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こんにちは、翼祈(たすき)です。
東京パラリンピックを終えてから、少しずつではありますが、障害者と健常者での“共生社会”の発展が進んで来ました。ほんの少しずつでも、大きな前進だと思います。
そんな“共生社会”の発展と実現に向けて、鳥取県の「あいサポート運動」や和歌山県で「ゆめ・やりたいこと実現センター」開設、東京都で「障害者グループホーム開設に向けてのガイドブック第四版」を作成などがされています。
今回は3つの都県の“共生社会”への実現に向けての、取り組みをお話し致します。
障害のある人をサポート、鳥取県発「あいサポート運動」
社会を生きる中で、障害を抱えている人を支え合う「あいサポート運動」が、茨城県取手市でもスタートしました。障害の有る無し関係なくみんなが励まし合い、共に生きていく共生社会の実現が目標だとしています。
「あいサポート運動」については2009年11月に鳥取県が独自にスタートさせました。
支え合う人を育成する「あいサポーター」は研修で選抜します。
①多様な障害を認識する ②障害抱える人が困難を感じているシーンを見たら、声をかけてサポートする ③サポーターのバッジを装着し、障害を抱えている人が「あいサポーター」へ声を気軽にかけられる環境を整備する ④「あいサポート運動」に共感出来るメンバーを拡大させる―こと
を行なっていきます。
茨城県知事はコメントで、「あいサポート」を意味するものは「あい」が愛する気持ちの「愛」と、「私が(支える)」を表す英語の「I(アイ)」を掛け合わせた造語だと発表しました。「厳しいことをするのではなく、個人がが同じ人間として生きるために、その人に足りないところを補完する役割でサポートするもの」と回答を寄せました。
同取手市によれば、同取手市内の障害者支援団体「とりで障害者協働支援ネットワーク」から「あいサポート運動」をお伝えされ、約1年間を要して準備を重ねて来ました。鳥取県から取り組みの指導を受けて、同「とりで障害者協働支援ネットワーク」と手を取り合い、「あいサポーター」の選抜をメインに「あいサポート運動」を加速させたい狙いです。
参考:障害を理解し支え合おう あいサポート運動、取手市が取り組み始める 朝日新聞デジタル(2022年)
会見に立ち合った同「とりで障害者協働支援ネットワーク」代表で車椅子を使用している男性は「買い物で高い棚の品物が欲しくてもてが伸ばせなかったりと悩んだシーンに、(あいサポーターの)バッジを装着している人が近くにいると、もっと遠慮せずお願い出来ます。『あいサポート運動』の発展に期待を寄せます」とコメントを寄せました。
「ゆめ・やりたいこと実現センター」開設in和歌山県
生涯現役社会の構築へ、生涯学習の重要性が日に日に拡大しています。生涯学習のきっかけの充実することが必然ですが、特に障害を抱える人への学習する居場所の提供はまだまだ限られており、全国的な難問です。
地域で障害を抱える人が集まって学習出来る居場所を整えようと、和歌山県和歌山市にある社会福祉法人「一麦会」(通称・麦の郷)は、和歌山県紀の川市に「ゆめ・やりたいこと実現センター」を設立、障害を抱える人に書道やダンスなど豊富な趣味講座をお届けしています。身に付けた技能を会社で披露したりと社会参加に可能となっている受講者もいて、生涯学習と社会参加の〝好循環〟が発生しています。
同麦の郷によれば、青年・成人期の障害を抱える人が自主的に講座に来て、生涯学習が可能な居場所づくりを目標に、文部科学省の事業「障害を抱えている人の多様な学習活動を総合的に支援するための実践研究」を受託。2018年8月に「ゆめ・やりたいこと実現センター」が設立されました。
講座の講師は地域の有志が担当しています。講座の内容は、食育講座や防災グッズ製作、書道で絵を描いたり、ゆる〜い体操、登山、ちぎり絵で絵を描く講座、クリスマスリース製作、ヨガをする講座、映画を鑑賞など豊富で、中には「マヤ文明の謎を迫る」などユニークな講座も存在します。
