この記事は約 8 分で読むことができます。
2019年10月の消費増税を機に「キャッシュレス・消費者還元事業」が開始されましたが、これはあくまでも2020年6月までの期間限定の施策です。2020年の夏から秋にかけて、ポイント還元がなくなることを不安に感じている方もいるでしょう。コロナ不況も深刻さを増すばかりです。しかし、2020年9月からキャッシュレス決済を対象にした、新たな施策「マイナポイント事業」が開始されます。今回はマイナポイントについてや、ポイントを受け取る方法を順を追ってご案内させていただきます。
マイナポイントとは
マイナポイントとは、国が実施する消費活性化策のひとつで、マイナンバーカードの普及促進と、ここ数年で盛り上がりを見せているキャッシュレス決済を普及することを目的としています。
今回のマイナポイント事業では、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済などのキャッシュレス決済サービスとマイナンバーをひも付け、チャージまたは決済すると25%(最大5000円分)が還元されます。
マイナポイントは、キャッシュレス決済を通じて獲得できるポイントで、国から消費に対して直接付与されるのではなく、paypayなどのキャッシュレス決済事業者から消費者に付与されます。
2020年2月19日に、マイナポイントの還元対象となる決済サービスが総務省より発表されています。
この時点ではでは「paypay」や「Suica」、「楽天ペイ」など21種類の決済サービスが対象となっていましたが、それからさらに参入するサービスが増え、現在70種類以上の決済サービスが対象となっています。
還元を受けるための手順
①マイナンバーカードの取得
マイナポイントを受け取るために必要な「マイナポイント予約」には、マイナンバーカードと、同カード取得時に設定する数字4桁の暗証番号が必要です。まだマイナンバーカードを取得していない人は、取得手続きをしましょう。取得手続きについては、次の章で取り上げます。
※この暗証番号はカードの受け取りの際にも必要になるので、どこかに記録するなどして絶対に忘れないようにして下さい。
②マイナポイントの予約
マイナンバーカードを入手できたら、手持ちのスマートフォンや自治体が設置する支援窓口で、「マイナポイントの予約(マイキーIDの設定)」をします。 年齢の条件はありませんので、マイナンバーカードを作れば子どもでも予約できます。ただし、親が選択したものとは別の決済サービスを選択する必要があります。
キャッシュレス決済サービスの選定
スマートフォンのアプリまたはパソコンから専用サイトにアクセスして、キャッシュレス決済サービスを1つ選択し、マイナンバーカードを使ってひも付けします。
手続きは一部のコンビニエンスストアや、大手通信キャリアの店頭でも受付予定です
ポイント還元
ひも付けしたキャッシュレス決済サービスでのチャージ、またはそれを利用してお買い物等をすることで、マイナポイントが還元されます。還元率は25%で、最大5000円分までです。
マイナポイントの還元が開始するのは2020年9月です。
※お買い物にはマイナンバーカードは不要です。
動画での説明
総務省のHPに手順を分かりやすく解説する動画がありました。こちらも併せてご覧ください。
出典:総務省マイナポイント事業https://mynumbercard.point.soumu.go.jp/flow/mnp-get/
マイナンバーカードの取得方法
とてもお得なマイナポイントを獲得するためには、マイナンバーカードが必要です。
マイナポイントの申込みは2020年7月開始なので、マイナンバーカードをまだ持っていないという方は、この機会に取得しましょう。マイナンバーカードの申請・取得は、「個人番号通知書」または、郵送された「通知カード」の下に付いている「個人番号カード交付申請書」があれば、いたって簡単です。
ここでは、マイナンバーカードの申請方法を4通りご紹介します。
1. スマートフォンでの申請
①スマートフォンのカメラで顔写真を撮影します。
②交付申請書または個人番号通知書のQRコードをスマートフォンのカメラで読み取ります。
③申請用ウェブサイトにアクセスして、メールアドレスを登録します。
