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こんにちは、金次郎です。
もしも、あなたが「亡くなるかも知れない」と言う時に、残された家族に伝えておきたい事などは
有りますか?
例えば「遺産は、誰に受け継いで欲しい」などの意思が有りましたら、その意思を伝えるのが「遺言」です。
有名なところでは、戦国時代の武将・武田信玄(しんげん)の「遺言」です。
・我が死を3年間秘密にして、遺骸は鎧(よろい)を着けたまま諏訪湖に沈めよ
と言うものです。
武田信玄は、室町幕府の足利義昭将軍による信長包囲網の1つとして織田信長の盟友、徳川家康と戦っていました。
しかし持病が悪化した為、自国に帰る途中で亡くなる時に「自分が死んだら包囲網の一角が崩れるので、3年は信長に知られない様にして、その間に武田家を立て直せ」と家来に伝えたものです。
しかし、この様な口頭での「遺言」では残された家族の間で「言った言わない」の争いの種になる可能性があります。
それを避けるために「自分が亡くなった後は、こうして欲しい」と文書で残す方法が「遺言書」です。
今回は、「残された家族の為に、遺言書を残す意味」について書いてみます。
「遺言書」とは?種類と作り方
遺言書にも色々と書式があります。
・自筆証書遺言
「自筆証書遺言」とは、遺言者が遺言書本文を自書(自ら書くこと)して作成する遺言書の
ことです。
世の中の大半の遺言書はこの形式です。
筆記用具や紙に条件はありません。
そのため手元のボールペンやノート、印鑑があれば、今すぐにでも作成することが可能で
す。
なお、財産目録を添付するときは、その目録については自書しなくても構いません。・公正証書遺言
「公正証書遺言」とは、公証人に作成してもらう遺言書のことです。
公証人が関与して作成する遺言書なので、確実性が高い形式といえます。
引用元:(相続会議)遺言とは? 遺言書の種類と選び方 自筆証書遺言と公正証書遺言の違いを解説(2024年3月13日)
自筆証書遺言は、手軽に書けるメリットが有りますが、作成した遺言書が無効になりやすいと言う
デメリットがあります。
公正証書遺言は、公証人が作成するので無効になりにくいと言うメリットが有りますが、作成手数
料が発生したり相続人以外の証人を立てなければならないと言う、お金や手間がかかるデメリット
が有ります。
それぞれの詳しいメリット・デメリットに関しては、上記「相続会議」のサイトをご覧ください。
※公証人に支払う手数料は遺産の額によって変わってきますので、下記「日本公証人連合会」の
サイトをご覧ください。
参考元:(日本公証人連合会) Q7.公正証書遺言の作成手数料は、どれくらいですか?
「遺言書」が無効になる場合
遺言書は、自筆にしろ公証役場で作成してもらうにしろ、民法で定められている書式や形式要件を満たしていないと、その遺言書は無効になってしまいます。
1・日付がない、または日付が特定できない形式で書かれている
2・遺言者本人の署名・押印がない
3・内容が不明確
4・訂正の仕方を間違えている
5・共同で書かれている
6・認知症などで、遺言能力がなかった
7・誰かに書かされた可能性がある
8・証人不適格者が立ち会っていた
それぞれの項目の「どういう書き方が無効か?有効か?」の詳しい内容は、下記引用元をご覧ください。
引用元:(弁護士法人ALG&Associates)遺言書が無効になるケースと無効にしたい場合の2つのケース(2024年04月30日)
「遺言書」を作っておいた方が良い場合
もし、相続権を持つ人の中に以下のどれかに当てはまる方がいる場合は、遺言書を作っておいた方がスムーズに遺産相続が出来ます。
・認知症
・未成年者
・障がい者
この3つの状態のいずれも、法律上「判断能力が無い」とされているからです。
これらの人に遺産相続する場合は、家庭裁判所に申し立てをして「成年後見人」を選出してもらい、以後は相続した当事者が亡くなるまで、成年後見人が財産管理をしますので報酬を支払わなければなりません。
家族関係が良く遺産の分割協議でもめる心配は無くても、色々な遺産相続に関する手続きを省略するためにも遺言書の作成をしておいた方がスムーズに事が運びます。
参照元:(MONEY PLUS)相続人に「認知症・未成年・障がいのある人」がいる場合に遺言書が必要な理由(2025年01月12日)
終わりに
我が家の場合、父本人が認知症に加えて歳のせいか筋力もかなり弱っています。
去年末も、年賀状を書こうとしましたが「ペンを持つ手に力が入らず字が書けない」と言いだしまして、結局年賀状を出すのも諦めてしまいました。
ですから、もう遺言書を書くのは無理です。
我が家の遺産と言っても、実家の家と土地くらいですが、その家も築40年を過ぎると資産価値はゼロだそうです(家の価値を調べてもらった、土地家屋調査士の話より)。
ですので、遺産が有るとすれば土地の値段くらいなものです。
弟たちはそれぞれ独立して生計を立てていますし、兄弟で唯一実家に戻って来て暮らしている私も9年前に障がい者になってしまいましたから、私は「母が全部相続すれば良いさ」と思っています。
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記事を読ませていただきました。遺言書を残してトラブルの回避にはいいことかもしれません。様々なものを残さないようにすることもひとつのやり方かもしれないです。どんなに仲のいい家族でも遺産があると喧嘩に発展する可能性になり疎遠になる場合もあります。次の記事を楽しみにしています。