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こんにちは、翼祈(たすき)です。
厚生労働省は2023年度から、生活保護の地域区分を見直すと発表し、これが成立した場合、受給額が減少する世帯が出て来る可能性があることが分かりました。また、コロナ禍で2年連続生活保護を申請する件数が増加し、横須賀市では今年2022年4月から受給資格のない大学生に、支援する取り組みも始まりました。
今回はそんな生活保護について、皆さんと考えていきたいです。
厚生労働省が生活保護、地域区分見直し予定を発表
厚生労働省は2022年4月25日までに、2023年度から生活保護費の受給基準額算定に使用する市区町村ごとの地域区分を見直す検討に入りました。地域区分は物価上下限などによる生活費の使用の隔てに対策するのが大きな目的で、地域区分が隣り合う場合は生活水準の差が最小であることなどを尊重し、全国の市区町村で分けている現行の6区分を3区分に整理する案が有力。1987年に当時の消費実態に反映して3区分から6区分に細かく分かれて以降、市町村合併での混合を省き、見直して来ませんでした。
生活保護の受給額は、受給者の年齢や住んでいる人の構成、在住する自治体の地域区分に応じて算定します。地域ごとの基準の値の生活保護の級地は1~3級地に分散されており、級地ごとに「1」または「2」の枝番号で生活保護の受給額に差を設け、合計6区分あります。国と自治体が協議を行い「3区分とする方向性は妥当」との見解をまとめました。
地域区分は物価差などでの生活費の相違に対策するのが目的で、厚生労働省は今後、審議会や自治体首長らとの間で調整に入ります。
参考:生活保護、地域区分を半減 受給額減額の懸念も 厚労省方針 朝日新聞デジタル(2022年)
生活保護の申請件数、2年連続増加
新型コロナの影響が長期化する中、去年1年間の生活保護の申請件数は、およそ23万5000件と前の年より5%余り増えて、2年連続の増加となったことが、厚生労働省のまとめで分かりました。
厚生労働省によりますと、去年1年間に生活保護が申請された件数は、速報値でおよそ23万5000件と、前の年と比べて1万1000件余り、率にして5.1%増えました。
生活保護の申請件数が前の年より増加したのは2年連続です。
生活保護の申請件数は、比較が可能な2013年以降でみると、前の年と比べて6年連続で減少していましたが、おととしから増加に転じています。
生活保護を受給している世帯は、去年12月の時点で全国で164万4884世帯と、前の年の同じ月と比べて6700世帯余り増加しています。
生活保護を受給する世帯のうち、最も多いのは「高齢者世帯」で90万7301世帯と、全体の半数を超えています。
その後、
生活保護費の中で食費や光熱費に充てられる「生活扶助」の5年に1度の見直しの過程で、2022年12月17日に厚生労働省は、高齢者世帯をメーンに検討していた生活保護費の引き下げを2023年度から当面の間、見送ることを決めました。約2年、生活保護費を据え置く方向で検討します。
「生活扶助」は、年齢や世帯の人数、地域などで、生活保護費の支給の基準額が決定され、今は、厚生労働省で5年に1度の見直しが促進されています。国の消費実態データを参考に、生活保護を受給していない低所得世帯(所得の下位10%)の消費水準とのバランスを考慮して決定している仕組みです。
生活保護費は厚生労働省の消費実態データと照らし合わせ、来年度に改定される予定でした。2019年の消費実態データで試算した厚生労働省の推計では、都市部に住んでいる75歳以上の高齢者単身者のケースでは、食費などに充てる「生活扶助」額が、生活保護を受給していない一般の低所得世帯の消費水準を最大8%上回り、生活保護費の引き下げが必要という結果になりました。
しかし、2020年以降、社会保障審議会の部会が取りまとめた報告書では、物価高騰や新型コロナウイルスの影響を考慮する必要性を指摘されました。与党などからも配慮を求める声が多く上がっていました。
2022年12月14日には、公明党が岸田文雄総理大臣に対して、「生活保護費が減額になる世帯に関して、当面の間現行の受給額を維持すること」を意見を出していました。
この結果、厚生労働省は暫定対応として、試算で生活保護費の引き下げが必要となる対象だった高齢者世帯などに対しては2年程度、現行の生活保護費の基準額を据え置きます。その反面、一般の低所得世帯の消費水準を下回った世帯に関しても、生活保護費の対応が検討段階にいます。
また、「生活扶助」が増額になった世帯については、通例通り生活保護費を引き上げる方向です。
物価上昇に配慮し、最大6%近く減額する予定だった世帯を据え置きにしたりと、約11%増加する世帯もあります。
