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この度、AKARIでオンラインイベント『“生きづらさ”にAKARIを灯す会』を開催させていただきました!
今回のイベントは難病や障がいを抱えながら発信活動をされている方をゲストをお招きし、自身の活動や生きづらさを感じていることなどについてお話を伺い、出てきた生活上の課題などについてリスナーと議論し解決策を考えていく会です。
イベントは7/7にclubhouseにて開催させていただきました!
こちらは規約に従い、その際に出演された方に許可を得て話した内容を記事化したものです。
今回はかなり収録時間が長くなってしまったので、テーマごとに3つに分割して記事をお届けしようと思います。
AKARIやこの会を開いた目的について
イベントの名前にも出てくるAKARIは、就労継続支援A型事業所のTANOSHIKA CREATIVEが運営しているwebメディアの名前です。
様々な障がいや病気の当事者がライターとして、当事者に向けて障がいや自分が飲んでいる薬、社会問題に対する自身の考えなど、様々なテーマで記事を書いて発信する、暗闇を照らすメディアです。
今回はそのAKARIの活動の一環として、ゲストの生きづらさにAKARIを灯す(ともす)ことで、同じような悩みや生きづらさを抱えている人達の心にもAKARIを灯したい、そういう願いを込めてこの会を開きました。
また、こういった会は当事者だけ、支援者だけでやってしまいがちですが、今回はそういった立場の違いを超えて、当事者・支援者・経営者・行政と、直接的・間接的に当事者や制度に関わる人達にも参加していただき、一緒に当事者の抱えた問題について考えたいと思っています。
そのため、今回出た話はここだけで終わらずに、福岡県の障害福祉課の方など、行政のつながりがあるところに当事者の方が直面している問題について訴えていきたいと思っています。
イベントに登壇して下さったゲストの紹介
Megさん
希少難病のSMA(Spinal Muscular Atrophy)のⅡ型と闘病しながら自分の1人暮らしの様子や彼氏さんとの日常をYoutubeやnoteなどを通じて発信されています。
あべこうさん
琉球大学4年生。難病ネフローゼ症候群と闘病しながら、難病と診断されてどん底の気持ちになった自身の体験からヒント得た出版プロジェクト「どん底1日目‐難病当事者が綴る45通の手紙‐」のクラウドファンディングに取り組まれる。その後もインターンなど精力的に活動されています。
イベントに登壇したスタッフの紹介
嘉村さん
弊社代表です。今回はこのイベントに予算をつけて下さり、資金面でのバックアップをしてくださいました。
また本番中は経営者という立場から、ゲストのお話を掘り下げてくれました。
田代さん
AKARIの創設者にして弊社COO。会社全体のオペレーションの整備などに取り組むかたわら、イベントの企画段階から携わり、全体のサポートをしています。
野中さん
TANOSHIKAのインターンとして週に一度来ていただいています。
社会問題や「生きづらさ」の解決に興味を持ち、今回のイベントの企画・運営に関わっていただいています。
イベントの社内プレゼン資料作成や発表、この記事の文字起こしを頑張ってくれました。
島川
今回記事を編集しているTANOSHIKAの職業支援員です。普段は会社のライティング事業全体を統括しています。
このイベントの企画・司会進行・ゲストの方との連絡などを行っています。
ここからはイベントでお話した内容を書きおこし、読みやすく編集したものをお届けします。
ゲストの人柄や当日の雰囲気が伝わるように、今回はなるべくそのままの形にしております。
SMAについてや発信活動について
(島川)
まずはご自身の難病や発信活動についてお話を聞きたいのですが、闘病されているSMAについてや現在どういう状況かお聞きしていいでしょうか?
(Megさん)
簡単に言うと、私はSMAのⅡ型なんですけれども、進行性でどんどん筋肉が弱っていく病気でして、近いものでいうと筋ジストロフィーがイメージしやすいんじゃないかなと思います。
日本語だと脊髄性筋萎縮症(せきずいせいきんいしゅくしょう)っていうんですけど、私は側湾(そくわん)で腰がS字に曲がってまして、それがSMAの特徴です。あとは呼吸器障害が出てきてまして、SPO2が夜間に下がってしまうので、夜間は呼吸器を付けて就寝しております。
※SMA(脊髄性筋萎縮症)…希少難病(10万人に1人程度)。体幹や四肢の進行性の筋力低下、筋萎縮がある。
支えがないと立って歩いたりも難しく、成長とともに関節拘縮(こうしゅく)と側弯(そくわん)が顕著になります。また、呼吸器感染、無気肺を繰り返す方が多い。
呼吸器について
(島川)
一度Megさんの動画で拝見したんですが、呼吸器を鼻にはめられていて、機械もちょっと設定を間違えると上手くいかないというか、そういった状況もありますか?
