『マークブルグウイルス』アフリカで流行-エボラ出血熱に類似

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皆さんこんにちは。Pinkです。コロナ禍の今、ウイルスについてとても敏感になっている自分がいるのですが、あまり気にし過ぎるのもどうかと悩んでいる中、世界ではコロナだけでなく、様々なウイルスの問題があるのだと知りました。

その中から、今回はマールブルグウイルスについて書きたいと思います。

マールブルグウイルスとは

赤道ギニア保健当局は、稀ではあるものの、初めて感染力の強いマールブルグウイルスを検出したことをWHO(国際保健機構)が確認しました。数カ月前にガーナで流行し、専門家はこの死に至るウイルスの蔓延を防止する為の対策を進めています。

WHOは、アフリカ大西洋岸にある赤道ギニアにおけるウイルス性熱病により9人が死亡した、キエンテム州で行われた検査の予備段階結果の報告を受けたものです。これを受け、政府は200名以上もの住民を隔離し、移動に制限をかけたところでした。

WHOのアフリカ地域事務局長マシディソ・モエティマールブルグウイルスについて説明したことによると、このウイルスエボラと同じ科に属するであること、おもに、オオコウモリ(fruit bat)類を媒介して広がり、それから体液の直接接触を通じて人から人へと感染し、1週間以内に出血性発熱を起こすそうです。

なお、WHOによるマールブルグ病の致死率は88%です。これと比べて、ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームによると、米国の新型コロナウイルスの致死率は1.1%となっています。結果を見る限り、かなりの致死率だということがわかるのではないでしょうか。

参考サイト:赤道ギニアで致死性のマールブルグウイルス検出 – Forbes JAPAN

私がエボラと聞いてすぐに思い出したのが「アウトブレイク」という映画です。1995年公開のアメリカ映画で、ビデオで観ました。アフリカ奥地で発生した未知の伝染病がアメリカに接近。厳戒の防護措置が取られるも、ウイルスはとある地方都市に侵入します。

街は完全に隔離され、米陸軍伝染病研究所はウィルスの謎を懸命に解き明かそうとするのですが…。エボラ出血熱を遥かに凌ぐ致死性を持つウィルスの恐怖と、それに立ち向かう人々の姿を描いたパニック・スリラーです。この映画を見た時の恐怖は今でも覚えています。

参考サイト:アウトブレイク|考察・キャスト・あらすじ(ネタバレ)・映画予告編動画

映画のタイトルにもなっている「アウトブレイク」には、次のような意味があります。

限定された地域や場所(国、町、村、病院内など)の中で、一定期間に予想を超える頻度で病気が発生することで、一般的に感染症に対して使用されます。その他にも集団発生やエピデミック(epidemic)と呼ばれることもあります。

参考サイト:アウトブレイク | 看護師の用語辞典 | 看護roo![カンゴルー]

マールブルグウイルスの状況

赤道ギニアでは報告された9人の死亡に加え、16例の感染を疑われている患者がいて、「疲労・発熱・下痢・出血性嘔吐」などの症状が見られると政府は伝えており、大流行を防ぐための緊急医療従事者、及び、隔離政策を決定する為に接触者の追跡を行う医療チームを派遣したと話しています。

さらに、蔓延対策を検討するための「緊急会議」を招集する予定であることも発表しています。

私は新しいウイルスだとばかり思っていたのですが、約60年前からあるウイルスだと知って驚きました。そこで、これまでのマールブルグウイルスについてまとめてみました。

マールブルグウイルス

①1967年 ドイツと旧ユーゴスラビアで、死者7名を含む31例が報告される

*マールブルグウイルスが初めて検出されたのは、主に実験用サルに起因するものだった

②1970年〜1990年 小規模な流行。南アフリカ、ケニア、コンゴ民主共和国で発したCDCにより感染154例、死亡128名が報告される

③2004年 アンゴラで252名が同ウイルスの検査で陽性

④2022年6月 死亡者2名を含む3例を見つけたガーナの保健当局は、洞窟を避け、肉は十分加熱して食べるよう国民に呼びかける

参考サイト:赤道ギニアで致死性のマールブルグウイルス検出 – Forbes JAPAN

マールブルグウイルスに向けての対策

現在、マールブルグ病に対する承認済みのワクチン抗ウイルス治療は存在していませんが、WHOの見解によると脈内輸液などの水分補給によって生存率が高まる可能性があるとのことです。

しかし、「発熱・悪寒・頭痛・筋力低下」などの症状は、ウイルス熱病(マラリア・腸チフス・エボラ熱等)の症状と似ている場合が多い為、赤道ギニアにおける流行の検出は困難になっていると米国疾病管理予防センター(CDC)は伝えています。

そのような中、明るいきざしとして、ワクチンの開発が進められています。米国立アレルギー感染病研究所の研究チームは、医学雑誌『The Lancet』に掲載された論文に、臨床試験結果として、「長続きする」免疫と「重篤な有害事象がない」ということを書いています。

ただ、ワクチンは今も試験段階であり、ガーナケニアウガンダ及び米国では、追加試験が計画されているとのことです。

1日でも早く、ワクチンが開発されることを願っています。

最後に

私は今、どうしてもコロナのことばかり考えてしまうのですが、世界では様々なウイルスの問題があることも考え、不安になるだけでなく「もし問題が起きた時にどうしたら良いのか」など、自分で出来ることをやりたいと思います。

例えば、災害にも同じことが言えるのではないでしょうか。何かが起きてからでは遅いのだと思います。だからこそ事前に準備をしたり、災害について知ることで、少しでも不安が解消されたらいいと思っています。

しかし、心配なこともあります。今はSNSやTVを通してリアルタイムで情報を知ることが出来ますが、膨大な情報量や、何度も同じ映像を見ることで感覚が麻痺してしまい、それが実際に起きているという実感が湧かなくなってきているように思うからです。私自身もそうです。

不安や恐怖があるにも関わらず、気持ちのどこかに、これは自分の周りで起きていることでは無いから大丈夫だという安堵からなのかはわかりません。

このことは、ある意味怖いことではないかと思うのですが、皆さんはどう思いますか?

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