健康への意識➖精神面の健康こそ大事《パート2》

素敵な部屋

この記事は約 13 分で読むことができます。

改めまして、M.Jです。

「上司とのコミュニケーション、怖すぎて身体が岩のようになる・・・」

「業務内容もキツイけど、緊張の連続で身体のあちこちが痛〜い」

「昨日の疲れがひどくて、身体中パンパンだ〜!」

そんなかた達、特に「精神障がいのあるかた達」にとって今回の記事は大いに参考になると思います。

 

前回、精神面の健康こそ大事《パート1》で、精神障がい者が「地域で健康に生活するためには課題が多い」という記事を書きました。

今後「法定雇用率の変更」や「地域包括ケアシステムの導入」などによって、精神障がい者が「一般就労するケース」が増えていくことが予想されます。

そのような状態になれば「現状の精神障がい者に対する地域でのサービス」では不十分になります。

【前回の記事】

精神障がい者の場合、通常の業務でも「過大なストレスで精神的な負担が大きい」ということが考えられます。

具体的には「対人緊張などの緊張が強い」「感情のコントロールが難しい」ということがあるので、健常者よりも「多くのストレスを抱えやすい」という状態になりやすいのです。

現状のままでは「息抜きの場所」や「息抜きのシステム」が著しく「不足」しているので、精神障がい者の「感情が爆発して、状態が悪化する」ことが多く発生してしまいます。

よって、今後は精神障がい者の「息抜きの場所」や「息抜きのシステム」が多く必要となってきます

精神障がい者が「一般企業・法人・公的機関」で仕事をした後は、特に「息抜き」は必須です。また、就労継続支援A型事業所で仕事をした後も「息抜き」は必須となります。

 

【重要】

★なお、今回の記事は精神障がいの当事者の方はもちろんのことですが、精神科の医療関係のかた、障がい者の地域活動を支援するかたなどのかた、旅行会社や旅館のかたなど、ぜひ読んでいただきたいです!

今回は、精神障がい者の「息抜きの場所」と「息抜きのシステム」を中心に、以下の項目に沿って書きます。

⚫︎今の時点で存在している息抜きの場所?

⚫︎提言➖健康促進に必要な息抜きの場所

⚫︎健康促進に必要な旅行➖障がい者が中心の旅行

⚫︎仕事をした後の息抜きは絶対に必要!

今の時点で存在している息抜きの場所?

精神障がい者の健康促進を考える上で、最も重要なことは「息抜きの場所がある」ということです!

精神障がい者が「一般企業・法人・公的機関」で仕事をした後、または「就労継続支援A型事業所」などで仕事をした後は、ストレスの蓄積が起こってしまいます

ストレスを解消するためには、「息抜きの場所」が必要不可欠です。

 

今の時点で存在している「息抜きの場所」とは、どのようなところでしょうか?

精神障がい者の「息抜き」の場所として挙げられるものとして、「精神科デイケア」という施設があります。

精神科デイケアは「息抜き」が本来の目的ではないのですが、精神障がい者本人にとっては「憩いの場」になります。その理由として、「同じ障がいを持った人同士話し合うことができる」「悩みをしっかり話すことができる」という場所だからです。

精神科デイケアとは、一体どのようなことをしているところなのでしょうか?

精神科デイケアとは

⚫︎精神障害のかたが日中通うリハビリテーション施設

⚫︎さまざまなプログラムを通じて、治療やリハビリを行う

⚫︎利用者は自分自身の状態に合わせてプログラムに参加する

精神科リハビリ:内容の違い

《1》デイケア

⚫︎活動時間:9時〜15時の6時間が多い(昼食あり)

《2》ナイトケア

⚫︎活動時間:16時以降の4時間(夕食あり)

⚫︎対象:朝が弱い人や日中に仕事をしている人

《3》デイナイトケア

⚫︎活動時間:朝9時から終日の10時間

⚫︎食事:朝・昼・夕の3食

《4》ショートケア

⚫︎活動時間:3時間(昼食なし)

