海外渡航ができる様になった今、ウイルスで1番感染力の強い、はしかが流行の兆し⁉︎ 

はしか 感染

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

日本では排除国となり根絶した《はしか》が、2023年4月下旬に海外から帰国した人から侵入し、3例目まで報告されたりと、強力な感染力で、拡大しつつあります。

はしかとは、感染症法上の5類感染症で、麻疹ウイルスに感染したことによって発症する病気です。その感染力はウイルスの中で1番強く、インフルエンザの10倍の感染力があり、感染経路は、飛沫感染、空気感染、接触感染で、はしかを発症している人と同じ部屋にいるだけで感染することが非常に高いです。麻疹のワクチン接種をしていない人は、海外旅行に行った時に罹患する恐れが高いです。

はしかの免疫を持たないグループに1人の発症者がいたというシーンを想定したケースでは、感染者から12〜18人の人がはしかを発症すると言われています(インフルエンザの場合では1~2人、新型コロナウイルスの場合は2.5~3.5人)。体育館の様な広いスペースでも、患者が1人いれば数分ではしかに感染すると言われています。

2018年には、1人のはしかの感染者から100人以上に感染が拡大したというケースもありました。
 

ワクチンを接種していない赤ちゃんを襲い、今でも日本では毎年およそ50人の幼い命を奪われる怖い病気です。合併症を引き起こしていなくても入院が必要だったり、妊娠中にはしかに感染すると流産・早産・死産が3~4割の確率で起こるので注意が必要となります。

はしかで亡くなる割合は、先進国でも「1000人に1人」とされています。

WHOによりますと、2021年には世界でおよそ900万人がはしかに感染し、12万8000人が亡くなりました。

厚生労働省は、海外との往来が増加することで「これから、日本国内で感染例が増加することが危惧されます」として、海外への渡航予定者にワクチン接種や注意喚起を呼びかけています。

今回は2023年4月下旬に判明したはしかのケース、症状、合併症などについて多角的にお知らせしたいと思います。

2023年5月12日

東京都は2023年5月12日、はしかの感染者2人が確認されたと明らかにしました。東京都内でのはしかの感染確認は2020年2月以来、3年ぶりです。患者の男女2人に面識はありませんが、同じ新幹線に乗車し、そのうち1人は周りの人に感染の恐れがある期間に東海道新幹線で移動をしていました。

東京都の担当者は「茨城県の情報もあり、医療関係者や東京都やそれ以外の地域の人にも、『東京都内の患者の症状がはしかだった』と、確信に繋がりました。はしかは空気感染するので、密閉空間では近くに感染者がいなくてもかかる恐れがあります」と臨時相談窓口を設けました。

東京都福祉保健局によりますと、感染者は30代女性と40代男性で、2023年4月23日、茨城県で確認された30代男性の感染者と同じ新幹線、JR三島駅18時54分発の東海道新幹線「こだま740号」9号車(グリーン車・新神戸駅18:52発→東京駅21:33着)の新神戸駅−東京駅で同じ車両に乗っていて、2023年5月3日に発症しました。

40代男性ははしかを発症した後の2023年5月4日、東海道新幹線こだま740号の10号車(グリーン車・三島駅18:54発→新横浜駅19:29着)に三島駅−新横浜駅まで乗車していました。

それぞれ、咳や発熱などの症状が出たので、その後、病院を受診し、PCR検査をしたところ陽性で、2023年5月10日と5月11日に病院から届け出がありました。現在は2人は軽症で、2023年5月16日時点で入院していて、症状は安定しているということです。

茨城県内の30代の男性の感染者にはインドから帰国した渡航歴がありました。4月14日に日本に帰国し、4月21日に発熱、4月27日にはしかの感染が確認されました。東京都の担当者は「日本ははしか排除国で、現在感染する場合は海外からウイルスが持ち込まれた時のみとなっています。新型コロナウイルスで入国制限があった時ははしかの感染がなかったと想定されます」としています。

