福祉ネイリスト。〜地域密着、高齢者や障害者、病院で、笑顔の連鎖〜  

福祉ネイリスト

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

福祉ネイルとは、主に高齢者や病気の方、障害者の方に対して施すネイルです。

一般社団法人日本保健福祉ネイリスト協会に属する福祉ネイリストたちが行います。

通常のネイルより絵柄を大きく、見やすく描いたり、思い出につながる絵を描いたりします。ペットの犬や猫の絵をリクエストされる時もあり、高齢になっても身だしなみを整えると社会との関わりを意識して、周囲との会話が活発になる効果もあるといいます。

2012年に、日本保健福祉ネイリスト協会の理事長である女性が依頼を受けて、1件の老人ホームへ訪問ネイルに向かったことが福祉ネイルのスタートでした。そして、「美容サービスを介して感動を与えることを使命」とする福祉ネイリストを育成し、日本全国に〝癒し・元気・希望″を発信するために、2014年9月にシニアメンタルビューティー協会(SMBA)が創設されました。今回は福祉ネイリストについて、お伝えしたいと思います。

福祉ネイリストのなり方

動画・引用:日本保健福祉ネイリスト協会

この様に2015年に発足し、主に高齢者や障害者、就労支援作業所、施設や病院などに出向き、ネイルサービスをするお仕事です。

兵庫県の福祉ネイリストの女性

兵庫県丹波市春日町に住む女性は、高齢者や障害者を対象で、爪にアートを描いたり、爪のマッサージをしたりしてオシャレを楽しんで頂きたいと、福祉ネイリストとして働いています。高齢者の認知症予防に良い効果が起きると言われる「話す・触れる・見る・立つ」をベースにした技術を施し、心理療法も盛り込むことで高齢者の脳の活性化へと結び付けます。

ネイルや爪にイラストを描くアート、爪磨きや甘皮取り、爪を切る、肘から下にかけてのマッサージなどがメニューにあります。高齢者の身体の負担を考慮し、最も時間を要するネイルとイラストを描くアートでも計20分程で完成させます。男性にも応対しています。

福祉ネイリストである女性は、心理療法の1つ「回想法」を導入してます。女性の話では、マッサージをしながら昔話などを高齢者から引き出すことで古い記憶を思い起こさせ、そして爪が鮮やかに彩られると新たな記憶が加算され、脳が活性化され認知症予防に直結します。ネイルなどを定期的に施すことで、認知症レベルが高くならなかったという研究結果も発表されています。

女性は「福祉ネイルの存在を多くの人に認知して頂き、高齢者の認知症予防に結び付けたい。その取り組みが丹波市の活発化に向かえば」と言いました。

参考:「福祉ネイル」で認知症予防 おしゃれ楽しみ脳を活性化 体験イベントも企画 丹波新聞(2021年)

この丹波市の福祉ネイリストの女性は2021年4月に、自宅兼務で日本保健福祉ネイリスト協会認定のスクール「necoputti」をOpenさせました。新型コロナウイルス感染拡大で施設訪問が叶わない中、福祉ネイリストの活動を広げることに力を注いでいます。

宮城県の福祉ネイリスト

オシャレを高齢者や障害者の気持ちの緩和に活かす試みが、医療や介護において少しずつ拡大しています。「好きな色はどんな色ですか?」「どんなデザインが良いですか?」。宮城県大和町にある公立黒川病院で2021年5月末、入院中の高齢者の女性2人と、高齢者の男性1人に福祉ネイルを施術しました。宮城県名取市に住む福祉ネイリストの女性が高齢者男女3人の爪をやすりで研いで、ネイルで希望されたデザインを描きました。

ネイル初体験の女性の1人は最初躊躇しましたが、福祉ネイリストの女性が描かれた白い花のイラストを観て涙を流しました。「本当に綺麗。ネイルはしたこともなかったけれど楽しいものね」と笑顔が弾けました。もう1人の女性はストレッチャーに横向きに寝て、趣味の山野草のイラストを描いて頂きました。男性は星を選択しました。

同公立黒川病院においては、看護師の女性たちが福祉ネイリストの女性のもとで勉強し資格を取得したのがきっかけで、2017年に月1回福祉ネイリストの活動をスタートしました。「ネイルを介して自然に高齢者の方とコミュニケーションが行える。看護の気持ちに水が流れる」と話した看護師の女性。後輩の看護師の女性も資格を取得しました。

同公立黒川病院は2019年、福祉ネイリストから施された25人を対象に福祉ネイルの効果について研究調査を実施しました。交感神経の作用など4指標を調査した結果、福祉ネイルを施された後に気分の上がり方や活力増加が認められ、リハビリテーションのモチベーション向上が最適との判定結果が現れました。

参考:ネイル、マッサージで心も身も元気 介護・医療に「おしゃれ」活用 河北新報(2021年)

同公立黒川病院の病院管理者兼病院長の男性によると「福祉ネイルを導入し、病院内を包み込む空気が華やかに変化した。患者が自分で薬を用意出来る様になったりと機能面も効果を発揮している」と言います。

私の中のネイルは、

お洒落な人がするもの、ネイルサロンもそういう人の場所だと思う自分がいます。よく化粧品のサイトにネイルしている人の写真が載っていますが、あのモデルさんの爪は楕円形です。私は亡くなった母方の祖父に似て、どの爪も四角いので、そこから諦めています。爪も全然伸ばさなくて、少しでも伸びていたらすぐ短く切ります。

そんな私でも福祉ネイリストさんにお願いしたら、敷居も高く感じず、して欲しいネイルが出来るかもしれないです。本音では、私もネイルでお花描いて頂いたり、キラキラなパール系とか置いて欲しいんですよ。自分に似合う色も知りたいですし。

住んでいる地域に福祉ネイリストさんがおられるかは分かりませんが、可愛いネイルがしたいと思っている私の願いが叶えられたら嬉しいです。まずは福祉ネイリストさんの人を近くにおられるか探してみます。

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本県沿岸発 「福祉ネイリスト」宮古・女性 高齢者らに癒し 岩手日報(2022年)

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も2交代制で担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。