この記事は約 8 分で読むことができます。
こんにちは、翼祈(たすき)です。
発達障害があると、じっとしていられなかったり、集中できなかったりと、勉強する上で大変ですよね。私も診断を受けていなかったものの、学習障害があって、壊滅的にできない教科がありました。
そんな発達障害を抱える子ども達向けに、『ふみおくん』というアイテムがあります。実際に使っているお子さんからは「何かを集中しているとかしてる時も勝手に身体がぶるぶる動いてしまうから、そういう時に『ふみおくん』があったら集中できます」と、親御さんからは「私も叱る回数が減りましたし、お互いに気持ちよく食事の時だとか勉強時間を送れるというのはありがたいことです」と好評です。
今回は『ふみおくん』の話をメーンに、発達障害と幾つかのお役立ち教材についてお伝えします。
“センサリーツール”の『ふみおくん』
発達障害を抱えるお子さんが勉強に集中しやすい環境を整備する“センサリーツール”という学習アイテムがあります。息子の発達障害を機に新潟県の男性Aさんが開発した“センサリーツール”が全国に浸透しています。
発達障害を抱えるお子さんや学校に行けないお子さんがコミュニケーション力や集中力を養うための療育施設で、足元を目をやると椅子の足の間に輪ゴムを結んだ様なアイテム、『ふみおくん』がありました。
実際に使っているお子さんは、「普通は解くのが難しい問題でも『ふみおくん』を踏んでいると、心が安定して問題が解けます」。発達障害を抱えているお子さんの中には落ち着いて座ることが苦手な子がいますが、『ふみおくん』を踏み、揺らして、足に刺激を加えることで集中力が維持できます。
『ふみおくん』を開発したのは新潟県三条市の男性Aさんです。一般企業で勤務しながら、仕事の合間を縫って『ふみおくん』を生み出しました。機転は発達障害を抱えている息子さんの存在にありました。男性Aさんは当初、息子さんの発達障害に気付いていませんでした。「どうして息子は学校で上手く授業についていけないんだろう?何で言うことを聞いてくれないんだろう?ずっと悩んでいました」と吐露します。
息子さんが発達障害だと知った男性Aさんは勉強出来る環境を整えたいと思い付き、発達障害について必死で学びました。その中で辿り着いたアイテムがアメリカで広く普及していた“センサリーツール”でした。
身体が動いて立ってしまうお子さんに対し日本は「我慢」を要求しますが、アメリカは多動を寛容に受け入れ、動ける様に「配慮」する教育方法となっています。
男性Aさんは、「注意されたり、お叱りを受ける子ども達が何か違うことに意識を向けて先生の話をちゃんと聞くことの出来る、授業に集中可能なそういう環境を整えたくて」と、想いを込めます。
クラウドファンディングを行い“センサリーツール”の開発資金を呼びかけましたが、目標額には達せず家計を調整し、貯金を切り崩しながら『ふみおくん』の開発を継続させました。2018年に遂に完成し『ふみおくん』の販売をスタートし、講演会などで『ふみおくん』の魅力を発信した結果、現在では全国47都道府県の療育施設に導入される程です。
「みんなが楽しく、平等に勉強しやすい環境作りをー」と、男性Aさんが追い求めて来たこの願いは、発達障害を抱えるお子さんを持つ親御さんに届きました。
画像引用・参考:大反響!センサリーツール ふみおくん
『ふみおくん』を開発した男性Aさんは、「子どもの道しるべ、そういった環境をつくるのも保護者の務めだと思っているので、そういった部分で子どもをしっかりと観察して、好き嫌い、得意不得意をよく見てあげてほしいなと思います」と述べました。
ここからはいくつか発達障害の人向けの教材をご紹介致します。
❶【CD-ROM付き サポートドリル (さくらんぼ教室の学習基礎トレーニング集)】すてっぷ①~⑥
学事出版株式会社は2021年4月に【CD-ROM付き サポートドリル かん字・けいさん すてっぷ1・2(さくらんぼ教室の学習基礎トレーニング集)】を同時発売し、2022年8月24日には同CD-ROM付き サポートドリル かん字・けいさん すてっぷ5・6を発売し完結しました。
監修に携わったさくらんぼ教室は、勉強が不得意な子、友達付き合いやコミュニケーションが出来ない子、発達障害を抱える子ども達の教室となっています。
小学校1年生から6年生に対応出来る、サポートドリルは同さくらんぼ教室の独自のアイデアが綴られていて、「学校やご家庭でも楽しく勉強してくれたら」という想いから発売しました。
