『しずかちゃんとパパ』。聴こえない父と聴こえる娘を繋ぐハートフルホームコメディ。

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

今回は私はろう者ではありませんが、聴覚障害者として、気になる題材のドラマを知ったので、記事にしていきたいと思います。

俳優の吉岡里帆さんと、落語家の笑福亭鶴瓶さんが親子役を演じるNHKのドラマ『しずかちゃんとパパ』が、2022年3月13日(毎週日曜22:00~49分・全8回)からNHK-BSプレミアム・BS4Kで放送スタートします。

また、2023年7月25日(火)の22時から、NHK総合、NHK-BS4Kでも再放送されます。

吉岡さん、鶴瓶さん、中島裕翔さんのほか、稲葉友さん、藤井美菜さん、萩尾みどりさん、戸田恵子さん、木村多江さんらの出演も発表されています。

あらすじ

舞台は父1人娘1人の父子家庭で、父は生まれながらに耳が聞こえないろう者。父の耳代わり口代わりを務めてきた娘が、ひょんなことから出会った男と恋に落ち、結婚するまでの親離れ子離れのてんまつを明るく温かく描くホームコメディ。

野々村静(吉岡里帆)は地方の商店街で写真館を営む父の純介(笑福亭鶴瓶)と2人暮らし。純介は生まれつき聴覚障害を抱え、同じくろう者だった母は静が幼い頃に他界している。幼い頃から純介の耳代わり口代わりを務めてきた静には、父との会話には視覚情報が重要なため相手をジッと見つめたり、身ぶり手ぶりで話すクセがあった。

しかしそのクセは「こび」や「ガサツ」と受け止められてしまい、バイト先のファミレスでは同僚からは嫌われ、店長からは好意を持っていると勘違いされ、傷つくことの多い毎日。あるとき静はファミレスの客として面識のある道永圭一(中島裕翔)がケバブの出店でつるし上げられている場面に遭遇する。現金の持ち合わせがないのに注文してしまい、言葉の分からない店主相手に立往生していたのだ。静の助け船で難を逃れた圭一も、空気を読むことが苦手な男だった。いわゆる“普通の”コミュニケーションが苦手な2人は、互いにひかれあっていく。

引用:吉岡里帆&笑福亭鶴瓶、親子役に 空気の読めない相手役には中島裕翔 マイナビニュース(2022年)

聴覚障害者の雇用実態

画像・引用:三菱UFJリサーチ&コンサルタント「聴覚障がいのある雇用者の活躍に向けて」

聴覚に障害を抱える人の仕事

聴覚障害を抱えながら、接客で神奈川県鎌倉市にある大手コーヒーチェーン店で勤務する女性がいます。お客様もスタッフもほとんどが聞こえる人だけの世界で、オリジナルのコミュニケーション術を用いて勤務しています。女性がコミュニケーションで大事にしているポイントは3つあります。

難聴の女性の仕事は、大手コーヒーチェーン店での中心的メンバーとして、コーヒーに関連する専門知識を活かしつつ、聞こえるお客様を相手にテキパキと対応することです。

聴覚に障害を抱えている店内スタッフは女性1人しかいません。そこで、スムーズに仕事を進行するために見つけた3つのコツは、接客の仕事にチャレンジする中での日常でした。それを自分と同様に聴覚に障害を抱えている子ども達に発信したいと、神奈川県横須賀市立ろう学校で特別授業を実施しました。

女性のコミュニケーションを取る上でのポイントの1つ目は「聞こえないことを事前にお客様に伝えておくこと」。女性はレジに立つと、お客様に「私は難聴なので、指さしで注文をお願い致します」と言います。

その上でコミュニケーションを円滑に行うために、女性専用のメニュー表も用意しています。

カップのサイズや、店内ご利用かテイクアウトかなど、オーダーを受ける時に必ず確認するカテゴリーとその選択肢がイラストで分かりやすく描かれています。イラストで用いることでお客様に凄く理解できて、指さしで円滑にオーダー内容を教えて頂くことが可能です。

