映画『エゴイスト』から考える、同性愛・同性婚とは?日本のこれからの展望とは? 

エゴイスト 映画

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

LGBTQのドラマなどエンタメは、恋愛系や友情系だけではなく、ほっこり心が温まる、ホームドラマも増えて来ました。そんなLGBTQに焦点を当てた映画が公開中です。

俳優の鈴木亮平さんが主演、宮沢氷魚さんを共演に迎え、2020年に亡くなったエッセイスト・高山真氏の自伝的小説『エゴイスト』が、2023年2月10日(金)から公開中です。

主人公の浩輔を演じる鈴木さんは、強さと脆さを併せ持った生々しい演技力で観る者を引きつけ、新たな境地を開拓しました。

龍太役の宮沢さんは、透明感ある儚い佇まいが、愛を浩輔から注がれる純粋な青年、龍太のキャラクターに説得力をもたらしています。

今回はこの映画に関してと、出演者と監督が記者会見の際に聞かれた、岸田文雄首相と元秘書官がLGBTQや同性婚の在り方などを巡って差別的な発言をした一連の問題に関しての見解についてお知らせします。

あらすじ

14歳の時に母を亡くした浩輔は、田舎町でゲイである本当の自分を押し殺して思春期を過ごし、現在は東京でファッション誌の編集者として働きつつ自由気ままな生活を送っている。そんなある日、浩輔は母を支えながら暮らすパーソナルトレーナーの龍太と出会う。浩輔と龍太はひかれ合い、時には龍太の母も交えて満ち足りた時間を過ごしていく。母に寄り添う龍太の姿に、自身の亡き母への思いを重ねる浩輔。しかし2人でドライブの約束をしていた日、龍太はなぜか現れず……。

画像・引用:映画.com

予告編も公開中

ここからは、2023年2月に入り、LGBTQの人に対して失言が目立った政府の対応に対し、『エゴイスト』の出演者と監督の見解をお話します。

2月6日、政治でLGBTQへの差別発言を受けて、

映画『エゴイスト』の外国特派員協会記者会見が2023年2月6日に都内で行われ、俳優の宮沢氷魚さん、松永大司監督が登場しました。

松永監督は「僕のデビュー作がドキュメンタリー映画([ピュ〜ぴる])なんですが、トランスジェンダーの友達を10年間記録に残していました。その映画が公開されたのは2011年で、色々な国の映画祭に招待して頂きました。10年以上前ですが、LGBTQを取り囲む周りの環境というのが世界は、圧倒的に日本と異なっていたことにとても驚かされました」と振り返ります。

映画の内容を踏まえ、LGBTQや同性婚に在り方に関連する質問が複数、集中しました。その中で、岸田文雄首相が同性婚の法制化を巡った発言で、2023年2月1日の衆院予算委員会で、同性カップルに結婚の自由を認めない理由について「家族観や社会、価値観が変わってしまうことが課題だ」と答弁したこと、秘書官だった荒井勝喜元首相秘書官が2023年2月3日夜、LGBTQや同性婚の在り方などを対し、「隣に住んでいたら嫌だ。観るのも嫌になる」と記者団に説明し、更迭された件に対して見解を問う質問も飛びました。

さらに「現在2023年になり、日本において以前よりLGBTQへの理解や言葉が多くの人に浸透していると思います。それでも、先日首相の『同性婚を認めたら社会が変わってしまう』という言葉や、元秘書官の方もLGBTQに対して『目に入れたくない』とか『隣に住みたくない』とか差別的な発言をしている現状もあります。そんな発言をすることで、誤解や言葉が大きな差別を産むと私は思っています」と話す松永監督。

『エゴイスト』で、鈴木亮平さんが演じる斉藤浩輔の友人を演じるのはゲイ当事者、ドリアン・ロロブリジーダさんです。また、LGBTQに関連する台詞や所作、キャスティングなどを監修するLGBTQ+インクルーシブディレクターのミヤタ廉氏、セックスシーンなど、身体的な接触があるシーンにおける動きの所作の監修を行うインティマシー・コレオグラファーのSeigo氏が参加し、制作されました。さらにマスコミに配布するプレスシートには、LGBTQ用語集まで網羅されています。

松永監督は、『エゴイスト』については「この『エゴイスト』はLGBTQへの定義や理解を深く要求することが、大きな目標ではありません。それでもこの映画を観た方が考えて頂く機転に繋がればいいなと思うのが、この作品を作った1つの大きな理由です」と語ります。

「ですので、マスコミ用のプレスシートにも、僕らの制作チームで監修を入れて貰いながら現時点でのLGBTQ用語解説を入れて配っていて、メディアの人になるべく正確に言葉を発信して頂くことも大きな意味だと思っています」と説明しました。

