰って来たら話をしますが、「話、また今日も長いな」と心の中で思っていても、母は最後まで聞いてくれることに、感謝しています。
この記事に書いた親子は、息子さんが気管切開して話せませんが、それでも心で会話をし、笑顔で話せてる。お互いが話すことだけが会話ではなく、話せなかったとしても、会話はちゃんとできます。
親子のカタチは色々あって、それでいい。そう感じた、今回紹介した記事でした。

noteでも書いています。よければ読んでください。
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