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ichihimeです!前回に引き続き、ディズニー作品についてご紹介しています。今回は、『アリス・イン・ワンダーランド』について考察してみましたので、ぜひご覧ください!
アリス・イン・ワンダーランド(2010年)について
映画のタイトルから分かるように、『不思議の国のアリス』、『鏡の国のアリス』を題材にしていますが、現在の世界観と重なる内容となっています。
監督は、ファンタジー界の巨匠・独特の世界観で有名なティム・バートンがメガホンを取りました。帽子屋のマッドハッター役には、監督とも何度もタッグを組んできたジョニー・デップが務めます。公開前は、これだけでも話題・期待度が高かったではのないでしょうか。
アリス・イン・ワンダーランドのあらすじ
幼いころから変な夢を見て、悩んでいたアリス。彼女には、大人になってからも、一風変わった空想癖がありました。そんなある日、アリスは実業家の御曹司と婚約させられそうになり、どうしても現実を受け入れられない彼女は、不思議の国へと逃亡してしまうのです。
そこにはかつて夢で見た不思議な世界が!その世界の事件にアリスは巻き込まれてしまうのです。なんと彼女は、世界を救う救世主として期待されていました。
悩みながらも彼女はみんなのために闘う道を選びます。あたかも自分らしく生きる道を選ぶかのように…。
父の言葉、「自分らしく」
日ごろアリスは母親のためにも、古い慣習の中で決められた人生を歩まなければいけないと思っていました。しかし、どうしても好きでもない男との婚約には踏み切れなかったのです。当時、普通の子なら親に従ったでしょう。人とは違う自分に苦しんできたアリス。
そんな彼女を勇気づけてくれていたのは、死んだ父親でした。アリスが自分はおかしいんじゃないかと悩むたび、素晴らしい人はみんなそうなのだといって安心させてくれました。だからこそ、アリスは古い伝統や慣習に染まることなく、自分らしく生きてこれたのだろうと思います。コルセットや靴下を身に付けていないことをとがめられるシーンがありますが、当時の慣習からみても、もうそこからアリスの抵抗が始まっていたのではないでしょうか。
婚約の会場から逃げ出してしまったアリス。しかし逃げ込んだ不思議の国では、決心して闘う道を選び、そして見事やり遂げ、元の世界へと帰っていきます。そして今度はきっぱりと求婚を断るのです。周囲から変人だと思われようと、彼女は自分らしく生きる道を選んだのです。
現代社会に置き換えてみると…。
この物語は、現代社会の様々な問題に当てはめることができます。学校でも少し変わった子がいると、問題児扱いしたり、挙句の果ては病人扱いしたりします。職場でも同じですよね。変人だと社会から疎外されてしまいます。
しかし、アリスがそうだったように、社会の側が常に正しいとは限りません。それを問題児扱いしたり、悪であるかのように扱うのは、社会の都合のいい解釈です。
わたしも自分らしく…。
わたしも、社会人3年目でうつ病と不眠症を患い、その後退職を迫られました。自分はなぜ他の人と同じようにできないのか、なぜ自分は弱いのか。ずっと悩んでいました。
しかし。この物語を知ってからは、少数派の考えと良しとしない世の中を疑問視するようになりました。社会不適合でなにが悪い!と。他の人と違ってなにがいけないのか!と。
平凡でいいじゃない!
誰もが平凡にしかものを考えられなかったり、平凡にしか行動できなかったらどうなるでしょうか。 きっと世の中はつまらないものになってしまうことでしょう。ちなみに、原作者のルイス・キャロルも少し変人だったみたいですが、だからこそこんなに面白い物語が書けたに違いありません。
まとめ
自分は変わっているとか、本当は周囲のほうが間違っていると感じている人がいれば、ぜひ自信を持ってください。決して周囲に染まることなく、自分の道を歩み続けてください。それでいいと思います。素晴らしい人はみんなそうなのですから…。
映画を鑑賞した方は…
バートンが創り出す強烈な世界観を期待していたのですが、残念ながら期待値には届きませんでした。でも、キャラクターや衣裳などはとても素敵で、普通に楽しめました。
吹き替えと、若干 訳が違う気がする。 字幕の訳の方が、内容は理解しやすいし、集中して観られた。
最後の歌にも、
「今までとは違う。新しい扉を開ける。出直す。涙を流さず、頑張って生きて行く!」
という アリスの思いみたいな意味があったことを、字幕のおかげで知る事が出来た。
赤の女王は本当は可哀相な人だと思う。
続編『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』について
アリス・イン・ワンダーランドには続編があります。
続編には“時間は残酷だ”というセリフがあり、それは“やがて大人になってしまう”少女に対する、ルイス・キャロルの想いそのもののようでもありました。
いわば、時間をテーマにしたことで、作者の“時間への想い”を汲み取っているとも言えるのです。
ディズニーは、“結婚”や“恋愛の成就”といった画一的な幸せばかりでなく、多様な生き方を提示してくれました。
目の前の問題に立ち向かおうとする主人公の姿が描かれるのは、夢見るばかりではいられない現代の風潮を反映したものなのかもしれません。
では、続編『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』はどうなったかと言うと…、主人公のアリスは“船長”へと出世し、男たちにテキパキと指示をしていました。これは女性の社会進出を全肯定しています。
しかし、やはり女性が偉くなることが快く思われない場合もあります。アリスが直面する“仕事を捨てなければいけなくなる問題”や、アリスの母が言う「女のわがままは通らない。受け入れるしかないの」というセリフなどに、女性への差別が垣間見えるのです。
最後に、アリスはどう問題と立ち向かっていくのか、どう女性として成長していくのか…? それは、ぜひ観ていただいて確認していただきたいです。
アリス・イン・ワンダーランド 公式サイト
https://www.disney.co.jp/studio/liveaction/1046.html#
今回は、『アリス・イン・ワンダーランド』について考察してみました。
次回は、『マレフィセント』の世界観に迫ってみたいと思っています!(※予定は変更になる可能性があります。)
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スターチャンネルの吹替版の放映で観た。ディズニーアニメでは見て無いが、チェコのシュバンクマイエル監督作品〈アリス〉は名画座等で観たことが在った…。シュールな奇想天外さではテイム・バートン監督の本編も負けてはいない🎵とてもカラフルだし、アリス役のミア・ワシコウスカ嬢が恐竜と対決するクライマックスにはハラハラさせられた。と言う次第で映画の醍醐味を原作でも味わいたくなった訳ー。挿画も素晴らしい其の本でね。