茨城県ではしかの感染者が出たのは4年ぶり、受診した病院名を発表しました。接触者を特定できず、注意喚起するためでした。

東京都は同じ新幹線の利用者で、発熱などの症状がある場合、受診前の病院への連絡を求めています。また、病院を受診する時は、事前に保健所などにも連絡した上で指示に従い、移動の際は公共交通機関の利用を控える様に呼びかけています。

東京都は、まだはしかの予防接種を受けていない人に対して、早期のワクチン接種を呼びかけています。

参考:東京都内で3年ぶりにはしか患者を確認 30~40代の2人、新幹線で移動 都は臨時相談窓口開設 東京新聞(2023年)

厚生労働省によりますと、かつては毎年春から初夏にかけて流行時期がありましたが、2015年3月27日、WHO西太平洋事務局(WPRO)は過去3年間に渡って、日本の国内に土着のはしかのウイルスが居ない「排除状態」になったと認定を受けました。排除国になった後は、海外からはしかのウイルスが持ち込まれる事例や、海外から帰国した人の感染の事例が確認されています。

いとう王子神谷内科外科クリニックの院長の男性は、「はしかの検査はPCR検査と採血の2つがありますが、採血には時間も要し、特異度(正しく陰性と判定可能な確率)に限界があります。現実的には、新型コロナウイルスの当初のPCR検査と同様に、喉の奥から取って、保健所を介して検査に送るので、なかなか診断の方法も容易ではないことが課題です。病院で抗体検査を受けることで、はしかに対する免疫が持っているか否か検査ができて、免疫が足りない人はワクチンを接種することで免疫を獲得することもできます。まずはかかりつけの病院などに相談して頂きたいです」と説明しました。

症状

画像・引用:はしか(麻疹)に注意「新幹線の同じ車両で…」強い感染力、各地で感染確認 ワクチン接種を確実に 東京すくすく(2023年)

10-12日程度の潜伏期を経て発症し、39度以上の高熱、咽頭痛、咳、羞明、くしゃみ、目の充血、鼻汁、めやに、倦怠感(小児では不機嫌)などが現れるカタル期になった後、一旦解熱した後に再度38℃以上の高熱が出て、全身に拡がる紅斑が出て来る発疹期に移行します。口の中に「コプリック斑」という白色の斑点が出て来るのも大きな特徴です。発疹が現われてから3-4日後に熱が下がり、少しずつ回復期になり、改善していきます。カタル期が最も感染力が強い時期となります。

はしかは赤色の発疹をしていて、耳の後ろから現れて、首、顔面から体幹部(胸部、背中、腹部)へ、そして身体全体に拡大していきます。赤ちゃんの場合、下痢や嘔吐、腹痛を伴うこともあります。赤色の発疹は徐々に赤色から赤褐色に変わっていきます。解熱し発疹が消えてもしみが残りますが、2週間も経過すれば消えます。

発病初期は熱や咳の症状がありますが、風邪との区別は難しいです。発熱して3日経った後に一時解熱し、再発熱時に発疹が出現してはしかだと診断されます。

発症する前日から解熱した後3日が経過するまでは、人に空気感染などで移すと言われています。

はしかの過去の流行は、1984年に全国で大きな流行があり、1991年や2019年にも流行がありましたがやや小さく、その後大きな全国流行はありませんでした。

2001年の大流行の時には、およそ30万人がはしかにかかり、約80名が亡くなったと推定されています。

合併症

色んな合併症がはしかにはあります。合併症の半分が肺炎の症状です。はしかの肺炎には、「ウイルス性肺炎」「細菌性(二次感染)肺炎」「巨細胞性肺炎」の3種類があります。 

また、発症の頻度ははしか患者の1000人に1人と低い水準ですが、脳炎を合併するケースがあります。この肺炎と脳炎がはしかでの二大死因となっています。脳炎は、およそ60%は完全に回復しますが、およそ20%から40%は中枢神経系の後遺症が残り、致死率はおよそ15%と言われます。