(Megさん)
そうですね。人それぞれ空気の圧力の設定が違うので、全部お医者さんにやってもらうんですけど。
あとは加湿器に水を入れたり毎日しなくていけないので、そういう部分がめんどくさくてやってない時期もあったんですけど、やらないと朝に頭痛が起きたりとか、SPO2(酸素濃度)が私は50くらいまで下がってしまうので、それって挿管(気管に管を通すこと)レベルらしいので、そうなると朝にすごい動悸がしたりとか、具合が悪くなってしまうので、今は毎日付けて寝ています。
(島川)
SPO2って酸素濃度のことですよね。50ってだいぶ低いですよね。
80くらいで結構やばいというか。90切った段階で異常がある状態というか。
(Megさん)
はい、なので夜死んでいるような状態ですね。
(島川)
今率直にお話伺って怖いなって思ったんですけども。数値を聞いて。
(Megさん)
私も怖いです。
(島川)
megumiさんのお友達の中にもそういった状況の方はいらっしゃるんですか?
(Megさん)
はい。呼吸器使ってる友達はやはりいますし、これから呼吸器使わなきゃいけないんだろうなという友達もいます。
(島川)
気が抜けないというか、うっかり寝れないというのがありますよね。
(Megさん)
うっかり寝てしまうと具合が悪いですね。起きた時に。
(島川)
色々準備して「さぁ、寝るぞ」っていうのも不便ですよね。
(Megさん)
うたた寝とか出来ないのが辛いっていうのがありますね。
筋力の低下について(トイレ・食事など)
(島川)
筋力の低下で出来なくなってくることもあるかと思いますが、最近これやばいなっていうのはありましたか?
(Megさん)
そうですね、私は最近トイレに行くのが大変になってきたりとか、食事というものがすごく疲れるようになりました。飲み込む時に息が止まってるっぽくて、あと咀嚼(そしゃく)にすごく体力を使うんですよね。
(島川)
噛む時に顎の筋力を使うんですね。そっちも弱くなってくるんですね。
(Megさん)
ちょっときつくなってきたんで、休憩しながら食べたらいいんじゃないかとSTさん(飲み込みのリハビリの人)に言われたんですけど、そうすると今度は太るという問題が出てくるので、色々悩ましいところではあります。
(島川)
なるほど、嚥下とかもあるので、誤嚥性肺炎とかも気をつけなければならないですよね。
(Megさん)
そうですね。常時ヘルパーさんがいる状態だったらいいんですけども、もし一人だったりした場合に飲み込みを誤って詰まらせたらやばいなと思っています。
(島川)
本当ですよね。自分で姿勢を変えるのも大変だったりするんじゃないですか?
(Megさん)
そうです。身体自体前よりも重く感じますし、やっぱり年と共にというのもあると思うんですけど、進行は最近感じるようになってきましたね。ただ、まだ握力は辛うじてある方なので出来ることはまだ残ってはいるんですけど。
SMAについて知って欲しいこと
(島川)
SMAについて特にみなさんに知っておいて欲しい点や、支援が必要だなと感じる点はありますか?
(Megさん)
「SMAって何?」って聞かれることがまず多いので、そこからかなと思うんですけど。
(島川)
あーまずは理解というか。
(Megさん)
なのでYouTubeを始めたっていうのはあって。
脊髄性筋萎縮症とかSMAっていう言葉だけで何も浮かんでこないじゃないですか。
希少疾患でもあるので、まずはどんな病気かっていうのをちょっとでも知ってもらうために発信活動をしています。
SMAもどんどん色んな薬が開発されている時代になってきていますが、
私の場合は特異なSMA過ぎてスピンラザという進行を遅くしたりする薬が使えなかったりとか、
最近出た飲み薬が使えなかったりとかして、全くまだ効く薬がないんです。
なので、SMA自体が何なのかを早く解明して欲しい。まだ分らない部分がいっぱいあるので。
(島川)
みたいですね。僕も色々調べましたけど、分らないことって結構あるんだなっていう。
近い病気でもALSとかはアイス・バケツ・チャレンジとかで有名になりつつありますが。
(Megさん)
そう。有名なんですよね。筋ジストロフィーとかも型にもよりますけど有名なんですよ。
でもSMAってあんまり知られてないというか、それほど有名じゃない病気なので。
(島川)
ネットで見たら10万人に1人くらいと書かれてありました。
日本が1億人いるとしたら、国内だと1000人くらい。そりゃあ知名度もないだろうし、ひょっとしたら同じ症状がある人とネットがなかったら出会うことも難しかったのかなと。
(Megさん)
もともとは整形外科の病気だったんですけど、それが確か10年前にやっと神経の病気だってことになったらしいなんですよね。なので本当に日々情報が変わってきてるので、SMAって言われても何を信じたらいいのか…というのが。
(島川)
ここ10年といったらなかなかデータも集まってないでしょうしね。
(Megさん)
症状もほんとに人それぞれで、SMAといってもすごい動き回れる方もいれば、寝たきりの方もいらっしゃるので。本当にみなさん症状が違うんですよね。
(嘉村さん)
一つ質問いいですか?
