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この度、一般社団法人『みんなのレモネードの会』代表理事の榮島佳子さんにインタビューさせていただきました。
榮島さんは、小児がん(小児脳腫瘍/胚細胞腫瘍)で闘病する息子さんと同じ病の方と繋がるために始めたブログ(繋がり歩む日々)で患者家族と交流を2012年8月に始め、2016年12月に初めてのレモネードスタンドを開催。
これを弾みに「小児がんのことをもっと知ってほしい」「患児や患児家族で繋がりたい」という想いで任意団体『みんなのレモネードの会』を立ち上げました。
その後、活動をより充実させるため、2020年4月に一般社団法人として、小児がん患者やご家族の立場から、小児がんの交流支援事業や啓発活動を行っています。
今回お話を伺ったのは、翼祈、りんごいくら、島川です。
ぜひ前後編併せて最後までご覧になってください!
みんなのレモネードの会について
島川:交流をはじめたころの印象深い出来事は何かありますか?
榮島:「仲間に出会えて嬉しかった」というのがまず第一です。
2011年、息子が水頭症の関係でシャント (※脳にたまった水〈髄液〉を体の別の場所へ流すための管)を入れて生きていくことを覚悟し、シャントのことを知るためにブログを始めて、同じような境遇の方と交流していました。
2012年3月に悪性腫瘍と言われてからは、「このままブログを書き続けて、もしもの時に残ったブログを私は見ていられるかな」と感じ、ずっと何も書けませんでした。
しかし、同じように入院しているお子さんのご家族がブログで交流しているのを見て、息子と同じ腫瘍の方がいないか、ブログを通して探し続けました。そして、同じ腫瘍の方とつながることができ、お話を聞くことができました。
退院が見えてきたときに、思い立ってブログを書き始めると、同じように悩んでいる方がたくさんいて、コメント欄などで交流をしていました。
「胚細胞腫瘍」は珍しい病気で、腫瘍の種類が違うと治療法も全く異なります。なかなかニッチな部分の質問ができないため、同じ胚細胞腫瘍で繋がれたのは、すごく嬉しかったです。
今でも、そのとき仲間が『みんなのレモネードの会』にいてくれています。
「今は、息子たちが大きくなったとき、見返してもらえるようにと思ってブログを書いています。
翼祈:『みんなのレモネードの会』は、どういった経緯で始まったのでしょうか?
榮島:交流する中で「情報」や「つながり」が少ないことを感じていました。
いろんな不安をブログで相談したり、お茶会をする中で「小学校に入学する前に、保健の先生や校長先生にどう説明したか」など、行政には直接支援が得られないような細かいことを仲間同士で確かめられたことは、すごく嬉しかったです。
文字でのやり取りには限界があるので、リアルに話せてからさらに繋がりが広がっていき、それが今の活動に繋がっています。
詳しく活動を知りたい方はこちらから資料をダウンロードできます。
これまでの活動について
翼祈:初めて「レモネードスタンド」をされた当時の反応はいかがでしたか?
榮島:2016年12月にお世話になった方へ恩返しをするために、息子と「レモネードスタンド」を開きました。
当時3年生の息子に「『レモネードスタンド』をやるということは、周りの人に自分の病気を言うことになって、そのことであなたが嫌な思いをするかもしれない」という話をしました。
息子が「僕は今こうやってここに生きてるから、何を言われてもいいよ」と答えたので、やることにしました。
学校で病気のことをお話させていただいて、お友達にボランティアを募ったり、登下校のときに町内の人達が、見守り隊として立ってくださったりしました。
新聞で報道されたこともあり、何人もの地域の方や小学校の先生も訪ねてくださいました。
ブログで知り合った皆さんも、横浜だけでなく、東京や埼玉、遠くはアメリカなど、本当にいろんなところから来てくださいました。
結果的にすごく多くの方が来てくださり、私が危惧したようなこともなくほっとしました。大変でしたが本当に楽しくて、「こんなにいろんな人と繋がれるんだ」と思いました。
ただ、「レモネードスタンド」の開催は楽しそうにみえるかもしれませんが、準備に当日、片付けと、とても大変で疲れます。特に病気の子たちにとっては負担も大きく、息子も無理のないように休ませながらしていました。正直そこまでして続けることなのかとも思いました。そのため、楽しい部分だけではなく「とっても疲れますよ」ということも伝えています。
「レモネードスタンド」も、基本は啓発と交流がメインの活動です。大人のやりたい気持ちが先行することもありますが、子供の負担も大きいので、無理はしないで欲しいですし、何より子供自身の意思を大事にしてほしいです。
『みんなのレモネードの会』は支援事業がメインなので、今はほぼ「レモネードスタンド」はしていませんが、今も繋がりが広がっていて、それはすごく嬉しいと感じています。
翼祈:お子さんが制作された絵本「ぼくはレモネードやさん」では、お子さんの小児がんの経験や、「レモネードスタンド」をやる理由、小児がんのことなどが描かれています。
絵本を通してどんなことを伝えたいと思っておられたのでしょうか?
榮島:病気や障害を持っていると「かわいそうね」と言われることがありますが、息子はいつも「別にかわいそうではない。このようなことが僕の日常」と言っていて、そのことを真摯に伝えたくてこの絵本を作りました。
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翼祈:「ぼくはチョココロネやさん」では「きょうだい児」の気持ちに寄り添った内容をお話にされておりましたが、どうして絵本にしたいと思われたのでしょうか?
榮島:当時、「レモネードスタンド」を開催していることを多くメディアに取り上げていただいて、注目を集めていました。
ただ、取材を受けても、当事者の四郎さんは注目されますが、「きょうだい児」である弟が出られるわけではありませんので、気持ち良いはずもありません。
さみしくて、悔しくて、新聞をびりびりにやぶったこともありました。
そんなあるとき、「僕の絵本も欲しい」と弟の方が言い出したのです。
最初は自分で手描きで作って本人に渡そうと思ってたのですが、ご縁があって、「ぼくはレモネードやさん」を手掛けた出版社さんから出していただけるお話になり、お友達のイラストレーターさんと一緒に数年掛かけて作りました。
絵本ができたときには、弟は本当に大喜びで、必死に取材を受けたり、出来た絵本を保育園に走って持っていきました。
「きょうだい児」さんが「『嫌だな』とか『兄ちゃん嫌い』というネガティブな感情だって持っていいんだよ」ということを伝えたいです。
今は弟は4年生になって、少し恥ずかしいから「その絵本を読んでくれるな」という感じになっているのですが、世界が小学生になり広がったのだと思うので、それも素敵だなと感じます。
また大人になったら読みたくなるんだろうな、と思います。
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四郎は、「ぼくはレモネードやさん」の続編を作りたいと考えていて、小学生から中学生、高校生となった今、感じていることや経験したことを綴りたいそうです。その歩みを、これからもそっと見守っていきたいと思っています。
前編はここまでです。
後編もぜひご覧ください!
→後編はこちらから
一般社団法人『みんなのレモネードの会』 公式HPなど
公式HP
榮島様のブログ
繋がり歩む日々・・・胚細胞腫瘍と息子と私
http://blog.livedoor.jp/ayumi_ippo/
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一般社団法人 みんなのレモネードの会 | Yokohama Kanagawa







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