それ以外の合併症では、血小板減少性紫斑病、クループ症候群(咽喉頭気管支炎・咽頭炎など、喉の喉頭の部分の炎症で、呼吸困難やゼイゼイしたりします。)、脱水症、気管支炎、溶血性貧血、心外膜炎、副鼻腔炎、急性散在脳髄膜炎(ADEM)、脳症、アナフィラキシー、けいれん、間質性肺炎、劇症麻疹(中毒性麻疹)、リンパの腫れ、中耳炎、心筋炎・心筋症、失明などがあります。

はしか患者の10万人に1人とごく稀の疾患ですが、はしかを罹患してから7~10年後に、

運動障害、知能障害、精神発達遅滞、けいれん、神経聾、行動異常、片まひ、対まひが少しずつ進行し、それらを発症してから平均6~9ヵ月で死に至る亜急性硬化性全脳炎(SSPE)を発症するケースもあります。SSPEは、突然腰が砕けて倒れたり、手足がビクッとけいれんしたり、といった不随意運動が出現し、経過を辿ると、呼びかけにも応えられない寝たきりの状態になります。

国立感染症研究所によりますと、はしかのウイルスに2歳未満で感染し、6歳から10歳頃にSSPEを発症することが多いと言われていますが、大人でも発症する事例もあります。特に低年齢(2歳未満)ではしかにかかったケースでは、合併症のリスクが高いと言われています。

はしか報告数が多い上位10ヵ国

・イエメン

・インド

・ウクライナ

・コンゴ民主共和国

・スーダン共和国

・タイ

・フィリピン

・ブラジル

・マダガスカル

・マレーシア

※厚生労働省の公式ホームページより(2018年6月~2018年11月報告数)

参考:麻しん(はしか)について 三重県

治療法

特別な治療法は未だないことから、ツラい症状を和らげる為の対症療法が行われます。解熱剤や消炎鎮痛剤、咳止めなどが処方されます。出ている症状によっては、合併症を予防するための抗生物質を使用することもあります。

予防法

はしかは手洗いやマスクでは予防できず、個人でも可能な唯一有効な予防方法は、麻疹のワクチンを接種し、免疫を事前に獲得しておくことです。はしかは予防接種で予防できる病気です。このことで予防接種法の対象疾患として区市町村が予防接種を行っています。定期接種で麻疹・風疹のMRワクチンという混合ワクチンを接種します。

第1期 生後12ヵ月以上2ヵ月未満の者

第2期 5歳以上7歳未満の者であって、かつ小学校に入学する前の1年間

定期接種の対象者以外の人でも、以下に該当しない人は、麻疹ワクチンの接種をして下さい。

・母子健康手帳などで麻疹ワクチンを2回以上受けた記録がある人

・過去にはしかを罹患したことがある人(病院の検査ではしかと診断を受けたことがある人)

加えて、定期予防接種の対象ではない人は、有料の任意接種となります。

また、麻疹ワクチンは妊娠している女性はMRワクチンの接種を受けることができず、妊娠されていない場合でも、MRワクチンを接種した後2ヵ月程度の避妊が必要となります。

明らかに通常37.5℃以上の発熱があるケースや、過去に麻疹ワクチンに含まれる成分でアナフィラキシーを引き起こした人、免疫機能の異常を示す病気を罹患する人や免疫力抑制を及ぼす治療を現在受けている人、重篤な急性疾患に発症していることが明らかな時、その他、ワクチン接種が不適当と医師が判断を下した人もMRワクチンを接種できません。

その他接種する前に確認が必要な方

画像・引用:麻しん(はしか)・風しんワクチンの接種について 社会福祉法人 さっぽろ慈啓会 慈啓会病院

2006年6月2日から予防接種法に基づく麻疹・風疹混合ワクチンの2回接種となりました。2006年以降に生まれた人は、定期接種で2回接種が行われています。

1966年に任意接種ではしかの予防接種がスタートしました。1977年以前ははしかの定期接種はなく、これ以前に生まれた人の多くはMRワクチンの予防接種を受けていないことが想定されます。ですが、自然感染ではしかに感染した人が多く既に一生免疫を獲得している方が多いと想定されています。