また、農業関係で働く障害を抱える人が受講者に野菜の作り方を教えたり、海外旅行をした障害を抱える人が自身の体験談を受講者に話したりと、障害を抱える人自身も講師として講座に上がります。パン作り講座の受講生らが思い付いたオリジナルぎょうざパンが実際に店頭に陳列されたこともあり、社会参加にも結びついています。
「ゆめ・やりたいこと実現センター」におかれましては、仕事帰りの障害者を抱える人が集まる「夕刻のたまり場」も週1回程度で開催されています。参加者が考案の「やりたいこと」を話し合い、「やりたいこと」を実際に経験可能な講座を開講も行って来ました。
参考:障害者 夢をかなえる場所 生涯学習でいきいき 和歌山の社福法人 産経新聞(2022年)
グループホームガイド第四版発行in東京都
障害が有る無しに関係なく、ともに地域で暮らせる社会を構築しようと、東京都渋谷区にある公益社団法人・東京共同住宅協会が「障害者グループホーム開設に向けてのガイドブック第四版」を作成しました。2011年に発行した第一版から更新を重ねてきました。今回は最近の設備実例や制度の解説などを充実し、障害者グループホーム普及を後押しします。
東京共同住宅協会は2007年、障害を抱えているお子さんがいる会員からの相談を機に、グループホーム開設を手助けする取り組みをスタートし、2011年、アパートなどの空き物件を活用する手法を分かりやすく紹介したガイドブックを初めて作成しました。
障害を抱えている人たちも不動産所有者も、ともにメリットとなることが盛り込まれた内容で、地主や家主をはじめ障害者支援団体、行政関係者らの評判となりました。第三版までで1万部を発行しています。
東京都渋谷区にある同公益社団法人・東京共同住宅協会は今回改訂を3年ぶりに実施し、2021年12月で障害者グループホームガイド第四版の監修を終わらせ、これまでに1300部を印刷しました。物件をグループホームとして提供したり、賃貸アパート運営としてフル活用された近年のケースも詳細に紹介されています。
少しずつ障害者にも良い社会へとアップデートして来た。
漠然とですが、障害者への配慮がされて来たのって、多分10年前に作られたヘルプマークからだと思うんですよね。それからユニバーサルフォントとか、ユニバーサルデザインとか、障害者に向けての取り組みが加速したと感じています。
「あいサポート運動」については、私は右耳は正常なので、周りから普通に話せるから左側からでも話しかけられやすいのですが、こういう時「あいサポーター」の方がいたら良いな、と思いました。
私も時々左耳が感音性難聴なので、左側からだと右耳が処理し切れなくて、本当に聴こえなくて。この間自宅で初の在宅勤務をして、Wi-Fiがリビングしか通っていなくてリビングで在宅勤務をしました。
父が私が在宅勤務中もテレビを付けていたのですが、全くテレビの音は左耳の方からだったので気にならなかったですね。それ位左耳って、全く聴こえないんだなと思いました。
「ゆめ・やりたいこと実現センター」の取り組みも、自分の可能性を広げるには、とても良い取り組みだと感じました。私もハンドメイド、最初はかなり下手だったんですよ。
1つ作るのに、すっごく時間がかかって。沢山数を重ねていく内に、2時間半で10個作ったりとか出来る様になったんです。ここに通えたら、ハンドメイドではないですが、色んな自分には出来ないって思ってたことも出来る様になるのではないでしょうか?
東京都の「障害者グループホーム開設に向けてのガイドブック第四版」も、改良をどんどん重ねていっていますが、これからももっと改良を重ねて下さったら、もっと色んな人により良いグループホームの設備の投資にも繋がるのではないか?と更なる改良、期待しています。
noteでも書いています。よければ読んでください。
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