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こんにちは、翼祈(たすき)です。
インターネットがより若い世代に普及して以来、角度を変えて複雑化して来たいじめ問題。いじめ被害者でもあった私の世代より、いじめの内容が酷くなり、私自身被害者としてはこの関連のニュースを観る度に心が痛いです。私自身、先生など学校だけでは変わらなかったので。
今回はいじめ被害者であった私が、今いじめを受けている人に観て頂きたい記事を幾つかご紹介します。
いじめ厳罰化へinフランス
フランスで、学校でのいじめを厳罰化する運動が加速しています。
フランスの国民議会(下院)は2021年11月、いじめ被害者が自殺または自殺未遂した場合にいじめ加害者に最高で禁錮10年の実刑と15万ユーロ(日本円で約2000万円)の罰金を認めることなどをまとめた法律を可決。2022年1月には上院の審議が開始します。
現フランスの法律では、いじめ加害者が13~17歳の場合は最高で禁錮2年6月の実刑と7500ユーロ(日本円で約100万円)の罰金、18歳以上の成年なら最高で禁錮5年の実刑と7万5000ユーロ(日本円で約1000万円)の罰金が認められています。いじめ被害者が自殺または自殺未遂した場合にいじめ加害者に対し実刑や罰金が1番過重されます。現在のフランスの法律では刑事責任を問えない13歳未満のいじめ加害者は実刑や罰金が科されません。
今回の法律決定について、フランス政府の教育省報道官によれば「いじめ加害者による実刑や罰金の適用年齢引き下げなど詳細は今後開催される国会の審議で決めます」と説明がなされました。
ここ数年はインターネットを通じたいじめが加速的に増加しています。フランス政府は2022年2月、いじめ被害者のスマホに、いじめ加害者から送られて来た嫌がらせのSNSの画面内容を保存した「スクリーンショット」などを、フランス政府に送信可能な通報スマホアプリの運用をスタート予定。子どものパソコンやスマホなどを子ども自身ではなく親が管理できるようにする措置も検討中です。
フランス政府の教育省の発表によりますと、フランス政府の調査では学校に通学する全体の児童・生徒のおよそ6%に当たる年間約70万人がいじめの被害を受けています。いじめと断言されていない症例も多く、今回の新たな法律が適用されれば、実際のフランスでのいじめ被害者数は合計で80万~100万人超えると想定されています。
マクロン大統領は、2021年11月にSNS上に投稿した動画の中で「いじめの被害に受けている全ての若者へ。私たちは君たちの味方だと知ってほしい」といじめの被害者にサポートを表明しました。
海外はこういう問題には積極的に介入されていますよね。私がいじめを受けていた時は、担任も学校自体に言っても何も変わりませんでした。今は臆病ですが、あの時は1日も休まずに学校に行って、今の自分には考えられない位勇気がありました。
2023年9月、
9月の秋に新学期がスタートしたフランスでは、学校内でのいじめを起こしたと確定できた加害者の生徒を、別の学校への転校させる措置が行うことができる様になりました。
「他の生徒の健康リスクや安全に及ぼす生徒の反復行為かつ意図的行為」を正式に確認できた場合、校長は「いじめを撲滅させるためには、全ての教育措置を行う義務を果たさないとならない」とし、自治体首長に「加害者生徒をその学校から退学処分を言い渡し、自治体内の別の学校に加害者生徒を登録する手続きを要請可能」だといいます。
従来は被害者の要請がある時は加害者生徒に転校命令を出せましたが、2023年9月からは自治体首長と校長が判断をし、強制的に加害者生徒を転校させることができる様になりました。ですが、その自治体内に公立学校が1つしかないケースでは、加害者生徒の転校は、転校先となる別の自治体の首長が加害者生徒を入学させることに同意した時のみに実行力が得られます。
アタル国民教育相が提唱したことは、2023年秋の新学期からいじめ撲滅を最優先すべき課題だとする重ねて強調し、EU議長国のフランスはEU全体が最も優先すべき社会問題だと懸念しています。フランスがこの様に主張する背景にはネットいじめの拡散で、いじめに苦に被害者生徒が自殺してしまうことが繰り返し起きて、その深刻さが世間一般から認識される様になった出来事が起きたからでした。
児童の2人に1人が7歳までに、生徒の4人に1人が18歳までにいじめ被害を受けているというフランス・ユニセフの調査結果もある程です。2019年フランス・ユネスコは、フランスの初等教育児童・中等教育生徒の中の22%がいじめの影響を受けていると推定しました。
現在、フランスでは学校でのいじめの定義は、1人以上の生徒がクラスメイト(またはそれ以外の学校の生徒)1人に対して行う言葉や心理的な暴力、反復的な身体的暴力と指定し、「いじめは犯罪行為」として広く共通認識されています。