SMAの治療法って今はたくさんあって、選択肢の中から治療法を自分で選ぶみたいな状況なんですか?
(Megさん)
SMAにも種類がありまして、1型~4型くらいまであるんですけど、薬も何型かにもよるんですよ。
私の場合は遺伝子の話になるんですけど、私の遺伝子には、SMAの遺伝子の血漿(けっしょう)が特に見られていないので薬が使えないんですよ。
ただ、症状の進行的に側湾もあるし、呼吸器障害も出ているので、SMAの疑いって診断されているんですね。
なので薬が使える人と使えない人がいて、薬が使える人は自分がスピンラザという薬を打つか・打たないかの選択が出来ますし、薬を飲むか・飲まないかの選択も出来ます。
(嘉村さん)
症状としてはSMAがあるんだけど、遺伝子的な他の人にあったりするものがないから一応症状に対して治療をしているみたいな。
(Megさん)
症状に対して…そうですね。治療できることが今のところないので、私の場合は。
(嘉村さん)
対策というか例えばその呼吸が減ったら呼吸器付けてとか。
(Megさん)
そんな感じですね。
(嘉村さん)
ありがとうございます。
症状とか病名によってはいくつか治療法があって、どれを取るのかっていうのでも対応もお医者さんで全然違うとかあったりするじゃないですか。その辺って常に一番最新の医療を追っていくという必要があるのかなと。
(Megさん)
そうですね。私の場合はその選択肢すらもないので。
(嘉村さん)
なるほど。ありがとうございます。
(島川)
野中さんからは質問いかがですか?
(野中さん)
以前からmegさんのnoteを拝見させて頂いてまして、普段の日常の中でも壁だったり大変なことが沢山あると思うんですけど、いつも文章の最後に前向きな言葉で締められているところがすごく私自身も勇気をもらっています。
生活していく中で、自分の中で自分を応援するようなルールだったり、こういうことを大事にしているという考え方があったらお聞かせ頂きたいです。
(Megさん)
基本的に私のnoteは自分の好きなことを好きなように自分の言葉でいうのであんな感じなんですけど、沢山の方に読んで頂いているのは有り難い話で。あれが素直な気持ちなので、そのまんまなんですけど。
将来とかそんなものがイメージできないので「今」を大事に生きることを自分の中で決めてて。
1年後とか10年後とかイメージができないんですよ。
どうなっていたいかとかも全然浮かばなくて、病気で死んでいるかもしれないとかも考えたらもうキリがないじゃないですか。だから、「今」を大事生きようと思って、私は生きてます。
(野中さん)
そうですよね。「今ここに行きたい」という気持ちを大事にされていたりとか、「この人に会いたい」とかそういう衝動的な気持ちも文章を見ていて感じるので、私も「今」を大事に生きたいなって思って、読んでました。
ネフローゼ症候群やクラウドファンディングについて
(島川)
まずはネフローゼ症候群がどういうものか簡単に聞いてもよろしいでしょうか?
(あべこうさん)
そうですね、「簡単に」って言われるのが実は一番難しくて、一応東京女子医科大学の大学病院が一番ネフローゼ症候群の研究が進んでいる所で、そこのHPに載っている内容ですと「尿にタンパク質が沢山出てしまうことでそれにより血中のタンパク質が減り、その結果むくみが起こる疾患。むくみは低タンパク血症が減ることで、血管の中の水分が減って、血管の外に水分と塩分が増える」というのが主な症状です。
僕の場合だと肺に水が溜まって、そのまま呼吸困難になって酸素マスクするとか、後は点滴の際、腸に水が溜まって栄養が取れないから血液から栄養を取ったりとか、そういうのがありましたね。
(島川)
下手したら命の危険も考えなくてはいけない大変な状態ですね。
一時入院されたりなどされていましたね。
(あべこうさん)
一番最初の状態(診断が出ていない状態)が一番やばいんですけどね。
運動してないからかなー?体重増えたなー?ぐらいだった。
それが一気に詰めたら水が溜まっててもうやばいみたいな。
(島川)
そもそも自分がそういう危険な状態になっている自覚というか分らないですもんね。
風邪みたいなポピュラーな病気ではないですし。
安部さんと以前お話した時に初めてネフローゼ症候群のことを聞きました。
今透析もされてらっしゃったりしますか?