また、接種の機会がなかった人(※1972年9月30日以前生まれ)や、定期接種ではなっていなかった、51歳以上の人は特に注意がはしかには必要です。

1978年~2005年生まれの人は、1978年10月から定期接種として1回接種が開始されました。2007年にはしかが大流行したことを受け、1990年度~1999年度生まれの方は2回目の追加接種を行いました。

1977~1990年生まれの人は1978年10月から定期接種になりましたが、1回しかMRワクチンを接種していません。2007年に全国規模ではしかが大流行したことや、1回のMRワクチンの接種だけでは、免疫が付かず、免疫が弱い人がいることが判明し、現在では、MRワクチンの接種は2回する様になりました。

MRワクチンによる免疫獲得率は95%以上と報告もあって、有効性は明らかに証明されています。ワクチン接種の回数で効果はどれほど変化するのでしょうか?厚労省によりますと、

MRワクチンで獲得できる免疫の%
▼ワクチン1回接種→およそ95%の人が免疫を獲得
 
▼ワクチン2回接種→1回の接種では免疫を獲得しづらかった人のほとんどが免疫を獲得する
となっています。
 

MRワクチン接種後の副反応では発熱がおよそ20~30%、発疹はおよそ10%に認められますが、どの症状も軽症で、多くが自然と治癒します。

MRワクチンの副反応

MRワクチンが生ワクチンなのもあり、接種して5日から14日後から、発疹や発熱が多く見受けられます。接種直後から数日中に過敏症状と考えられる発疹、発熱、かゆみなどが現れることがありますが、どの症状は通常1日から3日で収まります。

ごく稀に生じる重い副反応としては、血小板減少性紫斑病、咳嗽、アナフィラキシー様症状(じんましん、ショック症状、呼吸困難など)、注射部位紅斑・腫脹、脳炎及びけいれんなどが発生する恐れがあります。

参考サイト

東京都内 はしか(麻疹)なぜ感染?症状や感染経路 予防接種は? NHK 首都圏ナビ(2023年)

麻しんQ&A I 麻しんの基礎知識 東京都感染症情報センター

麻疹について みやはら内科クリニック

麻疹(はしか) つだ小児科クリニック

麻しんワクチン 梶山小児科・アレルギー科

麻しん(はしか)の予防接種は対象年齢になったら早めに受けましょう! 我孫子市

免疫を獲得していない人がはしかに感染した場合、ほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続するとされています。

最近は、はしかの大流行が余りなかったことで、大人になるまでにはしかに罹患したことがない人や、赤ちゃんの時に予防接種をしたという人でも、大人になって感染するというケースが増えつつあります。

はしかを罹患したことがなく、その上はしかのMRワクチンを一度も接種したことがない人は、はしかへの免疫を何も獲得していないことで、最もはしかに感染しやすい人たちということです。

病院には、

余りご存知ない方もいるかもしれませんが、大きな病院にはワクチン外来的なものがあります。簡単に言うと、出張などで海外に行く人が、その国で流行っている感染症にかからない様に、そこに行きその感染症予防のワクチンを打ちます。

私が1年前の5月、同じ海外から入って来た、サル痘の記事を書いて掲載されました。2023年5月12日に、WHOがサル痘の全世界への緊急事態宣言を終了しましたが、日本では高止まりの増加傾向だそうです。

はしかも日本では根絶しましたが、ふと海外から入って来るだけで、根絶したものでも空気感染で流行ってしまう。それが感染症においては、怖いものだなと再度感じました。

新幹線に乗って移動した感染者による、周囲の人のはしかの感染ということで、今回も保健所が調査に行って、新幹線のその日の利用者を特定していることでしょう。はしかの感染がこれ以上、拡がらない様に、祈るしかありませんー。

後ふと気になったのが、「私、ワクチンを1回しか接種してないかも?」と思ったことです。この記事を書いてかなり不安になったので、母に自宅へ帰宅したら、確認してみます。

追記。はしかの記事を書いて帰宅後、母に確認して母子手帳を観たら、2回接種していて、安心しました。

noteでも書いています。よければ読んでください。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。