2023年5月12日、フランス北部パ・ド・カレー県ヴァンダン=ル=ヴィエイユの中学校に通学していた女子生徒が、8ヵ月の長期間にネットでの嫌がらせやいじめを苦に自ら自殺を選びました。
この女子生徒の自死はいじめとの戦いだと、エヌディアイ前教育相は、2023学年度の新学期の開始に向け、「絶対的な優先しなければならない事例」になることに結び付きました。10代の若い人がいじめの被害者となるいじめに関連した議論が再び加熱する中、学校やインターネット上では、いじめ被害者を加害者生徒から守るための解決策が何度も提案されていましたが、フランス政府が取り入れているものは少なすぎるという議論が日に日に高まっていました。
2013年に当時13歳の娘マリオンさんをいじめがきっかけに自殺して亡くしたノラ・フレイズ氏が立ち上げた、いじめ撲滅運動協会【マリオン・ラ・マン・タンデュ】は2021年1月、イル=ド=フランス(パリ首都圏)と併せて、調査会社Ifopを派遣し、加害者生徒と教師を対象とする実態調査を依頼しました。
その実態結果によりますと、少なく見積もっても41%が「反復的で継続的な言葉や心理的、肉体的ないじめの被害の経験持つ」と回答しました。その中で23%が小学校の時、54%が中学校の時にはいじめ被害者でした。
その上で全体の80%が3ヵ月以上、38%が1年以上に渡り、いじめが続いたと回答しました。
参考:フランスのいじめ厳罰化「加害者を転校させる」に踏み切った背景 東洋経済オンライン(2023年)
いじめを受けたダウン症の子に、大統領が味方
バルカン半島に存在する国である北マケドニアで、2022年2月7日、ステボ・ペンダロフスキ大統領はいじめを受けていたダウン症の11歳の女の子や両親らとみんなで一緒に、歩いて小学校へ行きました。校舎に入っていく女の子をペンダロフスキ大統領は見守りました。「彼女らは当然の権利を受けるだけではなく、学校の教室や校庭でもそれ以外でも、差別なく平等であり歓迎されていることを体感すべきなんです」とペンダロフスキ大統領は話しました。
参考:学校でイジメられたダウン症の少女に「最強すぎる味方」が登場、一緒に学校へ 北マケドニア ホフポスト(2022年)
本当に最強すぎる味方ですね。まず日本でこういう政治家的な方が味方になってくれる事は考えづらいですし、海外だから出来た事なのか、よく分かりませんが、、、
子ども達のSOS
SNSに投稿された子どもたちのSOSを見逃さないよう呼びかけるいじめ・自殺防止ポスターの写真が心に刺さると話題です。
ポスターに描かれているのは、一見すると笑顔の女の子。しかし、よく見ると、ひどい暴言と「たすけてたすけてたすけてたすけて」「どうして誰も気づいてくれないのくるしい」「死にたい」などの言葉が彼女の体におびただしく書かれています。そして女の子の上には、「今、いじめられています。だれか助けてください」という小さな訴えが。
ポスターには、「遠くからじゃ分からない。あなたは気づけていますか?」「もっとよく見て」というメッセージが書かれています。
画像・引用:一見すると笑顔の女性、よくみるとSOSが いじめ・自殺防止を訴えるポスターのメッセージが心に刺さると話題 ねとらぼ(2022年)
過去にいじめを受けた者として。
私は小学生の頃に軽く、中学生と大学生時代に1年間いじめを受けました。大学生時代は女子からのみでしたが、中学生の時はクラス全員だったので辛かったです。
よく「人は余りに辛い経験をすると、その反動で忘れる事が起こる」と言われた時がありますが、私は昔はよくその当時のいじめを受けてた頃の記憶がずっとフラッシュバックされてました。凄く精神が病んでいく内に甲状腺機能低下症を発症し、記憶障害に。それであんなに辛かった中学時代の記憶もほぼ消えました。
今の会社に入る前は記事にも書きましたが、よく観ていたフラッシュバックによる悪夢も今はほとんど観ていません。最近は仕事であれをこう書きたいとかを夢観ます。
私もフラッシュバックが酷かった時、何度も何度もこれ以上生きていたくないと思いましたが、今その苦しかった時からやっていた文章を書く事が仕事に結び付きましたし、今は楽しく毎日仕事をしています。
どんなに辛い事を体験しても、いつか私みたいにどこかでやり続けた事で報われる日がきっと来ると思います。私の話は病気で記憶が飛んで、リカバリーストーリーではないですが、今辛い経験をされている方、一人で悩まず、今苦しくても私みたいに楽しい事が15年以上経って来る場合もあるので、あなたには生きていて欲しいです。
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noteでも書いています。よければ読んでください。
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