⚫︎対象:精神科リハビリに慣れていない人

話し合い

精神科デイケアの目的

人に慣れること

街に慣れること

仲間づくり

病を受け入れることができること

日常生活リズムができるようになること

社会生活体験が豊かになること

自尊心の回復

他者と会話することで心が外に開かれること

自分の意見が言えるようになること

就労・自立的生活

精神科デイケアの内容

趣味系

⚫︎音楽鑑賞⚫︎書道⚫︎手芸

⚫︎絵画⚫︎アロマ⚫︎おしゃべり

⚫︎カラオケ など

運動系

⚫︎お散歩⚫︎体操⚫︎エクササイズ

⚫︎卓球⚫︎フットサル など

行事・イベント系

⚫︎園芸⚫︎社会見学 など

就労系

⚫︎認知行動療法⚫︎心理教育

⚫︎パソコンスキル など

参照:日本就労移行支援センター:精神科デイケアとは/対象者や目的・プログラム内容・効果《2024年7月1日》

   ハートクリニック大船:精神科デイケアとは?(PDF)《2017年10月1日》

   トライトワーカー:精神科デイケアってどんなサービス?《2024年8月23日》

 

精神障がい者は「人とのコミュニケーションが苦手」な方が多いので、デイケアなどで「人との会話に慣れること」や「社会に適応できる訓練をすること」が必要となってきます。そのため、精神科デイケアは、目的・内容ともに「必要な施設」だと思っています。

一方で「気晴らし的な要素」である、「お散歩・体操・卓球」など身体を動かすことも必要となってきます。

 

現在、精神科デイケアでの「内容」は、入院や一部の外来の患者だけが対象になっているようです。ものすごく「良い内容」なのですが、精神障がいがあるのに「デイケアのようなサービスを受けられない人」がたくさんいます

精神科デイケアのようなサービスを利用している「精神障がい者」が多くならないのは、以下のことが原因です。

精神科デイケア利用者が少ない理由

昼間の仕事の後に「デイケアに通う」ことは困難

ナイトケアというものもあるが、数が「不足」している

精神科の診療所(=クリニック)で、デイケア・ナイトケアを実施している施設が「不足」している

昼間に仕事をしている「精神障がい者の数」と比べてみると、デイケアのような「息抜き」ができる場所が「不足している感じ」がします

精神障がい者は「入院している人だけ」ではなく「診療所(=クリニック)に通院している人」もいることを考えると、精神障がい者の「息抜き」の場所は、著しく不足しています!《参考文献:最後のほうにあるメンタル協議会の文献を参考にしてください》

何とか、この状況を改善することはできないのでしょうか?次の項では、今後必要となる「息抜き」について書きます。

提言➖健康促進に必要な息抜きの場所

ゆったりしている男性

現在は、日中「一般企業・法人・公的機関」や「就労継続支援A型事業所」で勤務をしている精神障がい者が「息抜き」をする場所が圧倒的に不足しています。《夜間・休日・祝日に「息抜き」をする場所のことです

今後は、仕事をしている「精神障がい者の息抜きの場所」は「増設」されないと・・・、精神障がい者の負担が増えてしまいます!

以下に「夜間・休日・祝日に必要な息抜き」について書きます。

今後必要な息抜き

気晴らし的な活動

コミュニケーション《気軽なもの》

運動《集団での運動、スポーツなど》

音楽鑑賞、カラオケ

手芸、絵画《会話ができる方法・作品展など》

SST《社会生活技能訓練》

参考:すまいるナビゲーター:社会生活スキルトレーニング(SST)とは・・・《2023年5月》

 

上記の「息抜き」が増えていかないと「精神障がい者の仕事と生活の充実」は図れないと思います!前回の記事で書いたように「精神障がい者にも対応した地域包括ケアシステム」が導入されて、上記のような「息抜きの場所」が増えていくことを願っています!

特に、仕事をした後なので「ストレスを軽減する」ための「気晴らし的活動」は必須となります!

また、このほかに必要なことは「息抜きのための旅行」です。どのような形の「旅行」なのでしょうか?次の項では、精神障がい者が中心の旅行について書きます。

健康促進に必要な旅行➖障がい者が中心の旅行

もう1つ、精神障がい者の健康促進を考える上で必要なことは「息抜きのシステム」です。気晴らしと言えば・・・、「旅行」が思い浮かぶかたが多いと思います。

ここでは「精神疾患を持っている方」に特化した「パック旅行」について書きます。

「精神疾患に特化した旅行の推進構想」《以下の関連記事を参考》で書いたのですが、一般的な旅行とは「意味が違う」ということです。「精神疾患に特化」というところに「大きな意義」があるのです!