40代夫婦とお子さん2人の世帯では、生活保護の見直し前に比較しても地方で11.1%増加の15万7000円、都市部で1.5%増加の18万1000円となります。30代夫婦とお子さん1人の世帯では、地方で4.9%増加の13万4000円、都市部で4.2%増加の15万3000円となります。2023年10月から適用されます。
ですが、生活保護の据え置きや小幅増加の事例だと、物価高に追い付かず実質的な価値が落ち、家計がさらに苦しくなる人も出ると思われます。
厚生労働省は2023年度予算案の編成を見据え、世帯類型ごとの生活保護費の基準額を正式に協議し、2025年度以降に関しては、再度生活保護費の引き下げを検討します。
参考:生活扶助 物価高で来年度以降2年間は減額なしで調整 厚労省 NHK NEWS WEB(2022年)
ただ、困っているのは高齢者世帯だけではなく、10代の若者の中には、生活保護を受給しないと生活できない方もおられるようです。ここからはそんな苦学生を救済する先進的な取り組みを紹介します。
生活保護が受給出来ない大学生を助ける取り組みin横須賀市
虐待を受けた子が18歳になってから逃げると、児相は原則取扱いできません。頼みの綱は、生活保護です。でも、大学生はダメなんです。例え18歳でも。逃げたばかりでも。
— 弁護士飛田桂 (@Kei_Hida_) August 25, 2021
行かせてあげたい…。
医療費分だけでもいいんです。
生活が安定するまでだけでも。
どうか、選択肢をください…。
https://platform.twitter.com/widgets.js
2021年8月、家庭で虐待を受けて自立援助ホームに避難した若者を積極的に支援する横浜市の弁護士の男性は、Twitterにこう投稿しました。葛藤を露わにした投稿が拡散され、賛同を意味する「いいね」が一気に6700件近く集まりました。
体調を崩してアルバイトが不可能となった場合、生活保護を希望したくても、1963年に出された旧厚労省の社会局長通知により学生は対象外となります。生活保護を受給するには、学校を退学か休学しなければならないという大きな壁が生じていました。
男性の投稿を見た虐待被害者の支援団体から「一緒に政策提言を呼びかけましょう」と声があがり、生活保護の柔軟な対応を懇願する署名集めを合同で開始し、2021年10月に3万2062筆を厚生労働相に提出しました。同年10月に神奈川県議会に向けて、生活保護の運営について国に呼びかける様に希望する内容の請願書が可決され、神奈川県議会は衆参両院議長や首相らに向けた意見書を送りました。
横須賀市は2022年4月より、家庭で虐待を受けて自立援助ホームに逃げている10代の大学生や短大生、専門学校生の人達に、生活保護と同程度の生活費の支給を開始しました。生活保護基準相当額(月額約7万円)と学校までの交通費を、最長1年半受給資格を与えます。
2021年に横須賀市が創設した基金をベースを、2021年5月に市役所を訪問した70〜80代の男性がリュックサックに入れて寄付した6000万円を財源に回します。
1人の弁護士の投稿がネット上で賛同の輪が広がり、横須賀市を動かす大きな結果へと発展しました。
横須賀市の取り組みは全国でも異例だといいます。今回のことを契機に生活保護の要件を変えたり、支援制度を拡充したりといった国の対応も求められる可能性もあります。
参考:大学生向けに市が独自の「生活保護」制度…寄付金活用し新年度から 読売新聞(2022年)
私の身近だった人の生活保護の話。
私は前の前のA型の時に、よく話をしていた60代の男性がおられました。その男性は「自分は母と一緒に暮らしているけど、ここを辞めたら今後は生活保護を受けるつもり。ただ生活保護だと車を手放さないといけないし、買い物には自分の運転で行ってるから、車がないとなかなか買いに行けない。そこが不便だなと思う位かな」と話をしていました。
私はこの記事を書くのに当たり大学生が生活保護を受給が出来ないというニュースには衝撃を受けました。この横須賀市の取り組みが全国に拡がって、困っている学生の皆さんの支援に繋がって欲しいです。
それと同時に上記で話した元会社の同僚の方、ある日前触れなく突然会社を辞めたので、仲良くして頂いていたので、辞めたと聞いた時私のショックが大きかったのと、「同じ市内在住だったけど、今もお元気だろうか?」と、その男性の事を思い出しました。
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noteでも書いています。良ければ読んでください。
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