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こんにちは、翼祈(たすき)です。
私は甲状腺の病気、甲状腺機能低下症の当事者です。私は10年以上前に自分自身では気付いていなくて、母から指摘された、髪の毛の脱毛から、甲状腺機能低下症だと分かりました。甲状腺の病気には、橋本病やバセドウ病など、色んな病気があります。
甲状腺ホルモンは、心臓や腎臓、肝臓、脳など全身の臓器に作用して代謝を盛んにしたりなど大事な働きを持つホルモンです。
これらの機能が低下したり、逆に活発になり過ぎることで心身に異常をきたすのが甲状腺の病気です。
私が発病に気が付いたのは、母の指摘によるもので、毛の抜け方がいつもより多かったことからでした。それから10年位発症から時が経ち、チラーヂンSという薬を飲みながら、数値を安定させています。この記事で甲状腺疾患当事者として、甲状腺の病気をより深く発信できるのではないか?と思い、書くことを決めました。
今回は代表たる甲状腺の病気の症状についての情報をお届けしたいと思います。
読んだ皆さんも、もし心当たりのある症状が自身や身の回りの方にあれば、一度検査をしてみることをお勧めします。
ここからは甲状腺の病気の代表的なものを、その症状と併せて紹介します。
2つの甲状腺の病気の共通する症状と、病気によって対照的な症状
共通する症状
髪や眉毛の外側の脱毛
物忘れがひどくなることや集中力の低下
息切れ
全身倦怠感、だるい、疲れやすい
筋力の低下など筋肉症状
活動性の低下など無気力、脱力感
月経不順
対照的な症状
肌が荒れる、肌がカサカサなる、乾燥など皮膚症状
低温や皮膚が冷たいなど寒がり
食欲がないのに体重増加
徐脈
腸の働きが衰えるため膨張感があったりや便秘
居眠りや思考力が低下して常に眠い
月経の期間が長引くことや、月経過多など月経の異常になる
皮膚のかゆみ、皮膚が黒くなる
微熱や体温の上昇、発汗、多汗など暑がり
食欲が亢進するなど異常にある、食べても太らないという体重減少
頻脈
軟便・下痢
不眠
無月経、不妊など生理が止まる
甲状腺機能低下症
「甲状腺機能低下症」とは、血中の甲状腺ホルモン作用が必要よりも低下した状態です。軽度の甲状腺機能低下症では症状や所見に乏しいことも多いです。甲状腺機能低下症が強くなると、傾眠、意識障害をきたし、粘液水腫性昏睡と呼ばれます。また、甲状腺ホルモンは、代謝の調節以外にも、妊娠の成立や維持、子供の成長や発達に重要なホルモンなので、甲状腺機能低下症では、月経異常や不妊、流早産や妊娠高血圧症候群などと関連し、胎児や乳児あるいは小児期の成長や発達の遅れとも関連してきます。
橋本病
橋本病(慢性甲状腺炎)は、この甲状腺ホルモンが減って来る病気(甲状腺機能低下症)の代表的な病気となります。
橋本病は甲状腺の病気の中でも特に女性の患者の割合が多く、男女比は約1対20~30程度といわれています。年齢別では20歳代後半以降から、特に30~40歳代の患者が多く、幼児や学童の発症は珍しいといいます。
▽症状
甲状腺が腫れてきて、首の圧迫感や違和感が生じることがあります。
甲状腺機能低下症になると、全身の代謝が低下することによって、話し方がゆっくりになる、貧血、手や顔など全身のむくみ、動作が鈍い、アキレス腱反射の低下。
また、筋肉がつることや関節痛、圧痛、のどの違和感、こわばり、喉が腫れて、低音やかすれ声、動作が緩慢、うつ病やうつ状態、まぶたは垂れて、腫れっぼたいなど眼と顔が腫れる、舌の拡大になる、首が腫れる、ボーッとしている、皮膚の蒼白、心肥大、筋肉の疲れ、アキレス腱反射の遅延、なにをするのも億劫になるなどが生じます。
認知症と間違われることもあります。血液検査では、コレステロール高値や肝機能異常を認めることがあります。
甲状腺機能亢進症
甲状腺機能亢進症とは、甲状腺が活発に活動し、血中に甲状腺ホルモンが多く分泌される病気で、バセドウ病やグレーブス病とも言われます。原因としては、健常な人には認められない甲状腺を刺激する異常な物質が血中および組織の中に存在するためと考えられます。
甲状腺ホルモンが多いため、熱産生の増加および組織の交感神経感受性の亢進があります。
バセドウ病
バセドウ病は、この甲状腺ホルモンが過剰に産み出される病気(甲状腺機能亢進症)の代表的な病気となります。
人口1000人当たりに対し、0.2~3.2人が発症と報告されています。20~40代の若い女性に多い病気となります。男女比は1:3~5くらいと言われています。
アイルランドの医師Graves(グレーブス)によって、1835年に初めて報告されました。その後にドイツのBasedow(バセドウ)伯が独自に発見・報告しました。
日本の医学は、ドイツ医学に習っていたこともあり、バセドウ病と呼びます。英語圏では一般的にGraves’disease(グレーブス病)と呼びます。
▽症状
代謝をつかさどる甲状腺ホルモンや、交感神経系のカテコールアミンが過剰になるため、典型的には、全体的な甲状腺の大きな腫れなどの症状がおきます。
その他、口渇、食欲低下、精神的なイライラや落ち着きのなさ、箸の扱いが難しい、身体に力が入らない、細かい文字が書きにくい、手が震える、集中力低下、骨粗鬆症、不安、コレステロール低下、肝障害、血糖上昇、血圧上昇などが生じることもあります。
顔つきや目つきがきつくなったり、目がギラギラしたり、とび出たり目が完全に閉じない、複視、甲状腺腫大など眼の症状が出ることもあります。特に喫煙している方に多く、禁煙することが重要です。
その他、炭水化物の多い食事を摂った後や運動をした後などに手足が突然動かなくなる発作・周期性四肢麻痺が起こることもあり、特に男性に多い傾向です。
自律神経失調症や更年期障害に似た症状が多いため診断を間違えやすいですが、そのまま放置しておくと不整脈や心不全、心房細動、脛骨前粘液水腫、皮膚の白斑、1型糖尿病など命にかかわる症状が現れることもあり、適切な治療を受けることが大事です。
この記事を書くまで、
知らないことが多かったです。橋本病という病気名は知っていても、それが私が罹患する甲状腺機能低下症の代表的な病気だということを。
私は髪の毛以外にも眉毛が薄いです。昔はまだ濃かった気がしますが、ある時から薄くなって。母からは「眉毛の抜き過ぎじゃない?」と言われていましたが、明らかに抜いていない、眉毛の真ん中の場所が薄かったりするので、この記事を書いて、「病気のせいだったんだ」と。なので、メイクする時に、自前の眉毛が薄いので、描くことは欠かせません。
後私、冬はタートルネックをよく着るのですが、タートルネックに限らず、少しでも首に近い洋服だったり、首の締まっている洋服を着たまま寝ていると、首が絞められている様な圧迫感を常に感じてしまい、余り着たくないと思っていたのですが、それも甲状腺機能低下症の症状の1つだと知って、納得しました。
今は採血をしても、「数値は安定していますよ」と言われるのですが、やはりこの病気を罹患していて、病気は数値が安定していても、気になる症状がちょこちょこと出て来るなぁと感じました。
noteでも書いています。よければ読んでください。
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