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はじめに
皆さんは、軽い毛布と、重い毛布どちらが好きですか?
私は過去に記事にもさせていただいたのですが、「おもーーーーい毛布(布団)」が大好きです。
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以前は、昔ながらの綿の掛け布団を使っていたのですが、これがまた重たかったのです。
今の、羽毛布団の軽さに比べたら何倍も重く、一度掛けると身動きがとれないとまでは言い過ぎですが、全身にずっしりとくる重さが心地よかったです。
さすがに、何十年と使っていたので、痛みがひどく泣く泣く手放したのですが、最近になって「ニトリの重たい毛布」という商品を知りました。
そして、布団が重たい方が睡眠にはよい効果があることがわかったのです。
重たい毛布の効果
睡眠に対してどのような効果があるのか、実際に行われた研究結果をもとにお話します。
①不安感の減少
米国のクーリー・ディキンソン病院の実験によると、32名の大人に13.6kgもの重さのブランケット(毛布)を使って寝てもらったところ、
- 33%の人の皮膚電位が低下(リラックス)した
- 63%の人が使用後に不安感が減少した
- 78%の人が落ち着いたと感じた
など、落ち着いて眠るのに効果が期待できそうな結果が報告されています。
また同時にブランケットの重さが体に悪影響を与えないか、血圧や脈拍を測りながら、観察しましたが、問題ないと報告されました。
さらに、台湾大学病院の実験では、精神的な恐怖すら和らげてしまうとの報告もありました。
15名の女性に、歯の治療の際に重いブランケット(平均6.24kg)を使用してもらうケースと、使用しないケースを比較した場合、重いブランケットを使用したケースでは、不安感が少ないという結果が報告されました。
②不眠の人の睡眠の質を改善
また、スウェーデンにある睡眠研究所で行われた実験では、不眠で悩んでいる人の睡眠に対してどのような効果があるか調べられました。
健康的だが不眠症(中途覚醒/入眠困難/熟眠障害)を抱える20~66歳の男女33人に、1週間の間、今までのように眠ってもらい、その後2週間の間、重いブランケットで眠ってもらい、そして最後にまた1週間の間、今までのように眠ってもらいました。
その結果、重いブランケットを使用した2週間の間、
- (主観的に)より落ち着いて眠れた
- (客観的に)夜中の体の動きが減った
- (客観的に)睡眠時間が実際に伸びた
このように、睡眠に対してよい影響が見られ、睡眠時間が伸びたという結果は、寝付きがよくなり、夜中の目覚め(中途覚醒)が減ったことを意味します。
レポート内でも重いブランケットは睡眠の質を上げるための薬に頼らない革新的なアプローチだと結論付けられました。
③安眠に適したホルモンバランスになる
なぜこのような研究結果になったのか、体の中で起こったことを、ホルモンレベルで示唆する研究が2005年に公開されました。
米国のマイアミ大学が出しているデータによると、体に圧迫が与えられた状態では、
ストレスホルモンと呼ばれる「コルチゾール」が31%低下
幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」が28%増加
この結果を見ている限り、不安感が減少し、安心して眠ることができたのでしょう。
そして、「セロトニン」が「メラトニン」という眠りを促すホルモンを作るため、結果的に寝付きがよくなり、夜中の中途覚醒が減ることにもつながったのではと考えられます。
参考:重いブランケット(布団)で睡眠の質UP!?理論と実験データ-快眠タイムズ公式ブログ (kaimin-times.com)
発達障害の方にもおすすめ
元々、重い布団は、自閉症で触感覚が過敏なアメリカの動物学者、テンプル・グランディンが、その克服のために『強めの圧迫感が効果的』ということを発見したのがはじまりです。
そのため、自閉症、不安やストレスが原因の不眠症に加え、ADHD(注意欠陥・多動性障害)、ASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群)の人が使用しても、症状の緩和効果があるといわれています。
こんな方はご注意を
ここまで、重たい毛布(布団)についてメリットをお話してきましたが、重たい毛布(布団)が合わない方や、病気などで使えない方もいらっしゃいます。
- 圧迫感に対して苦手意識のある人
- 呼吸器系、循環器系に問題を抱えている人
- 術後で体が完全に回復されていない人
- 体に衰えを感じている高齢者
- 新生児、幼児など体が未発達の子供
このような方々は、重たい毛布(布団)の使用は控えて下さい。
さいごに
重たい毛布は、全身を包み込み、程よい重さが体をマッサージしているような効果があるとも報告されており、今では大変人気となっています。
昔は、重たい毛布は数が少なかったので、高価な物でしたが、これだけの睡眠改善がみられるという情報がながれ、安価ですが質のいい毛布も販売されるようになりました。
その毛布の重さもまちまちで、ニトリですと、
「ひもなしらくらくカバー付き 重い毛布(5.5kg)」
「ひもなしらくらくカバー付き 重い毛布(7.0kg)」
と重さに種類があるほどです。
睡眠改善以外にも、毛布を知らない間に蹴ってしまったりする、寝相の悪い方などにもおすすめです。
参考サイト
ニトリ「重い毛布」も大人気!掛け布団の重量が睡眠の質に影響する理由 | ニュース3面鏡 | ダイヤモンド・オンライン
重いブランケット(布団)で睡眠の質UP!?理論と実験データ-快眠タイムズ公式ブログ (kaimin-times.com)
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