『父と僕の終わらない歌』。アルツハイマーになっても、歌手の夢を叶えた父子の物語。

父と僕の終わらない夢

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

私の家では、診断は受けていないものの、認知症に近い症状のある父がいます。

そのことで、私と母は日々振り回されています。

元医療従事者だった生活支援員さんに相談すると、

「そういうのが出ているのは、多分脳の障害があると思う。本人が病院嫌いで、病院に検査に連れていけないのが困るね。地域の包括支援センターを頼ったりとか、市役所に介護認定とか、そういうのを受けた方がいいと思う。私も知っていることは教えることができるし、協力するから」

と言って頂きました。

父と、「穏やかな家族関係は、もう築くことはできないんだろうなぁ…」と思っていた時に、実話を元にした、アルツハイマー病の映画が公開されることを知りました!

俳優の寺尾聰さんと松坂桃李さんが共演する映画『父と僕の終わらない歌』が、2025年5月23日(金)より全国にて公開決定されます。

サイモン・マクダーモット氏の同名ノンフィクションを原案に、アルツハイマーの父とその息子の物語が綴られ、寺尾さんは、2009年の[さまよう刃]以来、16年ぶりの映画主演です。

イギリスの奇跡の実話を、日本の横須賀で生活する父と息子に置き換え、それぞれの葛藤と愛、家族や友人たちに支えられながら、アルツハイマーの父が若き日に諦めかけたレコードデビューの夢を、再び叶えようとするまでを描き上げます。

今回は映画のあらすじと、この映画の原案エピソードなどを紹介します。

あらすじ

父と僕の終わらない歌のポスター

生まれ育った横須賀で楽器店を営みながら地元のステージで歌声を披露してきた哲太は、ある日、アルツハイマー型認知症と診断されてしまう。すべてを忘れゆく父をつなぎ止めたのは、彼を信じ支え続けた息子の雄太や妻の律子、強い絆で結ばれた仲間、そして彼が愛した音楽だった。哲太はレコードデビューの夢を叶えようと再び動き出す。

画像・引用元:寺尾聰と松坂桃李が親子役、アルツハイマーの父が夢を叶える映画「父と僕の終わらない歌」 映画ナタリー(2024年12月27日公開)

特報も公開中

動画・引用元:ソニー・ピクチャーズ 映画 映画『父と僕の終わらない歌』2025年5月23日(金)公開決定!

ここからは、この映画の原案になった実話を紹介したいと思います。

この映画の原案エピソードとは?

2016年、イギリス。ドライブの車中で楽しそうに歌う父と息子の動画がYouTubeに投稿された。助手席に座り、抜群の歌唱力で伸びやかに歌い上げる父テッド・マクダーモットは、アルツハイマー型認知症を患っていた。この動画は同じ境遇にある世界中の家族に感動と希望を与え、再生回数は6000万回以上を記録。さらにこれがきっかけとなり、父テッドは80歳にしてCDデビューを果たし、イギリス最高齢の新人歌手となった。

引用:寺尾聰16年ぶりの主演作、松坂桃李と紡ぐ父子の物語『父と僕の終わらない歌』公開決定【コメントあり】 ORICON NEWS(2024年12月27日公開)

色々我慢の限界に来ている

冒頭で父のことを少し話しましたが、母と二人で最近かなり疲れ果てたエピソードがあります。

それは、2024年12月に父が、炊飯器を壊しました。

母が書類を書きながら、電話で話している時、遅く起きてきた父が、昼ご飯を食べ始めました。

「ご飯おかわりするなら、適当に自分でついで」と言った母の言葉通り、いつもは母についで貰うご飯を、父はご飯のおかわりを自分でつぎました。

「ご飯が釜にこびり付かない様に」と、母はしゃもじたてを用意していますが、この日はしゃもじたてに水が入っていない。

「あれ?入れ忘れたかな?」

と思って、観ていると、炊飯器の底から水が漏れている!

父は、しゃもじたての水を、普通なら釜に入れるのに、釜を取って、炊飯器の中に水を流し込んだ様です。

仕事から帰宅後、母はパニックになっていました。

「お父さんが、炊飯器を壊した!」と。混乱していたせいか、

「このまま夜ご飯、炊こうと思うけど」

と言うので、「ダメだよ、そんなことしちゃ!」と言って、止めました。

保証も、数日前に終わっている。

「メーカーに聞いたら?」

と言って、聞くと、

「水に浸かった電化製品は火災など事故の原因になり兼ねませんので、使用をおやめ下さい」「その様なことで壊れた場合は、保証期間でも、保証対象外です」

と言われました。

私は、「災害で、水に浸かった家電を使ったら、漏電を恐れがあると言っているし、同じことが家で起きたんだよ」

と話して、「明日、仕事に持っていくご飯がないと困る」と私が言って、家電屋に母と二人で新しい炊飯器を買いに行きました。

そこから家の中がまたおかしくなって、父は壊れた釜をキレイに拭いて「これでご飯を炊いてみろ」と言いますし、母も洗脳というか、「お父さんがそう言っているし、炊いてみようと思うけど、誰かこういうことが起きても、炊いていいのか?とか、家電に詳しい人知らない?」

と言い出して、私は困っています。

父は、私が先にお風呂に入って、母が上がって来ると、「早く入れ!」『もう入っているよ!』「あ、そうだっけ?」みたいな会話が最近多く、

最近早く寝る様になったと思えば、相変わらず遅くまでテレビを夜中に観ていて、その次の日は、14時50分に起きて来たといい、母は怒っていました。

父は夜勤をしているので、夜の仕事は認知症を悪化させると言いますし、かなり判断が難しい状況です。

本当なら、この映画のポスターの様な、そういう状況になっても、笑顔でいれる家族でいたかった。

もう、色々限界に来ています。

この映画の横須賀の海辺で撮影されたというポスターの言葉の“記憶をなくしても、愛は残る―”という力強いキャッチコピーと合わせて、父子が満面の笑みで寄り添う姿を確認することができて、

特報映像は、「大好きな歌を歌う時だけ、いつもの父さんが戻ってくる」という言葉と同時に、カーステレオから流れる音楽に合わせて楽しそうに歌う父の様子を撮影し、SNSで世界中に拡散されていく模様が映し出される、「スマイル、サン。ジャストスマイル」という父の、意味深な言葉も流れて来るといいます。

アルツハイマー病など認知症を抱える患者数は、本年2025年、65歳以上の高齢者の、約5人に1人、実にして約700万人が発症しているといいます。

これが、「2025年問題」です。

それだけの患者数のいる認知症を2025年に映画を公開するということ、私の家にも対象者がいることで、この映画からどう当人に接したら良いか?など、学べるところも多いと思いますし、観に行きたいなと思いました。

参考サイト

noteでも書いています。よければ読んでください。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、高眼圧症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。