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こんにちは、どうも、ゆたです。
性同一性障害やトランスジェンダーの話をすると、心と実際の性別、どちらを優先したほうがいいのか、という議論が尽きません。
この世の中には防犯の理由も含め、男女で分けることが多くあります。
例えば、更衣室。
男女で分かれていますよね?
トイレも銭湯も基本的には男女で分かれています。
ただ、ここで困るのがこの男女で分ける仕組みは見た目で分かれているのか、心で分かれているのか、という点です。
インターネット上では、「心が女だ」と言うだけで女湯に入れるという意見がかなり溢れていますが、完全なデマです。
実際にそれが可能になれば男女で分ける意味が全くなくなるうえに、悪意のある者たちが堂々と女湯に入れてしまうことになります。
世の中のルールが全く意味をなさなくなる危険な考え方です。
実際に「心が女だ」という理由で女湯に入った37歳の男性が逮捕されています。
参考:「心は女性だ」と女湯で入浴した男 建造物侵入で逮捕の訳
最近では海外のポリコレに感化された日本人もいて、差別と区別の境界線が本当に曖昧です。
そんな時代に日本は、今の日本を変えるため、とある法律の要件を違憲と判断しました。
性別の変更についての法律とは
今回、違憲と判断されたのは性別を変更するための法律で「生殖機能をなくす手術が必要」という要件についてです。
つまり、性別の変更には生殖機能の有無は関係ない、という法律になったわけです。
そもそも、性別変更に関する要件はまとめると5つあります。
①18歳以上である
②現在結婚していない
③未成年の子どもがいない
④生殖腺や生殖機能がない
⑤変更する性別の性器に近い見た目をもつ
今回、違憲と判断されたのは④のみであって、実は⑤は判断されていないんです。
つまりどういうことかというと、生殖機能の有無では判断しないが、見た目が男であれば、それは男と判断するというわけです。
ですので、今回の違憲という判断だけを聞いて、「心が女だ」と言って女風呂に入れる時代になったんだ、と勘違いした人もいたというわけです。
そのほかにも、最低、二人以上の医師からの診断書も必要だったり、戸籍上の性別を変えることはかなり困難なのです。
ここまでの話を聞いていると結局何も変わっていないじゃないか、と思う方もいらっしゃるかと思いますが、確かに大きな変更はありません。
ただ、実は⑤の『見た目を近づける要件』も違憲ではないか、という意見もありました。
しかし、それは決して見た目を近づける必要がない、というわけではなく、銭湯などでは見た目で判断することが大前提なので、「見た目を近づけることを求める要件」がなくても、これまでとルールは変わらないのではないか、というわけなのです。
終わりに。
上記の動画内で辻亜沙子さんが言っていた言葉が私は一番わかりやすく納得がいくものだったので、ご紹介します。
「当事者の方たちは日常の中ですでに不自由な思いをたくさんしていて、その上、数百万円かけて痛い、しんどい思いをして手術しなければいけないという今の状況、本当につらいだろうなと思います」
「ただ、これだけ性被害がたくさん問題になっている社会なので、不安に思う人たちがいるというのも、ある意味理解できます」
「そのどちらも不安や痛みがベースにあるから『0か100か』あるいは『白か黒か』でつい議論してしまいがちなところだと思いますが、今回の判決も『生殖機能をなくす要件』は違憲とした上で、外観要件である『見た目を近づけることを求める要件』は、判断がついていないわけですよね。そうやって当事者の声に耳を傾けていきながら、それぞれのケースごとに判断や理解を進めていくことが大事なんじゃないかと思います」
私は当事者ではないですが、当事者にとっては日常的に不自由さを感じ続けてる状態である、と言います。
そう考えると本当に生きていくのがつらくなるでしょう。
体が男子だったばっかりに男子トイレを使わなければいけない、これがどれほど不快なのかは私よりもしかしたら女性の方のほうが理解できるのではないでしょうか?
ただ、仮に心が女性だからと言って男性が女湯に居ることが肯定されるのはそれこそ女性全体が生きづらくなってしまうようにも思うのです。
この問題がインターネット上で白熱しているのも、両方の意見が納得できるうえに、どちらかの意見を通すとどちらかの意見を無視することになるからだと思います。
ですが、今回の一件で日本も変わろうとしているんだなと私は思います。
他国から日本は遅れている、と言われてはいますが、私は慎重に物事を進めている日本をそこまで悪いとは思いません。
この問題は多くの意見を聞き、判断したほうが皆が納得するのではないでしょうか?
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また、私事ではありますが、noteのほうでも活動をしておりますので、良ければ遊びに来てくださいね!
今回はここまでです。また次回の記事でお会いしましょう。
お相手はゆたでした!
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