乳がんワクチン、初の臨床試験へ

乳がん

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日本人女性の乳がんの患者数は、2020年予測で92,300人となっています。

がんの中で最も多くなっています。 今や、9人に1人が乳がんになる時代です。

また、乳がんでの死亡数も2019年には14,935人となり、依然増加傾向にある中、ニューズウィーク日本版で、一部の乳がん患者には、朗報が届きました。

初の臨床試験へ

アメリカの非営利医療機関クリーブランドクリニックは、米バイオテクノロジー企業アニーシャ・バイオサイエンシズと提携し、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)を予防するワクチンの臨床試験に初めて着手したとニューズウィークが報じました。

このワクチンは、母乳に含まれる乳清たんぱく質の一種「α-ラクトアルブミン」を標的とするのが特徴です。α-ラクトアルブミンは通常、妊娠後期や授乳期にのみ発現するが、トリプルネガティブ乳がんでも発現します。このワクチンは免疫系を活性化し、α-ラクトアルブミンを発現する乳がんに対して免疫防御をもたらすことができます。

トリプルネガティブ乳がんとは、アフリカ系アメリカ人女性に多くみられ、発症率が2倍高く、BRCA1遺伝子に変異のある女性に発生する乳がんの約70~80%はトリプルネガティブ乳がんである。

乳がんは、がん細胞の表面にある受容体の種類によって4タイプに大別される。トリプルネガティブ乳がんは、乳がんの治療標的となるエストロゲン受容体、プロゲステロン受容体、HER2タンパクが欠如したタイプで、全乳がんの12~15%を占める。他のタイプの乳がんに比べて再発率が高く、再発後の進行も速い。

参考:乳がんワクチンの臨床試験が初めて開始される

乳がんとは?

そもそも、乳がんとは、どんな癌なのでしょうか?

乳がんの約90%は乳管から発生し、乳管がんと呼ばれます。小葉から発生する乳がんが約5~10%あり、小葉がんと呼ばれます。

乳がんは、小さいうちに見つけると、治る可能性の高い病気です。早期に見つかった場合、90%以上は治ります。乳がんが進行するとリンパ節や骨、肺、肝臓など、乳房以外の臓器にがん細胞が転移して、様々な症状をひきおこしたり、命を脅かしたりするようになります。

乳がんは男性にも発生します。男性の乳がんは、年間の死亡数で女性の乳がんの100分の1以下のまれながんです。

引用:乳がんとは?|知っておきたいがん検診

乳がん乳がん

画像引用:乳がんとは?|知っておきたいがん検診

乳がん予防の為に、乳房を全摘出

私が、「乳がん」と聞いてまず浮かんだ人物がいます。

それが、女優のアンジェリーナ・ジョリーさんです。

彼女は、2013年に「将来の乳がん予防のための乳房切除」を受けたのです。

アンジェリーナさんの母親が、2007年に56歳の若さで乳がんにより命を落としていることを受けて、アンジェリーナさんが遺伝子の検査を行った結果、乳がんの発症率が非常に高い「BRCA1」という遺伝子の変異が見られたという。

通常「BRCA1」の遺伝子に変異が見られる場合の乳がん発症率は平均65%とされているが、医師によれば、アンジェリーナさんの乳がんの発症リスクは87%、卵巣がんが50%と診断されたという。この事実を知り、彼女が決心したのは予防のための両乳房切除手術だった。

引用:乳房切除手術を選んだアンジェリーナ・ジョリー|がんの先進医療|蕗書房

切除手術を受けたアンジェリーナ・ジョリーさんですが、乳房の再建手術も受けているので、見た目は少しの傷がある程度で、以前と変わりないとのことです。

この全摘出手術は多くの反響をよび、医師も「誰でもできる手術ではない。」と話しているように、前例のないことだったのかもしれません。

しかし、少しでも予防できるのであれば全摘も仕方ないと、決断したアンジェリーナ・ジョリーさんは、すごいと思いました。

乳がんを乗り越え、妊娠へ

お笑い芸人のだいたひかるさんが、第一子を妊娠しました。だいたさんといえば、シュールな芸風で有名な芸人さんです。

そんな彼女は、40歳で乳がんが発覚した為、片方の胸を全摘出しました。その時に、夫と頑張って行っていた不妊治療も、乳がんの治療の為にあきらめることになるのだが、2020年に彼女は、再び不妊治療を始めたのです。

実は、2019年に乳がんが再発していたのです。

かなりのリスクのある不妊治療という選択だが、だいたさんは、こう語った。

リスクは上がるけど、死んでもやってみたいことがあるのは幸せなことなんじゃないかなって思ったんです。年齢とともに夢ってなくなっていくじゃないですか、45歳にもなって夢を見ることができた。夫の小さいときの写真を見ていて、こんな子に会えるなら夢を持ったほうがいいなって。夢のほうが強かったんですよ。

引用:40歳で乳がんが発覚しただいたひかるが、それでも「妊娠」をあきらめなかった理由(中西 美穂)

乳がんよりも、「夢」を持つことを諦めなかっただいたさん。

私の心は、強く打たれました。

最後に

乳がんは、女性でも男性でもなる身近なガンです。有名人でも、乳がんになった方は多くいます。

決して、他人事ではなく、もしかしたら、ご自身がもしくはご家族が乳がんになるかもしれません。

そんなことにならないように、定期検診受けましょう。

そして、今回の臨床試験の成功を祈りたいと思います。

 

参考サイト

乳がんワクチンの臨床試験が初めて開始される

46歳だいたひかるが語る奇跡「乳がんを乗り越えて妊娠するまで」(FRIDAY) – Yahoo!ニュース

40歳で乳がんが発覚しただいたひかるが、それでも「妊娠」をあきらめなかった理由(中西 美穂)

乳がん:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]

乳がんとは?|知っておきたいがん検診

乳房切除手術を選んだアンジェリーナ・ジョリー|がんの先進医療|蕗書房

アンジェリーナ・ジョリーが受けた乳房切除とは|NIKKEI STYLE

 

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TANOSHIKAライター。うつ病、AC(アダルトチルドレン)、機能不全家族育ち。現代詩を勉強中です。セクシャルマイノリティ当事者。読みやすい、わかりやすいをモットーに様々な記事を書いていきます。