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先日、自分の不注意から、なかなか大きい“やけど”を負ってしまいました。
熱くなっているヘアアイロンの上に、ボーっとしたまま座ってしまったのです。左太ももの外側に、手のひら大のやけどができてしまい、久しぶりに大きな怪我をしてしまったと落ち込んでしまいました。
その時に、とっさの応急処置が分からず、四苦八苦したので、正しいやけどの応急処置の仕方をまとめてみました。
やけどの種類
日本熱傷学会では、皮膚損傷の深さを3つに分類しております。
I度
表皮にとどまる熱傷で、皮膚の発赤と浮腫(むくみ)が生じて、強い痛みを伴いますが、通常2~3日で自然に治癒し、瘢痕(傷跡)などの後遺症は残りません。
II度
表皮より深い真皮までの熱傷で、水疱(水ぶくれ)が出来るのが特徴です。
さらに、次の2つに分類されます。
浅達性II度熱傷
真皮中層までの熱傷で、皮膚付属器(毛根、汗腺、皮脂腺など)は破壊されず、知覚神経終末も障害を受けませんので鋭い疼痛を伴います。通常、1~2週間で瘢痕を残さず治癒します。
深達性II度熱傷
真皮下層までの熱傷で、皮膚付属器、神経終末も損傷をうけますので、浅達性II度熱傷より鈍い疼痛です。治癒までに3~4週間かかり、瘢痕が残ります。
Ⅲ度熱傷
皮膚全層、さらに皮下組織まで損傷が及びます。水疱は形成されず、受傷部位は羊皮紙様を呈します。知覚神経まで侵されているので痛みはほとんどなく、針で刺しても感じません。通常1ヶ月以上かかって治癒しますが、瘢痕が残ります。手のひら以上の面積ですと手術(皮膚移植)が必要となります。
引用:日本形成外科学会
日頃、料理中など油がはねてやけどしたりしますが、今回のヘアアイロンのやけどは、範囲が広く、痛みも強かったので、浅達性II度熱傷のやけどになるようです。
正しい応急処置〜冷やしてはいけない!?〜
やけどした!思った瞬間、「早く冷やなさいと!」と思い、急いで保冷剤で、やけど箇所を冷やしました。
冷やしつつも、ヒリヒリと痛みだし、どれくらい冷やせばいいのだろうと、ネットで検索してみると、「冷やしてはいけない」という情報が、ちらほらとありました。
冷やしすぎに注意!正しい冷やし方
やけどは冷やすというのが、私の中では常識だったので、「冷やしてはいけない」という情報を見たときはおどろきました。
いろいろと調べていくうちに、冷やしすぎることによって、凍傷をおこしてしまう場合があるのです。
では、どれくらい冷やせばいいのでしょう?
目的別に冷やし方が異なります。
①熱による変化を防ぐための冷却
②鎮痛のための冷却
①に関しては恐らく3~5分程度の冷却で十分です。
②に関しては、そもそも冷却による鎮痛は神経を麻痺させているだけです。 従来は冷却しか鎮痛方法がなかったため、①が終わってもさらに長時間、 冷却していました。
しかし、熱傷の痛みは創面の乾燥を防ぐだけで十分に得られますし、 多くの症例で劇的な鎮痛が得られます。従って、湿潤治療の熱傷治療では、 せいぜい5分程度の冷却で十分です。やけどの程度にもよりますが、5分から30分ほど冷やし、 そのあとすぐに近くの医療機関で治療してもらうのがよいでしょう。
引用:やけどケア.jp
私の場合は、ヒリヒリとする痛みが強くなってきたときに、30分程度は保冷剤で冷やしました。しばらくすると、痛みがやわらいだので、冷やしすぎはよくないとアドバイスもあり、あとはワセリンをたっぷりと塗って、その日は過ごしました。
やけどの範囲や深さによっても、冷やす時間は変わると思いますが、「まずは冷やす」は正しい処置法なので、やけどをしたらまずは冷やしましょう。(やけどの進行を止めることもできます。)
水ぶくれができた場合の処置
大事なのが「水ぶくれを破らないこと」です。やぶった方が、早く治りそうな気がしますが、水ぶくれができるのは、2度熱傷の場合です。
水ぶくれは、やけどの傷口を保護する役割があるので、 破れないように気をつけます。水ぶくれが破けてしまった場合は、病院での診察を受けましょう。
迷わず病院へ
I度熱傷など、軽いやけどでも病院に行く方はたくさんいます。やけどの程度にかかわらず、不安があればいつでも病院に受診してください。
やけどは、痛みを伴う疾患であるため、軽症であろうとなかろうと、受傷した瞬間に心的なショックを受けるものです。当院の救急外来に来られる患者さんには、一人暮らしをしている女性の患者さんや、一人目のお子さんがやけどを負ってしまい受診されるお母さんが多く、このことからもやけどが身体的なダメージ以上に不安や心配を増長させる疾患であることがわかります。痛みが強い場合は、痛み止めを処方することも可能です。やけどの多くは、皮膚科が閉まっている休日や夜間に起こりますので、気兼ねせず(できればER型の)救急外来を受診していただきたいとお伝えします。
私のやけどは、水ぶくれも治り、かさぶたができつつあります。自分の不注意だったとはいえ、広い範囲のやけどなので、跡がどれくらい残るかが心配です。
皆さんも、日常生活の中でのやけどには気をつけてください。
参考サイト:
medicalnote(家庭での局所的なやけどの応急処置、跡を残さず傷を早く治すための基礎知識)
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