「アジア太平洋地域で急増する女性特有のがん」

女性特有のがん

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皆さんこんにちは。Pinkです。私は、20代の頃からずっと婦人科の病気に悩まされてきました。「子宮内膜症」と診断を受け、治療を続けていたのですが、ある時ひどい月経痛があり、他の病院で診断された病名は「子宮腺筋症」でした。

閉経後は、薬の服用も終わり、痛みに悩まされることも無くなったのですが、安心してはいけません。女性特有の病気は、他にも多く存在するため、私はその中でも特に心配な「乳がん」「子宮頸がん」については、毎年検診を受けるようにしています。

Forbes JAPAN の記事によると、現在、世界の「乳がん患者」の45%と、「子宮頸がん」による死亡者の58%アジアで占められているとのことです。この現状にはとても驚きました。

また、「子宮頸がん」撲滅の目標を達成するために、1ドル投資されるごとに3ドル以上の戻りが期待できるとされているそうです。

政府の変革に向けた取り組み

女性特有のがん」による影響を軽減するために、政府が取り掛かる改革に向けた取り組みは数多くあるとのことです。

しかし、「がん」には公平さなど無く、医学や科学の大きな進歩にも関わらず、毎年何百万人もの死者を出しており、その罹患率が世界中で急増し続ける中、女性への影響はますます混乱を深めているそうです。

世界の他の地域に比べ、今後も急速な増加が見込まれているとのことで、アジアである程度の変化が起きない限り、2020年から2030年の間に、「乳がん」の罹患率21%、「子宮頸がん」の罹患率19%増加すると予想されているとのことです。

低所得国から高所得国へと一部の国が移行したことなど、この地域のある一定の期間における人口の移り変わりが、がん患者急増の原因の一つとなっているとのことですが、同じように、スティグマ()、認識不足や必要な医療サービスへの女性の利用が制限されていることもまた理由の一つとして挙げられるようです。

()…差別や偏見

また、文化的な期待、根強いジェンダー基準、依然として続く禁忌が、女性の健康増進を目指すサービスを優先する、政治的な意思決定を妨害してきたとのことです。

このような状況は、いずれもアジアの女性達やその家族、地域社会にとって不公平なもので、こうあるべきではないと言われています。

ピンクリボンを手に持つ女性

世界保健機関(WHO)が目指す目標

世界保健機関(WHO)は、2020年から2040年までの間に、「乳がん」の死亡率を年平均2.5%減らすこと、そして2030年までに、「子宮頸がん」のワクチン接種・検診・治療に関係する目標を達成し、次の世紀に「子宮頸がん」を撲滅することを目指しているとのことです。

女性の「がん」が今もなお急増しているアジア太平洋地域APAC)で、これらの目標を達成することは簡単ではありませんが、アジア太平洋女性がん連合(WCC)は、世界保健機関WHO)の目標達成に向けAPAC諸国が取るべき主な行動を決定する調査報告書の作成をはじめとした取り組みを進めています。

同報告書の著者は、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムからの見通しを明らかにすると同時に、下記の通り「5つの主要な領域」における地域および国別の課題や機会を共有しているとのことです。

5つの主要な領域
① 政策と計画

② 予防と検査

③ 診断とリソース能力

④ 治療とアクセス

⑤ 一般の認識と教育

以上です。中でも、6カ国すべてにおいて最も弱い領域は、③診断とリソース能力だそうです。

また、患者の視点が政策に取り入れられていないことも課題で、これは無意識の思い込みの原因となり、女性の健康と幸福に必要不可欠な、一人一人に合わせた手助けをすることの問題となる可能性があるとのことです。

スマートフォンに映っているWHOのInstagramの画面

APAC諸国が取り組むべき重要な4つの段階

WHOが掲げる目標達成に向けて、以下の「4つの段階」があります。

4つの段階

① 一次・二次予防に重点を置く

② 革新的な資金調達モデルの模索

③ 患者に適したクリニカルパスの作成およびサービスの設計

④ 政策とプログラムの成果を追跡 

以上です。「がん」と「がん治療」の経験に関する影響の性差を調査している、女性、がん、権力に関するランセット委員会は、こうした取り組みを強めているとのことです。

女性特有の需要に対応した「がん治療」の重要性を強調している他、女性と少女の「がん」の早期発見と、診断へのアクセスを強化させるための計画の構築と実施の必要性を訴えているそうです。

また、医療従事者に対するジェンダー教育トレーニングも不可欠として、導入を推奨しているとのことです。

以上のことはすべて、女性やその家族、地域社会に及ぼす「乳がん」と「子宮頸がん」の影響を大きく軽減する可能性を秘めていますが、こうした取り組みの実現には、「女性特有のがん」が政策の優先事項とされる必要があるそうです。

悪化する統計と「女性特有のがん」が、APACの何十万もの女性に与える深刻な影響は見過ごすことが出来ず、追いつめられた状況にあるからこそ、この地域の女性やその家族を苦しめる、不公平な負担を軽減する重要な機会を得ているとのことです。

インドの女性達

参考サイト:女性特有のがん、アジア太平洋地域で急増 深刻な課題に

 

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noteでも記事を書いているので、よかったら読んでみて下さい!

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2 件のコメント

  • 記事を読ませていただきました。アジアでも日本でもガン患者は老若男女かかる病気になりました。ためになる記事を楽しみにしています。

    • パンダさん、いつもコメントありがとうございます。これからも、少しでも皆さんのためになる記事が書けるよう、日々勉強したいと思います。よろしくお願い致します。

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