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皆さんこんにちは!hibikiです。
今回は、私がかつていじめに遭っていた中学校へ教育実習に行くことになった時のお話をさせていただこうかと思います。
私は、中学校の頃いじめにあっていたせいか、あまりこの時代の記憶がありません。
中学校の頃は、担任の先生の案で、「保健室登校」をしていました。
通学して、いわゆる自主学習をし、たまに先生方が様子や勉強を教えてくれたり、そんな日々を送っていたのです。
なので、当然かもしれませんが、「卒業式」には参加しておりません。
別室で、卒業式の流れを見ていました。(はっきり言って、退屈でしたが)
卒業式が完全に終ると、いきなり3年生・2年生担当の先生方が、いつもいる別室にお越しになられ、私の他に2人いたのですが、何事と思い頭の中は「???」です。
そしたら、最後、校長先生が来られて、簡易卒業式が始まったのです!
聞いてなかったので、私は呆然(友人らも)とするしかありません。
ミニ卒業式が始まり、校長先生が3人分の「卒業証書」を、1人づつ名前を読み上げて下さいました。
中には、泣いている先生や、喜んでいる先生たちがおられました。
(一番、泣いていたのは、うちの母でしたが…)
そうして、3年間通った中学校を私は、卒業しました。
やがて、数年過ぎた時期に、今度は教職員として「教育実習」に行かなければなりませんでした。
教職を短大で選択していたので、この「教育実習」は必須で、拒否はできませんでした。
とりあえず、ごあいさつへ!
私の友人も、中には、私と同じように中学校時代、「いじめ」に遭って教育実習を躊躇している子も、いました。必須なので、避けては通れません。
私も、覚悟を決めて中学校へ教育実習へ行くことを決意しました。
通常、教育実習は6月に行うことが多いので、始まる前に、一言、ごあいさつをしに行きました。
かなり、勇気が入り、校門から正面玄関まで行くのに、冷や汗が出てきたのを覚えています。
そして、緊張もすごかったです。
しかし、当時お世話になった先生が何名かいらっしゃったので、「お帰り~」とか、すごく喜んで出迎えていただき、驚きました。
中には、当時の先生方に、連絡をして「先生見習い」として帰ってくる旨を伝えたとおっしゃている先生がかなりいました。心境は、複雑でした…笑うしかなかったですね。
当然、私のことを知らない先生にもあいさつをして、逃げるように帰りました(笑)
すごく、精神的にも肉体的にも疲れたことは、忘れられないです。
教育実習開始!
6月に入ると、短大の2年生で教職を選択している人たちは、一斉に実習期間に入ります。
約2~3週間程度の教育実習です。
私の担当は、国語。(国文科でした)担当する学年は、中学2年生。
そのクラスにも、問題は当然のようにありました。
「不登校」「いじめ」。また、車いすの女の子もいました。
聞いただけで、自信喪失(自信なんかありませんでしたが)。逃げ出したかったです。中学2年生…。
私が、一番つらかった年齢。
しかし、知人の先生に言われたのは、「生徒の相談に特にのってやってほしい」ということです。
また、「今度は先生としてせっかく来たんだから、過去の体験談を話せる範囲でいいので、話してほしい」と、依頼されました。
ですが、私は「教職」の資格が取れれば良かったのと、当時のことを思い出しくないという、2つの本音があり、一時、保留にさせていただきました。
先生という立場
この2つの依頼は、はっきりいって、ハードでした。
「国語の2~3クラスに教えるだけのはずが、生徒の相談って」と、頭を抱えました。
頼まれなくても、生徒から寄ってきくれました。
内容は、「そのクラスの女の子が不登校」について。
その不登校の生徒のさんの事情は、全く知りません、相談内容はよく覚えております。
理由は「お金持ちを自慢したり、彼氏のことを自慢する!」思わず、目が点。
お金持ちはともかく、中学校2年生で”彼氏”って…。
それ以外でも、“先生”という仕事は、ニュースでも、特集されてますが本当に大変です。