④登録されたメールアドレス宛に通知される申請者専用ウェブサイトにアクセスして、画面に従って必要事項を入力、先ほど撮影した顔写真を添付して送信します。
2. パソコンでの申請
①デジタルカメラなどで顔写真を撮影しパソコン上に保存します。
②そして申請用ウェブサイトにアクセスしてメールアドレスを登録します。
③登録されたメールアドレス宛に通知される申請者専用ウェブサイトにアクセスし、画面に従って必要事項を入力。最後に顔写真を添付して送信します。
※この方法では交付申請書または個人番号通知書に記載されている申請書ID(半角数字23桁)が必要となります。
3. まちなかの証明用写真機での申請
まちなかにある一部の証明用写真機からも申請が行えます。
①対応証明用写真機のタッチパネルから「個人番号カード申請」を選択します。
②撮影用のお金を入れ交付申請書または個人番号通知書のQRコードをバーコードリーダーにかざします。
③その後、画面の案内に従って必要事項を入力し、顔写真を撮影して送信します。
【対応している証明用写真機のメーカー】
・株式会社DNPフォトイメージングジャパン
・日本オート・フォト株式会社
・富士フイルム株式会社
・三吉工業株式会社
・株式会社プラザクリエイト
4. 郵便による申請
①交付申請書に署名または記名・押印し、顔写真を貼り付けます。
②送付用封筒に入れ郵便ポストに投函します。
※通知カードに付属している交付申請書の場合、記載内容に誤りや引っ越しなどで変更がある場合は、交付申請書は使えないので、住んでいる市区町村に連絡をしてください。
なお、交付申請書を持っていない方は、手書き交付申請書様式をダウンロードして、必要事項の記入と顔写真を添付し、送付用封筒に入れて郵便ポストに投函することで申請が可能です。郵便での申請の際に、専用の封筒がないという場合は申請書送付用封筒をダウンロードして利用することが可能です。
マイナンバーカードの受け取り
いずれの方法でも、申請後概ね1カ月で市区町村から交付通知書がご自宅に届きます。その後、必要な持ち物を確認し、交付通知書に記載された期限までに交付場所にてマイナンバーカードを受け取ります。※受け取り方はリンク先からご確認ください。
【重要】受け取りの際に、マイナンバーカード登録時に設定した暗証番号を忘れないようにしましょう。
※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、地域の状況に応じて、適切な時期に受け取りに行くことをオススメします。詳細については、お住まいの市区町村のホームページをご覧ください。
マイナンバーカードは、マイナポイントを受け取るためだけのものではなく、本人確認書類としてもさまざまなシーンで私たちの生活をサポートしてくれます。
【マイナンバーカードの活用方法】
・本人確認書類(パスポートの新規発給など)
・年度末の確定申告のオンライン申請(e-Tax)など、各種行政手続のオンライン申請
・住民票の写しや印鑑登録証明書など公的な証明書の取得
→コンビニ等のキオスク端末で、毎日6時30分~23時[年末年始を除く]。
(市区町村によってサービス内容が異なります。)
わざわざ市区町村の窓口に行き申請書類を書いて、窓口で手続をする必要がなくなるのは、手間が少なく、空いた時間にできるので便利ですね。
今後拡大する新たな使い道
今後は、2021年3月(予定)からマイナンバーカードが健康保険証として利用できる(マイナポイントの申込時に、健康保険証の利用登録もできます)ほか、オンライン上での本人確認手段として民間のオンライン取引などに活用するなど、使い道がどんどん拡大する見込みです。
いまひとつメリットや使用機会などがわかりにくかったマイナンバーカード。しかし、25%のポイントが付与されるマイナポイント事業や、マイナンバーカード1枚だけで各種証明書が簡単に取得できたり、さまざまなサービスを一元化できるなど、多くのメリットがあることがわかりました。
2020年7月から、マイナポイントの申込みがはじまるので、まずはマイナンバーカードの交付申請を行い、準備万端でマイナポイントの活用に備えましょう!
画像引用・出典:総務省マイナポイント事業https://mynumbercard.point.soumu.go.jp/flow/mnp-get/
コメントを残す