体操座りを廃止する学校続々。腰痛の悪化など悲痛な声寄せられ、新たな座り方模索へ。 

体操座り 廃止

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

学校で集会などの話を聞く時に、生徒に求められることは、体操座りが多いかと思います。体操座りは腰痛悪化にも繋がると言われており、廃止する学校も多くなって来ました。

また、学生時代の体操座りで、20代の男性が腰椎分離症という病気にかかり、ずっとコルセットと湿布が手放せなくなっている方もいらっしゃいます。

今回は体操座りに関しての議論と、体操座りに疑問を投げかけた山口県下関市の中学校の取り組みなど、様々な角度から体操座りについて、考えていきます。

体操座り導入の歴史、腰痛発症も

閉じた両脚に手を添えた状態で座る「体育座り」。学校で子ども達が座る時の姿勢のこの体育座りを見直す活動があります。体操座りは身体的に負担がかかって集中力が欠け、腰痛発症の原因にもなるなど良くないことが懸念され、専門家は「他の座り方も取り入れるべきだ」と警鐘を鳴らしています。

子ども達の発育に悪い影響を及ぼす体育座りを、なぜ学校で取り入れることになったのでしょうかー。体育科教育学が専門の島根大大学院教育学研究科の准教授の男性は、始まった経緯の1つに、1965年に当時の文部科学省が教員向けに発行した「体育(保健体育)科における集団行動指導の手びき」を例に出します。

手引には「座って待機する際の参考事例」では、体育座りがイラスト付きで記載されていました。男性は「手引の発行前から各地で体操座りを取り入れられていた可能性はある」と前提に、「大人数がスペースを取らずに座れて、手遊びを防止するなどの一定の効果もあり、教育現場で導入されたのだろう」と考察します。

ですが、文部科学省の担当者は「手引は、学習指導の強制の様な『やらなくてはいけない』という義務としているわけではなくて、『こういう方法があるよ』という、あくまで座り方のケースの紹介に過ぎません。どんな風に授業に導入するかは、現場の先生に預けています。子ども達の様子を伺いながら、適切なやり方・座り方での指導を行なって頂きたいと思います」と記事の中で話しています。

また、理学療法士の資格をもつ国際医学技術専門学校の専任教員の男性は、10年以上に渡り体育座りと子ども達の腰痛の関連性を調査しています。調査を開始した始まりは、国際医学技術専門学校へリハビリに来た男子中学生の「腰に痛みが生じて体育座りが困難なのに、学校で行わなければならず戸惑っている」という悲痛な訴えからでした。

理学療法士の資格をもつ国際医学技術専門学校の専任教員の男性が2013年、小学生~高校生の約1000人を対象にアンケートを実施した結果、回答を寄せた939人の12・7%が「腰痛を感じている」と返答しました。その中で66・4%が「座った際に痛みを出る」と言い、さらにその半数以上の52.3%が「体育座りを行った時に痛みや違和感が起こる」と返答しました。

その後の研究を進めていく中で体育座りは、椅子に座ったときに比較して背骨や骨盤が倒れて“猫背”の姿勢が生じやすく、腰への大きな負担が起こることも判明しました。そして体育座りの状態でレントゲンでの撮影し、身体がどのような状態になるのか調査しました。

その結果、「両手で両膝を抱え込む姿勢は拘束性が増え、背骨が自然と曲がる。潜在的な腰痛を発症させたり、内臓を圧迫したりする恐れがある」との結論に辿り着きました。

理学療法士の資格をもつ国際医学技術専門学校の専任教員の男性は「あぐらなど身体への負担の少ない座り方も、学校側は検討に入るべきです。教育の場で子ども達が集会で話を聞くこと以前に、姿勢を維持させることに焦点を置き過ぎています」と指摘し、「子ども達が身体をもぞもぞと動かすのは、痛みを防ごうとしているためです。子ども達の腰痛は中学生になると急増する傾向です。体育座りだけで腰痛を引き起こす子は限定的だとされるかもしれませんが、腰痛を酷くする起因となると想定されます」と警鐘を鳴らします。

参考:体育座りやめました…パイプ椅子を導入した下関の中学「集中力欠く」 腰痛原因の声も 読売新聞(2022年)

現在も「体育(保健体育)科における集団行動指導の手びき」に体育座りが記載されている現状ですが、体操座りの見直しの活動があることに対しスポーツ庁の担当者によれば、「国は体育座りを促しているわけではありません。子ども達が苦痛に思わない対応を、各学校ごとに臨機応変に判断して頂きたい」と回答を寄せました。

生徒達からの悲痛な声

神奈川県内の県立高校に通学する2年生の男の子は、入学した直後の体育の授業で体育座りで起こる悪い影響に関して先生から説明をありました。「中学校の頃までは長い時間体育座りをさせられ、腰や肩が痛みを感じる時期もあった。でも高校に入ってからは正座やあぐらが促され、とても腰や肩が楽に感じている」と言います。

高校3年生の息子のいる山口県の50代のお母さんは「息子は体操座りでの酷い痛みで、ソファに寄りかかって食事しなくてはならなかった」とこう振り返ります。中学1年生の頃、学校の集会で約2時間体育座りをした直後に腰に激痛が起こりました。

