書評:『学校に行かない君が教えてくれたこと』。不登校経験者が読んで感じたこととは?

学校に行かない君が教えてくれたこと

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

皆さん、ご無沙汰しております。この記事では、2023年6月4日以来の、【書評】を書きたいと思います。

第1回目の時に、「後、何個か書評を書きたい」と書きながら、2年近くが経過してしまいました。

後数個書きたいと書いたものの、「何を書いて、再開しようか?」と考えた時、インスタで流れて来た漫画を読んで、「面白い」と思って、アカウントをフォローしたら、今じんこさんという方の息子さんが、「不登校」だったということを後から知りました。

インスタでは漫画の途中まで読めて、かなり気になるところで、投稿が終わったので、続きを読みたくて、漫画を買って、続きを読みました。

なので、この第2回目の【書評】は、2025年にならなければ出逢わなかった書籍でした。

今回は、今じんこさんの『学校に行かない君が教えてくれたこと』を不登校を大学時代に経験した私が読んで感じたことなどを、発信していきたいと思います。

あらすじ

学校に行かない君が教えてくれたこと の表紙

小学1年生の息子が運動会を目前に突然「学校に行かない」と言い出した…。我が子が登校拒否児になるなんて晴天の霹靂だ。「いつか来れるようになるよ」「這ってでも連れてくるべき」様々な周囲の発言が、「学校に行かせなくては」「子どもに寄り添わなくては」と親子を精神的に追い詰められていきます。学校という呪縛を解き放ち、不登校を受容する親子の4年間の物語です。

画像引用元:はちみつコミックエッセイ「学校に行かない君が教えてくれたこと 親子で不登校の鎧を脱ぐまで」 OVERLAP STORE

感想。

じんこさんの長男のもっちんは、小学校に上がる前の保育園では、「小学校が楽しみ」だと言いましたが、小学1年生になった運動会のある5月から、「学校に行きたくない」と言い出します。

じんこさんは、最初は何が何でも学校に行くことが正しく、もっちんがどんなに嫌がっても、付き添い登校をしたりして、学校に行かせようとしました。

もっちんがお腹が痛くなったり、家の中で暴れたりと、身体的な不調が出ながらも、学校から、「学校に来ることが、人生において大切なことだ」ということをじんこさんは信じ、無理やりでも行かせました。

もっちんはじんこさんが「学校に行きなさい」と言う前に、自分から「学校に行く」と言い出しました。しかし、それは表面上だけの笑顔で、辛い中、学校に行っていました。

もっちんから笑顔が消えました。

じんこさんは悩みます。

「無理やり学校に行かせることは、もっちんにとって、とても過酷なことなのではないか?」と。

それでも、学校からは「いつ、もっちんは学校に来ますか?」と、毎日の様に連絡が来て、学校の課題だけはする様に言う。

それだけでも相当追い込まれます。「どうしたらいいのか分からない。誰も教えてくれない。親子で共倒れするしかないのか」と思い悩んだじんこさんは、心の病気を発症してしまいました。

始めこそ協力者もいませんでしたが、学校に「もっちんを学校に行かせません」と言ったことで、心が軽くなって、もっちんもキラキラ笑顔になって、充実した親子関係が送れる様になりました。

その後はネタバレになるので伏せますが、今はもっちんなりに、自分磨きを頑張っています。

私も小学生の時、スイミングスクールに何となくゴタゴタがあったことで行くのが嫌で、母に「お腹が痛い」と言って、休み続けて、退会したのを思い出しました。

私が経験した大学時代の不登校は、19歳とあの当時まだ成人ではありませんが、大人の分類に入りかかる域だったので、どんなに困っていても、自分でしか自分自身を助けられなかったことがとても辛かったです。

半年間いた寮でも相部屋の人などから嫌がらせを受けていて、居場所がなかったし、大学にも友達がいなかったことで、そこにも居場所がなかった。

でも、県外の大学だったので、簡単に実家に帰ることもできない。

両親を安心させるためには、アパートで一人暮らしを始めて、孤独で不登校になって、それから引きこもりになっても、「大学で、友達がいて、勉強を頑張っているよ」って、電話で嘘を言うしかなかった。

嘘で塗り固めた大学生の私は、助けを求めることができなくて、潰れていくしかありませんでした。

両親には、後期の試験の前に、「受けなくていいの?」と言われて、「ここに居たくない。実家に戻りたい」って言って、試験前に帰省したので、不登校で、引きこもりで、大学にも学費を払っていても通っていなくて、単位が取れていないことが、バレたのですが。

じんこさんももっちんが笑顔を失って、じんこさん自身も心の病気になって、それで不登校の道を選んで、そこから支援や交流の幅が広がっていって、最後には「不登校は悪いことじゃないよ」と、希望を持てたことが良かったです。

じんこさんが支援を受けたNPO法人などは、私が実際にAKARIやnoteで記事に書いたこともある、ちゃんと支援をして下さるところだったので、それもとても嬉しかったです。

2023年度の不登校者が34万人以上になる中で、2024年度は恐らく35万人を超えていると思っています。

「不登校は悪だ」という意見も根強く、悩んでいる親御さんやお子さんもいらっしゃるかもしれませんが、

『学校に行かない君が教えてくれたこと』を読むことで心が軽くなります。ここまで、親の目線でも、親の心情を描いた作品は今まで無かったと思います。

それくらい、今不登校の方、そうではなくても悩んでいる方に、この『学校に行かない君が教えてくれたこと』を読んで頂けたら、と感じました。

noteでも書いています。よければ読んでください。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、高眼圧症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。