『チョコレートドーナツ』。LGBTQのカップルが、ダウン症の男の子を育てる、実話に基づいた感動作。

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

2025年3月31日、自認する性が男女の性、どちらにも該当しない「ノンバイナリー」の50代の当事者が、戸籍に「長女」と書かれているのは個人の尊厳を保障する憲法13条に違反したとし、「子」などと性別を含めて書かないことを訂正する様に要求した家事審判で、

京都家庭裁判所は「社会生活上、生物学的な性は、重要かつ、男女を分けて書くことで公的に証明することは合理的な判断です」などと述べて、申し立てを退けました。

代理人弁護士が、東京都内で開催した記者会見の中で説明しました。

審判によりますと、自認する性が女性と男性のどちらの性にも該当しない50代のノンバイナリーの申立人は女性として出生届が提出されていましたが、小学生の時から自分の性別に違和感を抱えていました。

戸籍には「長女」だと書かれていますが、自身のアイデンティティーを否定するなどと言い、「第一子」など性別に該当させない記載に訂正を行う様に要求し、京都家庭裁判所に申し立てていました。

公的書類に性別を記入を行う時には苦悶した末に女性を選ぶなどといった、社会生活上の不利益を被ったと主張しました。

戸籍法では、戸籍に「父母との続柄(つづきがら)」が書かれることを要求し、慣例的に「長男」や「長女」などと性別も書かれています。

京都家庭裁判所の却下は2025年3月17日付で、戸籍制度に関して、中村昭子裁判長は、戸籍の続柄欄に「長女」などと性別を判断可能とする形式で書かれ、

「生物学的な性は個人にある属性では社会生活上重要なもので、親族的な身分関係を統一的に把握して、戸籍に男女が分かれて記載することで公的に証明することは合理的で必要です」と危惧し、憲法違反などとする申立人側の訴えには該当しないと話しました。

男女が判断できる形式で記載することは性別が証明されるためだと説明しました。申立人側は、憲法に基づいた「男性とも女性とも扱われない権利」の侵害を受けたと訴えましたが、京都家庭裁判所は「憲法上の権利とは言えない」と訴えを退けました。

申立人は、「裁判所は話を聞く場面を設置せず、全過程で誠実さがないと体感し、即時に高等裁判所に抗告しました」と述べました。

参考サイト

“性別とらわれない記載に戸籍訂正を” 申し立て却下 京都家裁 NHK NEWS WEB(2025年)

ノンバイナリーの戸籍、「長女」から「子」記載申し立て却下…京都家裁「憲法上の権利とは言えない」 読売新聞(2025年)

2014年4月19日(土)よりシネスイッチ銀座ほか全国にて公開された、1970年代のアメリカで、LGBTQのカップルがダウン症の少年と家族みたいに生活した感動の実話をベースに制作された、全米中の映画祭を感動の渦に巻き込み、「観客賞」を総ナメにした映画『チョコレートドーナツ』。

『チョコレートドーナツ』は、1970年代のアメリカのカリフォルニアで、歌手を目指すショーダンサーのルディ(アラン・カミング)と弁護士ポール(ギャレット・ディラハント)のLGBTQのカップルが、同性愛者への差別や偏見にさらされつつ、育児放棄されたダウン症を抱えている少年・マルコを養子として家族に迎えるために世間や法廷と闘う姿を描き上げました。

「真摯で温かい」「強く感情を揺ぶられ、心がわしづかみされた」「こんなにも愛情溢れた映画は観たことがない」と、アメリカ紙以外にも、鑑賞したマスコミ関係者からも絶賛を受けている『チョコレートドーナツ』は、シアトル映画祭、シカゴ国際映画祭、トライベッカ映画祭など、数多くの映画祭で観客賞を数多く受賞しました。

一際注目を注がれているのが、ルディを演じたアラン・カミングさん。映画、舞台、TVドラマと幅広く活躍していて、2014年もニューヨークで上演された舞台[キャバレー]でトニー賞[ミュージカル主演男優賞]を受賞した経験もあります。

その上で、監督・脚本にも[アニバーサリーの夜に]ではチャレンジするなど、マルチな才能を見せている個性派俳優のお一人です。

『チョコレートドーナツ』でもアランさんの、母みたいな包容力と強さを感じさせる優しい表情と圧倒的な歌唱力に心惹かれます。『チョコレートドーナツ』の中では、1970年代に流行った様々な楽曲が登場していて、アランさん自身が吹き替えなしで熱唱しています。特にラストで歌うボブ・ディランの名曲[I Shall Be Released]は、観る者の心を打たれ、揺さぶると好評を集めています。

今回は、『チョコレートドーナツ』のあらすじなどを、発信したいと思います。

あらすじ

チョコレートドーナツ

同性愛に対して差別と偏見が強く根付いていた1970年代のアメリカでの実話をもとに、育児放棄された子どもと家族のように暮らすゲイカップルの愛情を描き、トライベッカやシアトル、サンダンスほか、全米各地の映画祭で観客賞を多数受賞したドラマ。カリフォルニアで歌手になることを夢見ながら、ショウダンサーとして日銭を稼いでいるルディと、正義を信じ、世の中を変えようと弁護士になったポール、そして母の愛情を受けずに育ったダウン症の少年マルコは、家族のように寄り添って暮らしていた。しかし、ルディとポールはゲイであるということで好奇の目にさらされ、マルコを奪われてしまう。

画像・引用:チョコレートドーナツ 映画.com

予告編も公開中

その他のLGBTQのニュース

2025年6月27日、就職で引っ越した時に活用した交通費などの「移転費」のパートナー分の支給を許可しなかった処分は違法として、長崎県大村市在住のLGBTQのカップルが、国に220万円の損害賠償を求める訴訟と処分の取り消しを長崎地裁に起訴しました。

起訴したLGBTQのカップルは、パートナーの藤山裕太郎さんと、その相手の松浦慶太さんです。

訴状などによれば、松浦さんが就職することに伴って、2024年3月に2人は大村市に転入した時に2024年5月に松浦さんは、大村市が発行したパートナーの続柄欄に事実婚関係を表した「夫(未届)」と書かれた住民票を貼り付けて、ハローワークに雇用保険法に基づいた、2人分の交通費の支給を申請しました。

ですが、ハローワークは、2025年1月、「交通費の支給対象の親族に同性パートナーは含まれません」と説明し、1人分の交通費の支給だけを決定しました。松浦さんは、ハローワークの処分に不服を申し立て、長崎労働局に審査請求しましたが、棄却されてしまいました。

長崎労働局は、「個別対応のケースですので、お答えすることは出来かねます」と説明しています。

参考:「移転費」同性カップルのパートナー分不支給、国に損害賠償など求め提訴…事実婚関係示す住民票添え申請 読売新聞(2025年)

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、高眼圧症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。