宮沢さんは海外記者からの質問に対して流暢な英語で応じ、『エゴイスト』の役を演じたきっかけについて問われると「実は、この役は2度、打診がありました。最初の打診は2年前でしたが、実現には、漕ぎ着けられませんでした」と1度は企画が実現しなかったと明かしました。

そして、「松永監督から打診を頂き、出演のきっかけとなったのが個人的な友人との体験でした。友人とは15年来の付き合いで、ゲイなんです。彼と知り合ってからは、ずっと彼は心地よく過ごせる自分の居場所を探しているんじゃないかと感じていました。なので、この映画に携わることを通して、この友人のために何か少しでもできたのではないか?という気持ちでいます。そして、LGBTQコミュニティのためにも何かできたのではないか?と思います」と経緯を明かしました。

また、松永監督も触れていた荒井氏による、同性婚を巡る差別的な発言に関しての意見を求められると、宮沢さんは「僕は今まで、政治的発言は、自分の一意見として、あまり表に述べては来なかったんですが…」と、自らのスタンスを説明。

その上で「この1件で感じた気持ちは、勿論、政治的問題もあるんでしょうけど…人としての問題かなと。今回多くの人が声を上げて失言への意見や行動をする姿が見受けられました。日本のこれまでの歴史を考えてみても、とても大きな一歩だと思っています」と答えました。

「日本は前進はしていますが、他国に比較しても遅れをとっているところがまだ沢山あると思います。そんな中でも今回の件で、世論というか、多くの皆様が一杯声を上げたということには、日本の未来に希望が見えたと思います。とても悲しい出来事でしたが、それを受けて前向きな皆様の意思の強さを受け止められたと思うので、僕はその意思の強さにもう少し注目が集まってもいいんじゃないかなと思っています」と意見を述べました。

制作には、身体的な接触があるシーンの所作を監修を行うインティマシー・コレオグラファーが参加し、質疑応答の中で「同意していないのに無理やりな演出の経験や、経験談を聞いたことがありますか?」との質問もありました。

宮沢さんは「インティマシー・コレオグラファーが現場にいる経験は、『エゴイスト』に出演するまでは経験がありませんでした。いないのが普通だと思っていました。この経験を経てからは、この様にサポートしてくれるスタッフがいない現場は、想像できなくなりました。インティマシー・コレオグラファーの撮影への参加が起きていることは、日本映画と、日本の映画産業にとって、大きなステップアップです」と述べました。

その上で、宮沢さんはインティマシー・コレオグラファーの関係性に対しても、「どんな演出、演技をするにしても同意は欠かせない行動です。勿論僕たちにも知らないこともあります。どういう表現をしたら良いのか、分からないことがあれば、現場で私たちを見てくれて、サポートしてくれる存在がいるのは大きな安心を与えますし、安心を得た分、臆せずに、こうだと思える芝居が自由に出来ます」と具体例を挙げ、加えて「これまでそういうシーンは、現場で何を監督から期待されているか理解できないまま、やる怖さもありました。サポート役が間に立つことで、様々なお芝居をする、可能性をつぶさずに済むと思っています。良いことしかありません」と評価しました。

参考:宮沢氷魚、更迭された首相秘書官の差別発言に思い 声を上げた日本社会に「希望が見える」 ORICON NEWS(2023年)

お二人が好きな俳優さんだからこそ、

今までこの映画に対する記事を書けませんでした。

亮平さんは今から10年前にある映画の公開ラジオ収録と、舞台挨拶付き試写会に参加して、「あ〜何ていい人なんだろう」とお人柄に触れて以来、好きな俳優さんです。

亮平さんは先日行われたプレミア上映会で、「この役を演じるに当たり、当事者など関係者20人に話を聞いて、役作りと向き合った」と話されていました。

氷魚さんは数年前から雰囲気とかが好きだなぁーと感じる俳優さんです。

この映画は神秘的なものを感じ、情報が解禁された時から存じ上げていましたが、書けませんでした。

しかしこの間の政府の失言、それに対する氷魚さんと松永監督の想いを聞いて、「記事にしなきゃ」と奮い立たされました。

この映画は映倫区分がR15+なので観れない方もいると思います。ですが、観終わった後で、LGBTQの人に対する理解が強まると、私は信じていますー。

参考サイト

noteでも書いています。よければ読んでください。

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2 件のコメント

  • 宮沢氷魚氏は、前にも『ヒズ』という作品でゲイの男性役を好演して印象に残っていました。あの作品にも改めて光が当てられも良いと思います。

    • 堀田哲一郎様。
      コメントありがとうございます。

      私はその映画を観に行っていないのですが、『his』の少し前から氷魚さんのことを俳優さんとして気になりました。『his』は何度も映画館に足を運ぶファンも多く、良い作品だったんだなと、SNSの反応を観て、感じていました。

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    左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。