同【CD-ROM付き サポートドリル (さくらんぼ教室の学習基礎トレーニング集)】で取り上げられているのは、小学校の時の国語・算数の中の、練習を重ね続けることで身に付く、漢字・計算の基礎となっています。
おこさんにとって「上手くやれる」「楽しく勉強できた」を段階ごとを選択し、個々の学習スタイルに適用させ繰り返し使えます。お子さん自身がオリジナルの文を作成して書き出したり、自由に問題も作成出来る「れんしゅうプリント」と一緒に活かせます。
画像引用・参考:発達障害教育のパイオニア「さくらんぼ教室」が監修した『CD-ROM付き サポートドリル (さくらんぼ教室の学習基礎トレーニング集)』すてっぷ①~⑥を完結。 PR TIMES(2021年)
B5判 88ページ 定価各巻1,980円。
❷《ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本》
株式会社翔泳社は、書籍《ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本》を2021年12月13日より発売中です。この本は、発達障害を抱える人やグレーゾーンの人が、勉強出来る様になるための工夫を紹介しています。
《ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本》は、自身が発達障害を抱え、発達障害を抱える人への学習サポートや就業サポートを取り組む著者の男性が、発達障害の特性を補いながら勉強で結果を残すためのコツをアドバイスしてします。
スケジュールの作り方や授業の受け方、自習のやり方や試験本番の時の対応策など、毎日の勉強で改善可能なポイントを具体的に掲載しています。便利なスマホアプリや支援サービス・発達障害を抱える人向けのグッズの紹介など、ちょっと凝らすだけで実践可能な工夫が散りばめられています。
画像引用・参考:発達障害を持つ人が上手に勉強するためのアイデアを紹介。『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本』 PR TIMES(2021年)
定価1,760円、B5変・160ページ。
❸〔通常学級の発達障害児の「学び」を、どう保障するか〕
通常学級に通う ”発達障害” を抱える子ども達の「勉強」の保障が、注目を注がれています。2016年4月に障害者差別解消法が国会で施行され、2017、2018年度に学習指導要領が大変革をしました。
障害を抱えている子ども達の勉強を支える活動は確実に前進していると言えますが、それと同じく、子ども達の周りの社会環境が複雑化し、学校だけで発達障害を抱える子ども達をサポートすることは難しい現状です。
元文部科学省特別支援教育調査官であり、兵庫県教育委員会特別支援教育課副課長に担う著者の男性は、発達障害を抱える子ども達の「勉強」を保障するために、教育と自宅と福祉が協力していくことが不可欠だとします。
著者の男性Bさんによると文部科学省へ勤務している時代に年間250日程、全国の学校を訪れる中で、色んな声を届きました。「障害を抱えている娘のことを考えてくれる学校だけに留まらず、医療、福祉、労働関係の現場など発達障害を抱える人を現在もサポートする人のところ出向き、発達障害の現状や意見、今後の見通し、特別支援教育への要望書など情報を手にする様に努めてきました。それらをヒントに、政策に反映したいと思っていました」と語りました。
画像引用・参考:困っている保護者の叫びに応えるノウハウ満載!『通常学級の発達障害児の「学び」を、どう保障するか』 PR TIMES(2022年)
定価1,870円(税込)
努力不足だと言われ続けた学生時代。
私は出来ることと、出来ないことが両極端な人間です。私はりぼん結びも下手で、学生時代壊滅的に出来なかった科目に関しては、「努力が足りない」「勉強していないでしょ」と言われ続けました。
この当時は発達障害の診断を受けていなかったですし、母も「娘さんが出来ないのは、あなたが何もさせていないせいだ」とも言われ続けていました。出来ないことが多くても、工作など、「どうやって作ったの?」などと言われる位、そういう感性は前からあったみたいですが。
私は授業中じっとしていられないとかはなかったのですが、発達障害の言葉がなかった時より優しい時間が子ども達に流れていて、そういう優しい時間の流れる中で、私も勉強がしたかったな、と思いました。
noteでも書いています。よければ読んでください。
コメントを残す