環境問題のため子どもを産まない人々~バースストライキ~

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今の地球では子どもは生めないという人々~バースストライキ~

つい先日、COP26がイギリスのグラスゴーで開かれ、日本からも、岸田総理が壇上でスピーチを行いました。

気候変動、地球温暖化など、地球環境を取り巻く課題は多々あります。

その中で、若者たちの間で「1つの答え」が支持され、賛同する声が2019年ごろから広がりを見せています。

それは、現在の地球の気候危機に対してできることは、「子供を作らない」ことだという考えです。

インドの青年

インドの都市、ムンバイに住むタンメイ・シンデさんは、「子供は持たない」と決めました。最大の理由は、環境問題です。

シンデさんの故郷は、気候変動の海面上昇によって、2050年には沈んでしまう可能性があるからです。

インドでは、シンデさんのように環境に対する信念は、女性より男性のほうが有利な立場にあると語っています。

インドのように、古い習慣や儀式に従う文化の中、家族観もとても伝統的だと言います。

シンデさんの家族は、彼の「子供を持たない」という主張を理解できないでいます。

子供を苦しめたくない

2019年にニューヨークで開かれた国連気候サミットに合わせて、世界中で1000人近くの若者が「安全な未来がなければ子供は持たない」(「#NoFutureNoChildren」)という運動に参加した

この運動を立ち上げたのは、カナダ在住のエマ・リムさん(当時18)で、彼女は「温暖化の脅威を身近で目の当たりにしてきた」と語り、「子供を守ってあげられる確証がなければ産めない」と#NoFutureNoChildrenに書き込んでいる。

「私は物心ついた時から、ずっと、ずっと母になることを夢見てきました。でも、安全が保証されていない世界に我が子を産み落とすつもりはありません。」と米Insiderに語ったエマ。

引用:「#未来が無いなら子供は生まない」18歳女子大生が始動した環境デモに注目 – フロントロウ -海外セレブ&海外カルチャー情報を発信

#NoFutureNoChildrenには、将来の世代が今の世代や政府がつくり出した問題のツケを払わされるのはおかしいと書きこむ人もいます。

2019年に行われたこの運動ですが、最終的にはエマさんの宣言からわずか1か月で、エマさんの同世代の女性を中心に、5,000人以上からの賛同を得ることができました。

※現在は、公式サイトは閉鎖されています。

子供を一人減らせば・・・

そんな中、アメリカでは4年連続で出生率が低下しています。

2017年に実施された調査では、個人がもっとも二酸化炭素の排出を減らす方法は、家族を持つときに、子供を一人減らすことだという結果も示されました。

一人が作る子供を一人減らすことで、排出されるCO2を年間58.6トンも減らすことができるのです。

自動車を持たない生活(2.4トン)や、大陸間の往復フライトを止めること(1.6トン)、野菜中心の食事に変えること(0.82トン)と比較すると、まったく違うことが分かります。

有名人たちからも賛同の声が

アメリカの有名なシンガー、マイリー・サイラスもこの環境問題による子供の出産について語っています。

「もらえるものだけもらって、永遠に生み出し続けてくれるものだと思い込む。でもそれらは消耗しきってしまった。これ以上生み出せないほどに。私たちはひどい惑星を渡される。それを自分の子供には渡したくない。水中に魚が泳いでいる地球に住めると感じるまで、現在の環境に直面しなくてはならない人間をもう1人増やすつもりはないわ」

引用:マイリー・サイラス、地球環境が改善するまで子供は作らない? | Numero TOKYO

 

最後に

 

もしも、今日子どもが生まれたら

その子が10歳になる頃には、世界中の虫の4分の1がいなくなる。

そして、1億人の子供が深刻な食糧不足に苦しむと予想されます。

その子が30歳になる頃には、2億人の「環境難民」が世界にあふれる。

そして、野生に生きる生物種の半分が絶滅します。

2100年、その子が80歳になる頃には、オーストラリア、アフリカ、アメリカの一部は、人が住めなくなっているのです。

参考:彼らがあえて子供を産まないのは「CO2排出量を年間58.6トン減らす」ため | これが私たちにできる最大の貢献 | クーリエ・ジャポン

子供を持たないなんて、一見、極端な考え方だと思われます。

しかし、子供を持たないと決めた若者は、決めたことでどれだけの気候変動の恐怖が、今の地球に起こっているのかを訴えているのです。

 

参考サイト

「気候変動が続くなら子どもは生まない」と抗議し始めた若者たち

エコフレンドリーなセックスとは? 性生活の環境負荷を考える

この世界で、私は子どもを生むことはできない──ある女性の選択。

彼らがあえて子供を産まないのは「CO2排出量を年間58.6トン減らす」ため | これが私たちにできる最大の貢献 | クーリエ・ジャポン

「#未来が無いなら子供は生まない」18歳女子大生が始動した環境デモに注目 – フロントロウ -海外セレブ&海外カルチャー情報を発信

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TANOSHIKAライター。うつ病、AC(アダルトチルドレン)、機能不全家族育ち。現代詩を勉強中です。セクシャルマイノリティ当事者。読みやすい、わかりやすいをモットーに様々な記事を書いていきます。