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現代はSNSの浸透で芸能人じゃなくても、ひょんなことで一般人が注目を集め、有名人になる機会が多いと思います。いわゆるインフルエンサーともいいますが、そんな中TEDで「注目されたい欲求は独創性を削ぐ」というのを見ました。講演者は私が好きな俳優の「ジョセフ・ゴードン=レヴィット」です。
そんな彼は420万人のフォロワーがいるのにも関わらず、そんなに気持ちの良いものじゃないと語っています。それはなぜかというとタイトル通り、お芝居の独創性を削ぐからです。時間を忘れて熱中することをフロー状態といい、スポーツ世界だとゾーンともいいますが、フロー状態のなか独創性を磨くときに、注目されたいという自己顕示欲がフロー状態を脅かすと呼びかけているのです。
今回はそんなフロー状態、注目されたい欲求について紹介していこうと思います。
1.フロー状態を理解してパフォーマンスをあげよう
何かに集中して作業しているとき、気が付いた時にはこんな時間が経ってたみたいなことありませんか? 簡単にいうとそれがフロー状態です。スポーツ業界ではゾーンともいいます。
心理的エネルギーを1つの目標に集中して、行動できる状態のことです。例えば3時間の映画を見たとき終わってみれば90分に感じたり、ビデオゲームなどをついつい夜中までやってしまったりというのを味わったことがあると思います。
娯楽でしか味わえないのかというと、そうではなく仕事や勉強でも活かせます。フロー状態を活かしてパフォーマンス力を上げることができるので、そのメリットを紹介します。
①高いパフォーマンス効果
フロー状態に入ることができれば、尋常できない集中力を持って、個人の最大限の力を引き出します。仕事やスポーツであれば高い結果、勉強だと効率のよい習得を期待できます。
②楽しさも同時に
フロー状態は楽しさも同時に生み出します。自分にとってちょうどイイ課題に全力で挑んでいるからです。ゲームに熱中してしまう理由はまさしくこれです。
③自分の成長と発見
フロー状態は自分の限界を引き上げます。新しい自分の発見、成長をすることができます。
さらにフロー状態になるための8つの要素も図にて紹介します。
8つの要素の組み合わせで、フロー状態に入っているのです。ビデオゲームなどはフィードバックが早いので、特に入りやすいです。ミスしたらライフが減るというフィードバックは直接的で、どうしたらいいのかという改善点も分かりやすいです。
しかしビデオゲームは分かりやすいですが、日常の仕事や勉強にもフロー状態を活かすことができれば、捗ると思いませんか? ではそんなフローをどうやって見つければいいのでしょうか。
高い目標を設定しない
フローが起きるには自分のスキルに合った難易度が良いです。いきなり高難易度なものに挑戦しても、意味がありません。細かく目標を設定することによって、達成の喜びを味わえて、のめり込んでいきます。
細かすぎる指導をやらない
これは指導者に向けたものになりますが、細かく指導をしてしまうと萎縮してしまい、丁寧に教えられたのに「できない」ということが、言えなくなってしまいます。フローが起きるには、自発的にミスに気づき修正するという行動が大事です。
何回もチャンスを与えミスを軽くする
何度も挑戦することによって、脳は補正を続けます。挑戦できる回数が多ければフロー状態に入りやすいのです。
ミスは単なるフィードバックにしか過ぎません。プレッシャーをあまり感じないようにしましょう。立ち直るのが早いほどより有能に取り込めます。
内的動機
「有名になりたい」や「お金持ちになりたい」は外的動機「なんとなく好き」は内的動機というように2種類あります。例えば絵描きの場合「上手くなりたい」と「絵を描くことが好き」では前者が外的動機、後者が内的動機にあたり外的動機ではフロー状態に入りにくいのです。
やっていて苦痛にならないこと、何となく好きなことを見つけることがフロー状態に入る近道です。
フロー状態を邪魔するものとは
フロー状態とは注意のリソースが対象のみに注がれることで、起きている現象です。つまり周りが見えないということですが、それを邪魔するものがスマートフォンです。なんとなく気になってしまうということで、つい手を伸ばしがちですよね。SNSなどの反応が気になったり、フォローしている人の投稿が気になったりしてしまいます。
中毒性の高いスマホを通したSNSは「注目されたい」という欲求からきているのです。
2.「注目されたい」は悪いこと?
過去にスマホ依存症の記事を書いたことがあるのですが、そこでは承認欲求を主に書いていたのですが、今回は似てるようでちょっと違う自己顕示欲を掘り下げます。
自己顕示欲とは
自己顕示欲とは承認欲求から派生したものです。自己顕示欲はとにかく注目を集めたい、自分の存在を示したいなど自らが行動するもので、承認欲求はその逆の受け入れてほしいという受け身の欲求です。
しかしこれは誰しもがどちらも持っており、ごく普通の欲求です。最近では自己顕示欲と聞くと悪く聞こえますが、そんなことはなく誰もが当たり前にあります。しかしなぜ悪いイメージが強くなったのでしょうか? それはSNSが関係しているのです。
可視化される自己顕示欲の発散
「最近の若い人は自己顕示欲が強い」みたいなことを見たり、聞いたりします。それはなぜかというと、一般人がSNSで炎上が関係しているでしょう。炎上とはリアクションがもっと欲しい=自己顕示欲を満たしたいという結果、可視化できるようになりました。
なので誰しもが若い時は必ず、強弱はあるもの持っています。それが若い世代はSNSを通して発散するようになったということです。
自己顕示欲が強い=自信がない
自己顕示欲が強い人は一見すると自信がありそうな人だと思いますが、その逆で自信がない人です。自信がある人はわざわざ自己顕示欲をアピールする必要がなく、自己肯定感の低さに反比例して「自分は強いんだ」と魅せているのです。
まとめ・SNSを追えば追うほど独創性を失ってしまう
TED講演者ジョセフ・ゴードン=レヴィットは動画のなかでこう語っています。
「私の経験から言うと注意を向けることで、得られる感覚を追い求めればそうするほど、幸せを感じますが、注目を集めることで得られる感覚を追い求めればそうするほど、むなしい気持ちになります」
この言葉が全てを物語っていると思います。数字とは分かりやすく、行動の結果として直に伝わるのが利点ですがそれ故に、数字を追い求めてしまうと「心」とのバランスを取れなくなってしまうと私は感じます。
独創性を削ぐというのはよく言ったもので、仕事や大切な時間SNSのことを考えてしまうのが、日本語でいう「もったいない」に尽きると思います。先ほどいった自己顕示欲や承認欲求とは悪いものではなく、人が行動するエネルギーの源だと思います。それを仕事に変えることができれば、そこから更なるフロー状態に入ることができれば効果的に、仕事をこなせます。まずは自分の仕事を好きになってみるということが、何よりも大事なことだと感じました。
参考元・TED LEARN TERN Nomark-Log livedoor NEWS ビジネスのための活用術。
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