脳深部電気刺激療法(DBS)の治療で、パーキンソン病の患者、リハビリで歩行できる様に!  

パーキンソン病 DBS 歩行

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

以前パーキンソン病の記事を書いた時に、脳深部電気刺激療法(DBS)について触れました。

このDBSですが、最近の研究で成果が現れたそうです。

神経難病の1つ、パーキンソン病で、歩きづらくなってきた患者さんにリハビリを行う時に、歩幅に合わせて頭の外側に装置を着けて、脳に電気刺激を与えると歩行機能が改善されたと、名古屋市立大学大学院、立命館大学大学院、明治大学理工学部、京都大学の教授や技師長らで構成された共同研究チームが2023年6月25日までに、イギリスの医学誌[Journal of Neurology, Neurosurgery, Psychiatry]に、発表しました。

今回の共同研究で、どこまで改善されたのか?DBSを特集します。

DBSの効果、どこまで上がった?

パーキンソン病は、姿勢が不安定になって、身体の動作が硬直したり、歩行障害などの症状が生じますが、脳深部電気刺激療法(DBS)や、ドーパミン製剤などが一般的な治療法として実施されています。ですが、歩行障害への効果が限定的でしかないとされ、もっと効果的な治療法の開発が課題でした。

その治療法の1つが歩行リハビリだと注目を集めていますが、その歩行リハビリの効果をさらに向上させる方法を、共同研究チームは、この度発見しました。

従来のDBSでの脳への電気刺激は安静な体勢で行われていましたが、今回の共同研究で開発した歩行リハビリの治療法は、患者の歩幅に合わせ、頭に着けた装置から、脳の外部へ微弱な電流を与えたことで、刺激をもたらし、歩行リハビリの治療法を実施する時に活用できるという治療法です。

パーキンソン病は、治療薬で飲んでも、次第に薬の効果が悪くなることが多いと言われています。共同研究チームの野嶌一平教授と植木美乃教授は「近い将来、今回発見した歩行リハビリの治療法を症状が軽症の間に実施し、治療薬を飲み始めるタイミングを症状を遅らせられるのではないでしょうか」と説明しました。

共同研究には患者さん23人が参加しました。正確な刺激を与えるグループAと歩行リズムとは無関係に偽の刺激を与えるグループBに区別し、1回4分間実施する歩行リハビリを3回行いました。5cmの電極を仕込んだバンドを頭に装着し、弱い電気刺激と同時に歩行リハビリを週2回、5週間行いました。

前後を比較すると、歩くリズムや歩幅が18%向上しました。思う様に足が前に出せず転倒の原因になる「すくみ足」の頻度を質問すると24%も減少しました。その反面、偽の刺激を与えたグループBでは改善しませんでした。

この共同研究により、歩行リハビリは脳へ微弱な電気刺激を与えながら実施すると、より効果的に改善できることが期待できます。この新しいDBSの歩行リハビリの治療法は、非侵襲・非薬物で安全性が遥かに高く、今後の追求した研究進展で、歩行リハビリの補完療法として確立できる可能性があります。この治療法で、パーキンソン病の患者さんの生活の質が高められ、自立支援の貢献に結び付きます。

参考:脳への電気刺激で歩行のリハビリ、パーキンソン病に光明か Forbes JAPAN(2023年)

研究成果の一歩先。

私は特に2023年に入ってから、様々な治療法や治療薬、研究などの記事を書いて来ました。「開発しました」とは書いてあっても、実際にその後の経過を知ることは、ほとんどありませんでした。

DBSに関しても今年記事を書いて、治療法として開発され、実際に患者さんに試し、効果が認められ、今後の有力な治療法になっていくだろうという、恐らく研究成果の一歩先を初めて観た気がします。

現代には様々な病気、障害、難病とありますが、それを近い将来ハッキリと改善させられるところまで来た、夢の様な共同研究だったと感じました。

noteでも書いています。よければ読んでください。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も2交代制で担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。