授業内容や打ち合わせしている時でも、生徒に声をかけられます。
当然、校長先生、他の先生方から呼ばれます。いつも、計画通りにはいきません。
今、思えばよく乗り切ったな~としみじみと感じます。
生徒の悩み
一口に、中学生といっても色々な個性を持った子供たちがいます。
やはり、思春期ということもあり、生徒によって、悩みは様々ですし、繊細です。
相談された内容について、担任の先生にご報告すると、先生も頭を抱えておられました。
「何回も家庭訪問しているし、電話で様子も聞いている」とのことでした。
先生もその生徒だけに構っておられず、他に仕事が当然あります。
私は、相談された内容に対してかなり深く考えました。
二週間という期間が決まってますので、深く介入することはできません。
私が、その生徒に出した答えは、かなり厳しかったかもしれません。
「私は、二週間しかいないから、あまり答えられないよ」と前置きをし、一番気になった点を確認のつもりで質問しました。
「話し合いは、あなたとその子だけで話すの?」と。かえってきた答えは、「みんなで、注意する」という返答でした。
「それは、いじめだよ。大勢で、一人を囲んで注意するのは、立派ないじめ」と返しました。
私は、その時は先生ではなく、個人としてはっきり言いました。
私自身、中学校時代に、大勢の同級生に囲まれて、恐怖を感じたからです。
たとえ、不登校になっているその子にも原因があっても、私は「いじめです」と答えました。
相談してきた生徒は、絶句していました。
反論しようとその子の友人らがしようとしていましたが、私は、それを許しませんでした。
それからの生徒たち
あれよあれよという間に、約2週間の教育実習にも、終わりが近づいてきました。
正直、毎日、カレンダーを見ては、実習が終った日付を消していました。
私の過去の話をしましたが、あまり覚えてないです。ただ、かなり強烈だったみたいです。
オブラートに包んで話したつもりでしたけど…。
しばらく、話終ると生徒たちや担任の先生まで、教室中が静まりかえってました。
やがて、最終日となり私は、ホッと胸をなでおろしました。
やっと、私もまた「生徒」に戻れるという安心があった気がします。
先生と生徒
2週間が終って、私は学校に戻りました。戻ったら、なんと気楽なことか!
毎日、中学校に行くときは緊張で、張りつめていたので。
ただ、思い返すと「本当に先生ってすごいな~」と実感しました。
生徒として、当時、どれだけ先生を困らせていたのか、改めて感じましたし、感謝の念が生まれてました。
忙しいのに、保健室に足を運んでくださり、勉強やら雑談やら相手をしていただきました。
時間が惜しかっただろうに。
年々、ニュースやらで「不登校」関連の内容を耳にすると、胸が痛くなります。
でも、私は、こうして「今」を過ごしています。あの時、教育実習に行った経験は、先生・生徒の立場を感じることができて、良かったと今は、感謝しています。
やはり、その「立場」にならないと分からないことが多いです。
そして、中学校に戻ったことで、振り返りが出来た、過去の自分と向き合えました。
人生で初めて、過去の自分を「振り返る」行為をし、新しい自分になれた気がします。
また、このような機会があればチャレンジしてみたいです!
長い文章に、お付き合いいただきありがとうございました。
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大変な思いをしつつも、ある程度の手応えが得られた経験をされたのですね。
昨夜から、日テレ系テレビドラマで、『』なんで私が神説教という番組が始まり、
その主人公の心情に似たものを感じました。Tver 映像で観てみてください。
https://www.ntv.co.jp/kamisekkyou/intro/
堀田 哲一郎さん
コメントありがとうございます。
かなり、変なとういうのもおかしいですが、あの時の経験は夢のような感じでもありました。
ご紹介いただいた「なんで私が神説教」という番組、ぜひ、チェックしてみます。
ありがとうございました。