(あべこうさん)
透析はしてないです!ギリギリ透析は免れたって感じです。
(島川)
そういう方もいるって事なんですね。
(あべこうさん)
ですね。数としては少ないらしいですが、透析の方もいらっしゃいますね。
腎臓が腎不全になっちゃったりする可能性もあって、一時期ですが。
「安部君は結構危なかったよ」ってこの前先生に言われました。
(島川)
本当ですか!それは怖かったですね。
(あべこうさん)
「えっ、そんなことあるんですか」「あるんだよねー」って軽い感じなんですけど。
(島川)
軽いですね、なんか(笑)
クラウドファンディングについて
(島川)
以前されていたクラウドファンディングのお話も聞いてもいいでしょうか?
「どん底1日目ー難病当事者が綴る45通の手紙ー」というタイトルで書籍化をされていたということで。
難病の当事者なったばかりの方に向けて、色んな難病を抱えた方から手紙という形で励ますメッセージをまとめて本にするというプロジェクトでしたね。ある意味ニッチなニーズに応えるというか。
どん底1日目‐難病当事者が綴る45通の手紙‐の出版プロジェクトが120%達成!
(あべこうさん)
僕は結構、この本はターゲットに立てる人(難病当事者の方)にはニーズがないと思ってて。
ただ、そのターゲットの人が5年後とかに「あ、あの時必要だったね」って。
どちらかというと気づかせるという形になるのかなぁと。何年か後に気づくみたいな。
(島川)
なるほど。
(あべこうさん)
ちょうど今スピーカーの方に来てくれている方の中にも手紙を書いて下さった方もいらっしゃっていて、非常に嬉しいです。
(嘉村さん)
安部さん、良かったらクラファンのこととか初めての方もいらっしゃるので詳しく聞かせて頂けると嬉しいです。
(あべこうさん)
順を追って説明させていただきますね。
大学受験の頃に、これも結構難航したのですが、高校3年生の1番最初の模試で偏差値40位だったんですよ。
国立大学しか経済状況的に行けないということでめっちゃ勉強してぎりぎり琉球大学に受かりまして、「よっしゃ遊ぶぜー」と思った2週間後にネフローゼ症候群になりまして、その後地元の病院で入院して、4/13に大学が始まると、やっぱり授業に出たいなということで、僕沖縄に病院を転院したんですよ。
その時に地元が宮崎で沖縄に誰も知り合いがいなくて、友達・親戚すらいない、地元から誰も琉球大学に行ってないという感じだったので、相談する相手がいないみたいなことが入院生活でありまして。
最初の方はちょうど入院していた時に隣に来た人が若い30代の方で、その人と仲良くなって色々と話していたんですけど、その後に1回退院したのが5月で、その後にまた6月に再発して入院したんですけど、その時にはその方ももう退院されていなくて、めっちゃ一人だったんですよ。
特にきつかったのが、ネフローゼって内科なんですけど、内科の看護師さんとお医者さんが僕のことを知っているから、すごい優しく接して下さったりとか、定期的に声かけて下さったりしたんですよ。「安部君大丈夫ー?」とか。そんな時、内科の入院患者が多いという理由で。内科から1回整形外科に移ったんですよ。
その整形外科に移った時に、整形外科の人達は僕のこと知らないからそういう声かけもなく、ずっと整形外科の病室で一人で。誰にも大学の授業のこととかお金のやりくりとか相談できなくて、めっちゃ辛い時期があって。
僕のブログにも書いたのですが、学生生協っていう全国規模の組合があるんですけど、そこの生命保険の中で自殺したらどれくらいのお金が出るのか計算して。
で、今の自分の医療費ってこれくらい掛かってるから、「あ、だったらこれくらい親に返せるなー。残り200万か。200万あったら死んでもいいかな」というのをまず計算しました。で、それを仲の良い友達に言ったらめっちゃ怒られました。そこでふと我に返って、その友達にめっちゃ相談して今は生きてるって感じなんです。
そこから今年の1月、大学3年生ですね。
僕の友達が難病になったってinstaglamで投稿してて、その投稿を見て僕がすごく思ったのが、将来不安だし、相談できる友達とか近くにいなかったら、めっちゃ辛いなって思ったんですよ。まぁ僕も辛かったし。