今まで、精神疾患に特化した「パック旅行」はなかったと思います。

一般的な旅行と違うところは、「ストレス解消(=気晴らし)を目標とすること」を重視しているというところです「精神的な健康を促進する」という目的なので、「絶景を見ること」や「温泉に入ること」以外の要素が必要となってきます

どのようなものが必要なのでしょうか?

精神疾患に特化した旅行で必要なもの】→詳しくは関連記事に記載

ハード面

カウンセリングルーム

リラクゼーションルーム

マッサージ室

処置室

ソフト面

精神科病院または精神科クリニックの勤務経験のある看護師

カウンセラー➖臨床心理士など

精神保健福祉士

看護師➖身体状態悪化の時に対応できる看護師

【関連記事】

一般的な旅行以上にハード面・ソフト面ともに「設備や人員が必要」です。

旅館やホテルの中に「個室が必要なこと」や、看護師などの「マンパワーが必要なこと」という配慮や経費が発生します。

精神疾患に特化した旅行はそのようなリスクはあるものの、「ハイリターンな付加価値がつく」旅行なのです。

オースッキリした!

精神状態が良くなった!

このような感じ(=「ハイリターン」)になるので、「精神疾患を持っている方」にとっても「サポートする人たち(旅行会社・旅館・看護師・カウンセラーなど)」にとっても「喜び合う感じ」や「生きる力の向上」が発生するのです。

 

ここで、旅行会社で勤務されている皆さんにお願いがあります!

精神疾患を持っている方に特化ではなくてもいいので、今までの「旅行の方法を見直していただければ」と思います。

今後は、前述した「個室」や「マンパワー」がある「気晴らしを重視した」特別な旅行のシステムを導入していただけると「旅行をする精神障がい者の増加」や「親や子を介護している介護家族で旅行をする人の増加」が見込まれるかもしれません。

精神障がい者や精神疾患を持っている方を中心とした「息抜きのシステム」である「気晴らし旅行」が積極的に導入されることを願っています!

仕事をした後の息抜きは絶対に必要!

笑顔の人たち

この記事をご覧の皆さん、いかがでしたか?

仕事をした後の「息抜き」は、どんな人にとっても必要です。特に、精神障がい者はストレスを感じやすいので、「息抜き」いわゆる「気晴らし要素のある活動をすること」は欠かせません!

今回の記事に書いた「息抜きの場所」や「息抜きの旅行」は、一般的な「地域活動」とは違い、精神障がい者の「精神状態の改善が目標」となります

 

本人の「精神状態の改善」をするためには、「息抜きの場所の職員」や「旅行を担当する職員」のサポートが欠かせません!どのようなサポートでしょうか?

精神状態を改善するためのサポート

困っている感じであれば、声をかける

相談された時は、自分の意見は控えめにして聴く

本人の気持ちとペースを大切にする

丁寧に説明して、穏やかな対応をする

上記の中でも、特に①と②は欠かせません。「声かけ」と「傾聴」はしっかりと意識していきたいものです。

参照:愛媛県:愛顔(えがお)の接遇マニュアル(PDF)《2020年11月》

今後は、精神障がい者が仕事をした後の「ストレス解消」が促進されて、特に精神面が健康になるように「息抜きの場所」と「システム」が設置されることを強く願っています!

精神障がい者を含め、皆さんが「健康で快適な生活」ができることがM.Jの『夢』です。この記事をご覧の皆さんと一緒に「息抜きの場所」や「息抜きのシステム」が確立する『夢』を実現させていきましょう!

 

記事をご覧いただき、どうもありがとうございました!

今回の記事は、以下の文献を参考にしました。

参考:厚生労働省:精神科デイ・ケア等について(PDF)《2009年6月4日》

         メンタルケア協議会:精神科診療所とデイケア施設の有無別(PDF)《2015年》

   日本介護旅行サポーターズ協会:旅行ができる未来をつくる《2019年》

   あんしんトラベル:障害者の方の旅行支援サービス《2024年》

【推奨記事】以下の2つの記事は、素敵なライターが「息抜き」などの『ゆるくなる方法』について、わかりやすく書いています。ご覧になっていただけると有り難いです。

 

これまでに私が書いた記事です。ご覧になっていただけると有り難いです。

Noteのほうにも記事を書いています。ご覧いただけると有り難いです。

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