飲み終わった「お薬袋」は持って帰って－飲食店からのお願い－

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こんにちは、金次郎です。

　皆さんも風邪をひいた時などに、病院で薬を処方されると思いますが、飲み終わった後の薬シートはどうしていますか？
　ほとんどの方は、ゴミ箱に捨てていると思います。
　それは、外出している時に街の料理屋さんで食事をした後も、食後に飲んだ薬のシートは同じ様にゴミ箱行きだと思います。
　しかし、世の中にはマナーの悪い方もいて、飲み終わった薬シートを食べ終わったお皿に載せたまま席を立ってしまう人もいる様です。

ラーメン店店主の怒り

　今回の記事の元になったのは、1軒のラーメン店主のTwitterに「こういう人は店に来てほしくない」と言う書き込みの訴えが話題になった事からです。
　添付写真には、食べた皿に放置された数々の薬の空シートが写っています。

　店主の訴えに対しては
・「これは酷い」とか「ゴミは持ち帰るのが当たり前」
　と言う賛同する声に対して
・「何がダメなの？食後に薬飲んじゃいけないの？」
　という反対意見も寄せられました。

　店主さんは「薬を飲まないで、と言っているわけではありません」と強調しています。
　それは自身も大病を患った経験から、薬の扱いに敏感になっているからと言います。

　店主さんに話しを聞くと
　何年も前から、薬の空シート放置が気になっていました。
　それは私自身が大きな病気にかかり、素手で触ってはいけない劇薬を処方された事もあるから
です。
　ゴム手袋をして薬を水に溶かして飲むのですが、直接触ると皮膚から薬の成分が体内に入るので、薬の包装には「乳幼児が触れると危険」と注意書きもありましたし。
　だから私自身は、薬の空袋を飲食店に置いていくことは決してありません。
　今回、お客さんが何シートもの空シートを置いていったのを見て『注意喚起しよう』と思い投稿しました。
　と、投稿理由を話してくれました。

参考：（まいどなニュース）薬の空シート「置いていかないで」　ラーメン店主の訴えが波紋「これはひどい」「何がダメなん？」

飲み終えた「お薬シート」の資源化

　薬袋をゴミ箱に捨てずに置いていたことで騒動になった今回のお話ですが、そんな飲み終わった後のお薬シートの再資源化を試みている製薬会社があります。
　第一三共ヘルスケア株式会社では、横浜市の協力を得て、お薬シートを資源として活用する取組、「おくすりシート リサイクルプログラム」を日本では初めて2022年10月より展開しています。
　公共施設や病院などに、お薬シート回収ボックス「おくすりシート くるりんBOX」を設置しています。
　市民の皆さんに、お薬シートが資源になる事を知ってもらい、空になったシートをボックスへ投函して、気軽に参加できるようにしています。
　2023年4月時点で横浜市内の40ヵ所に設置しています。
　お薬のシートは、1シート1グラムほどの軽くて小さなものですが、国内だけで年間1万3000トンが生産されています。
　それを回収して、プラスチックとアルミニウムに分離する事で、それぞれの材質でリサイクル可能となり、新たなリサイクル製品として生まれ変わる事ができます。
　今は未だ横浜市だけですが、全ての製薬会社や自治体が参加して全国展開されれば、上で書いた様な不法投棄も無くなるはずです。　

参考：（第一三共ヘルスケア　株式会社）日本初の取り組み。薬の包装シートを資源として活用する「おくすりシート リサイクルプログラム」

お薬シートと誤飲について

　現在見る様なお薬シートは、昭和30年にヨーロッパから導入され、錠剤やカプセルの包装に使われるようになりました。
　この包装が凄く評価され、お薬シートが飲み薬包装の主流になりました。
　この様に現在主流となっているお薬シートですが、誤飲も多発しています。

・薬をシートから取り出したつもりだったけど、シートごと飲んでしまった

　これが子供や高齢者に多く発生しており、医師や薬剤師などが薬の処方時に注意喚起をしています。

参考：（公益社団法人日本薬学会）くすりの包装のひみつ

参考：（独立行政法人国民生活センター）薬の包装シートの誤飲に注意

終わりに 

　今回の、飲食店で食べ終わった食器に薬のシートを置いて（捨てて）行くのは、マナー違反と言うよりも常識の無い人と感じました。
　店主さん自身が病気になった時に素手で触れない様な劇薬を処方されていた経験から「飲み終えた薬シートや袋を素手で触って良い物か？」と言うのを確認しないといけないと考えたでしょう。
また、劇薬なら「お皿を洗っただけで大丈夫か？」と言う事も考えなければなりません。
　色々な方が利用する飲食店のお皿ですから衛生第一です。

　私は、お薬回収ボックスの取り組みも、空き缶回収やペットボトル回収みたいに早く全国展開されると良いなと思いました。
　公共施設や病院だけでは無く、今や日本各地にたくさん有るドラッグストアも参加してくれると、もっと便利になりますしお薬シートの回収量も増えると思います。　

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