近所の整体院に行くと「硬い場所で長時間、体育座りをしたからなのでは」と診断され、その後腰の激痛は1週間も続きました。お母さんは「その後も体育座りを学校でするごとに、激痛も継続してしまった。次の集会の時には息子に椅子を座らせて欲しいと学校側にお願いしましたが、不安が尽きなかった」と吐露します。

参考:学校の体育座り体に悪い? 腰痛持ちの子ども、「悪影響明らか」指摘 朝日新聞デジタル(2022年)

体操座りに関してアンケート調査

日本トレンドリサーチでは、「体育座りに関するアンケート」を行い、アンケート結果を公式サイト内で発表しました。今回体育座りを廃止する学校が増えている動向についてどう思うか、率直に尋ねました。

49.4%とほぼ半数の人が学校での体操座りの廃止に関して、「(とても)良い(活動だ)と思う」と回答を頂きました。体操座りの廃止は「(あまり)良くないと(感じるし、そう)思う」と回答したのは6.7%の人だけで、沢山の方が「体育座り」の廃止に関して賛成だと回答を寄せました。

画像・参考:【内蔵を圧迫? 腰に負担?】学校での「体育座り」廃止、約半数が「良いと思う」 PR  TIMES(2022年)

体操座りを廃止した学校の想い

山口県下関市にある市立豊北中学校(生徒数113人)は2021年春、集会での体育座りを無くしました。体操座りの廃止に至ったのは、同豊北中で2021年春に開講した講演会がきっかけでした。同豊北中では集会で生徒たちが体育座りをするのが原則でした。この講演会は外部講師を招いた1時間弱の講演会でした。

大切な話をしているのに、体育座りで話を耳に傾ける生徒たちは姿勢が次第に悪くなり、終盤には集中力が無くなっているように感じました。当時同豊北中に着任したばかりだった校長の男性は「よくよく考えれば親御さんや大人たちに対しては、体育座りを強制しないのに、どうして生徒たちが体育座りを推奨すべきなのかという思いに駆られました。姿勢が崩れ集中力が無くなるのは、体育座りが原因かも?」と考察し、パイプ椅子の取り入れを学校側に提案しました。

教員やPTAと対話を重ね、校長の意見にみんなが理解を示し、同豊北中では集会にパイプ椅子を取り入れました。集会時は生徒たちが自分の座る椅子を倉庫から出し、集会が終了するとパイプ椅子を元の場所に戻します。パイプ椅子の設置に5分ほど要しますが、集会が1時間超となっても、生徒たちは落ち着いて話に耳を傾けられる様になりました。

床に傷が付くことを防止で、校長の男性はパイプ椅子の足に専用ゴムを寄贈し、装着する導入費に十数万円となりましたが、現在は、集会の前に生徒が倉庫からパイプ椅子を出して綺麗に配置する光景が定着しました。体育の授業や運動会に関しては、教諭が「腰を下ろして」と号令を出すと、生徒たちは自分で考えた楽な姿勢で腰を下ろします。

同豊北中には、このパイプ椅子取り入れの活動を知った全国の教育関係者から問い合わせが多く寄せられています。校長の男性は「体育座りは子ども達にとって苦痛しか感じませんでした。パイプ椅子を取り入れたことで集中力が持続出来る様になりました。固定概念からの転換が大事でした。

まず最初に長時間床に体操座りで、子ども達に座らせるような環境を減らしていくべきです」と述べ、「身体の負担を減らし、以前より格段に子ども達の集中力も向上し、多大な効果があったと実感しています」と話しました。

「腰に痛みを感じる」と同じ様な内容で群馬県高崎市の中学生から「体育座りを廃止して欲しい」と同高崎市に意見書が届いたケースがあると言います。島根県松江市内の小学校に通学する5年生の女の子は「体育座りはキツい。あぐらで座りたい」と要望を口に出しています。

参考:体育座り「つらい」腰痛原因 見直す学校も 山陰中央新報デジタル(2022年)

教育学が専門の大東文化大文学部の教授の男性によれば「子ども達に学校が推奨する体育座りにおいては、飛び抜けた『日本的』な指導方法でしかなく、子ども達の人権を守っているとは一概にはそう言えない部分があります」と声を上げます。

体操座りは確かにキツい。

私も体操座りは苦手でした。記事に書いてあった、コンパクトで場所を取らない面はいいかもしれませんが、体操座りで腰痛を発症するのは、永続的に続くし、良くない事です。私の学校では集会が少なく、そんなに1時間もある集会が無かったので、腰痛を発症しなかったのかもしれませんが、私より若い子達が腰痛に悩まされるのは大問題だと思いました。

そんな私は昔から正座が出来ません。すぐ痺れて、集会の時にしなさいと言われた時は、コソッと後ろ側で足を崩しておりました。良くない事だったかもしれませんが、すぐ痺れて立てなくなりやすかったです。体操座りも少しずつ学校が廃止しているそうですし、身体に悪い事は予め予防出来たら、これから先もその子達がより良い時を歩めますね。



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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。