でも、その友達に相談したこともあるけど、やっぱり病気のこととかってその友達も分らないから、なんかお互いその話題には触れずにって感じだったんですよ。その時にブログのコメントとかもTwitterに色んな方が声かけてくれて、僕は少しずつ前を向いて生きていってるんですけど。
そう思った時に、病院ってっすごく孤独だから、その時の自分に何か届けられないかなって思ったんですよ。
僕の友達も発症してまもなく入院してて、もし難病と診断された時にこういう人いるんだよって。
実はTwitterとかで相談できる場所があるっていう、そういう情報を何かの形で届けることが出来たら辛さって和らいだんじゃないかなって。自殺するまで考えなくてもってところまで落ち着くのかなって。
じゃあまず、メディア作ろうって思ったんですよ。
ただ、ネットで調べないんですよね。めっちゃ落ち込んでる時って。
(島川)
その余裕がないと。
(あべこうさん)
そうなんですよ。余裕がないと調べられなくて。「じゃあどうする?」ってなった時に病院に本棚があるって思って、本にしましたね。っていう僕なりの文脈をお話ししました。
(嘉村さん)
安部さん、ありがとうございます。
(島川)
自分がその時一番欲しかった情報というか、そういうのを元に作って下さったんだなぁと改めて感じました。
活動をやられていて気づいたことや心境の変化などはありましたでしょうか?
(あべこうさん)
心境の変化でいうと、一体感を僕はすごい感じました。
今回の本を作るにあたって、めっちゃ簡単に言うと、1月に始めて、3月にクラファンして、4月に本当は出す予定だったんですけど、めっちゃ出版遅れてて8月くらいになるかなみたいな感じでやってるんですけど。そこで50人くらいの方とお話ししたんですよ。
(島川)
すごいな。
(あべこうさん)
クラファン前もそうだし、クラファン中もクラファン後も50人くらい難病の方とお話ししたんですけど、やっぱり症状は人それぞれなんですよ。
ただ、”悩み”っていう点でいうと何個か被っている点があって。例えば「薬の管理めんどいよねー」とか。
(島川)
いっぱい飲まれてますもんね。
(あべこうさん)
仕事されている方だと、薬を病院にもらいに行くの時間取るのが申し訳なくなるとか。
(島川)
その度に行かなきゃいけない人もいますもんね。
(あべこうさん)
病院側も30日くらいしか出せないという話もあったりしたんですよね。
あとはお子さんがいる方とかは「子育てしながらがきついんだよねー」っていう話もされていて。
(島川)
自分がもう一人要るくらいの忙しさですもんね。
(あべこうさん)
シングルマザーの方っていうだけでもしんどいのに、そこに難病が加わったらもうやばいみたいな。
どうしようみたいな話をされている方もいらっしゃいました。
(島川)
意外とそれがまた知られてないっていう。僕も言われてはっと気づくというか。
そうだよなっていう。もしかしたら聞かれている方でそういう方もいらっしゃるかもしれない。
ちょうどうちの社長(嘉村さん)の奥さんが難病というわけではないですが、精神的な症状が出て、その中でお子さんも育てておられますが、それって支える人(嘉村さん)がいてなんとか回っているというか、家族で乗り越えていかれているなというのを感じます。
でも一人って孤独との戦いというか。そういうのに寄り添うって意味でも、書籍化のプロジェクトっていうのは後々すごく意味が出てくる気がします。
(あべこうさん)
だと思いますね。
(島川)
そうやって活動してくれている人がいるんだっていうだけでも全然違ってくるんだろうなって感じる部分はあるので。引き続き注目させて頂きたいなと思います。
(あべこうさん)
頑張ります!
継続的に本って利益があんまりないので、別の事業とかでマネタイズして、そっちをCSR的な活動というか、本という形で病院に寄贈していくという形が一番今の現状で分りやすいかなって。だからコロナが収まり次第、どんどんぶっ込んでいこうかなって思っています!
続きについて
今回はパート①のそれぞれの難病や活動についての内容をお届けいたしました。
パート②では、それぞれの感じている“生きづらさ”や生活上の課題について、お話を聞いた内容をお伝えしようと思います。
難病SMA、ネフローゼ症候群当事者の生活上の課題や恋愛について❘“生きづらさ”にAKARIを灯す会②
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