聞こえないことを事前に伝えた上で、相手に理解しやすいコミュニケーションを提案を図ることが、女性のコミュニケーションを取る上での2つ目のポイントです。

店ではシロップやミルクなど、お客様の好みに合わせて色んなトッピングがカスタマイズできるので、細かい注文には筆談で、と伝えています。

最後に、お客様にオーダーした内容が正しいか丁寧に確認を取ります。レジ画面をお客様と一緒に確認した後も、商品を渡す際にもレシートを見つつ確認するなど、徹底して行います。正確に意思疎通ができているかどうかの確認をきちんと取ることが、女性のコミュケーションを取る上での3つ目のポイントです。

女性のコミュニケーションのポイントは、「聞こえないことを事前に相手に伝えること」「コミュニケーションを取る上で工夫を凝らすこと」「相手に正しいか確認を取ること」の3点です。

参考:コミュニケーションの課外授業 難聴の私が接客のプロになるまで NHK福祉情報サイト ハートネット(2022年)

身体・知的・精神障害者の割合

画像・引用:内閣府「参考資料 障害者の状況」

身体障害者は65歳以上が、知的障害者は18歳〜64歳が1番多く、精神障害者は年齢がバラバラというのが、とても興味深い統計だなと思いました。

聴覚に障害を抱える人とのコミュニケーションの取り方

聞こえない人と聞こえる人との間で発生する、コミュニケーションのすれ違いの問題。

「コミュニケーションが取れないことで、輪の中に入れない」「自分だけ挨拶がない」などと勘違いしてしまう聞こえない人がいたり、「周りが自分に関心がない」「挨拶をしたのに反応がない」などと勘違いしてしまう聞こえる人もいます。

この様なコミュニケーションのすれ違いは、聞こえない人も聞こえる人も、お互いをそのことを知らないことが大きな原因です。どうすればコミュニケーションで意思疎通が可能なのか、その手段を知りません。

例を挙げると、聞こえない人に聞こえる人が挨拶をする際に、ただ「おはよう」と声をかけただけでは、分かっていません。

聞こえない人と視線を合わせ、肩を叩いて声をかけていることを伝えることなど、まずは挨拶をしたい人に確実に届けることが可能な手段を認知することがキーです。

『お互いを理解する』その第1歩として鍵なのは、自分自身のことを周りの人に発信することです。

「聞こえにくい」「聞こえない」といえども、人によって、「コミュニケーションのやり方」や「どの位聞こえているかの程度」などは違います。

そのことから、あなたがどれ位聞こえていて、どんなことに悩んでいるのか、周りの人には、どんなことを頼みたいのか、そのことを発信することが、お互いのコミュニケーションのすれ違いをさせないことに結び付きます。

心地良い関係性でコミュニケーションを図る上でも、もう1つ重要な一歩があります。あなたがどこまで聞こえるかの状態をきちんと理解することです。

参考:聞こえない人・聞こえる人のコミュニケーション 円滑にするには? NHK福祉情報サイト ハートネット(2023年)

私は、

私はこの記事を書くのにあたり調べたら、中途失聴者みたいで。中途失聴者は、人生の途中で失聴、音声言語を獲得後の失聴は話せる人も多いと書いてありました。盲ろうの方は生まれつき音が聴こえず、手話で会話するのが主流と書いてありました。

どんなことに困りますか?という質問でも、鉄道の車内アナウンスとか、災害時の避難所や町内アナウンスが、私にも凄く分かりました。電車とか車内アナウンスも外の音とかでかき消されたり、町内アナウンスも家族で私だけサイレンの音が全く聞こえていなかったりします。

このドラマは地上波ではないのが少し残念ですが、色んな方に観て頂き聴覚障害者の関心と理解が進めば良いなと思います。障害はあっても皆同じ生活している人なんです。私もこのドラマで、その事について考えたいなと思いました。

関連記事

就職の不安に答える ちょっぴり先輩の仕事トーク #ろうなん NHK福祉情報サイト ハートネット(2023年)

参考サイト

聴覚障害者の情報アクセシビリティ -総務省-

盲ろう者に関する実態調査 報告書-厚生労働省

noteでも書いています。よければ読んでください。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も2交代制で担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。