渋谷での思い出〜どんはれの枕草子〜

渋谷

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学生の頃、渋谷で映画ばかり観ていた

学生の頃、渋谷で映画ばかり観ていた。渋谷は、ハリウッドの大作映画からミニシアター系の単館映画まで、ピンからキリまで上映していた。渋谷だけでいろいろな映画を観ることができた。

学生が多い街なので、小さな映画館でもひとりで入りやすく、観やすかった。

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映画はひとりで観に行くことにした

その当時、映画はひとりで観に行くことにしていた。友達とも観に行くには行ったが、周りの友達は映画をクサす人が多かった。お金を払って観に来ているのでどうクサそうと勝手だと思っているらしかった。貧乏性の私はせっかくお金を払って観たのだからどんな作品でもその作品のいいところをどうにか探して面白かったと思いたかった。

私が面白かったと言う映画を何かしらクサされるとなんだかシャクであった。そのクサし方もおもしろおかしくクサせばまだ笑えるがそんなユーモアもなく、あの俳優のあの演技は飽きたなど、私にはどうしても面白く思えなかった。

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それならば、ひとりで観に行った方が存分に映画が楽しめると考えるようになった。

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平日の昼間から映画を観る

平日の昼間に観にいくと人がまばらで、最後のエンドロールが終わって照明が明るくなり、後ろの席を振り返ってみるとラフな服装のおじさんがひとり席に座っていた。こんな時間におじさんひとりで観ているってことはもしかしたら映画評論家かもしれないなと思った。その映画はそこそこ話題になっていたミニシアター系の映画だった。

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別の日にまた渋谷に映画を観に行った。前の席には、中学3年生か、高校1年生くらいのまだ幼さが残る少年たち10人くらいのグループがいた。

映画を観終わり、仲良さそうに楽しくしゃべっている少年たちを見て、映画でも美しい友情物語を観て、リアルでも友情を温め合っている微笑ましい光景を見たなと思った。彼らたちにはいい思い出になっただろうと勝手に思った。

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その後、タワレコで適当に音楽を試聴したり、中古のレコード屋に寄ったり、東急ハンズで時間を潰したりした。駅前の「強力わかもと」の訳のわからない宣伝文句を聞きながらスクランブル交差点を渡り、駅から地元に帰る電車に乗った。

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流行の最先端を走る街・渋谷

渋谷の街を歩いているだけでいろいろな情報を聞くことができる。街行く若者が「今、〇〇地方で〇〇ってアーティストのCDがバカ売れしているらしい」と言っている声が聞こえて来れば、「じゃあ、ちょっとCD屋へ見に行ってみる?」となり、CD屋で本当にすごく売れていて、あっという間に全国区で売れ出した。なんてことを体験したことがある。日本中のありとあらゆるところの情報が渋谷に集まり、全国に発信されていく様を肌で感じた。流行の最先端を走っているのが渋谷という街だったなと思った。

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でも、私は知っている。あの街はすぐに飽きるのだ。そして、煮詰まる。変な焦燥感と閉塞感を感じる。それを打開しようと地方で何か面白いことが起きていないかと日本全国に視野を広げて探そうとする。結局、それの繰り返しなのだ。

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「東京なんて田舎者の集まりだよ」と、友達がよく言っていた。私もそう思う。田舎というか、地方の多様性があるからこそ、東京が世界でも唯一無二なキャラクターの都市になっているのだ。

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地元の人間は知らない

東京で働いていたとき、私の地元で、「〇〇ってアーティストが今すごい人気なんでしょ」と会社の人に言われた。私はそのアーティストを全然知らなかった。後日、テレビで見て知った。そういえば、関西の友達が言っていたのはそのアーティストのことだったかもと思い出した。私は関西で人気が出てきているアーティストを地元の友達から聞いて、関西の友達に聞いたら、そのアーティストは知らないと言っていた。意外と地元の人間は知らなかったりする。

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文化が違うからこそ、お互いの良いところが見えたりするものである。

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SNS隆盛時代

それはSNS隆盛時代でも変わらないのではないだろうか。

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海外のロックバンドが日本で人気が出て、世界中でブレイクするように、SNS社会では、その現象がもっと身近になってくると思う。文化が違うと、お互いにいろいろ刺激になる。それが顕著にわかるSNSを駆使すれば、もっと面白いことが起こるかもしれない、と私は思った。

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