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こんにちは、金次郎です。
今年の2月に「2022年度版ブラック企業ランキング」が発表された時に書いた記事です。
「ブラック企業」とか「ホワイト企業」って何?
世の中には、働くのがきつくて各種ハラスメントも有る様な「ブラック企業」や、働きやすく福利厚生も充実している「ホワイト企業」なるものが有る事を書きました。
しかし、今の日本には、「ブラック企業」と「ホワイト企業」のそれぞれの特徴をあわせ持った様な「ゆるブラック企業」と言うのが存在するそうです。
「ゆるブラック企業」とは何ぞや?
ブラックでも無ければ、ホワイトでも無い。
「ゆるブラック企業」とは、どの様な会社なのでしょうか?
それでは、もう一度「ブラック企業」と「ホワイト企業」の特徴を書いてみましょう。
先ずは「ブラック企業」の特徴です。
・長時間労働
・賃金が出ないサービス残業
・各種ハラスメント(嫌がらせ)が多い
・社員の離職率が高い
法律で定められている「月の残業80時間」を越えて残業をさせたり、更に休日にも出勤させたりと言う過重労働をさせるのが、ブラック企業の一番の特徴とも言えます。
それに対して「ホワイト企業」は、以下の様な感じの会社です。
・残業が少ない
・福利厚生が充実している
・ハラスメント(嫌がらせ)が無い
・社員の離職率が低い
など、ホワイト企業は、育児休暇などの福利厚生制度が整っていたり、仕事に就く前の研修が充実している等の「社員を大切に扱う」と言う企業が当てはまります。
では、最近言われている「ゆるブラック企業」とは、何なんでしょう?
「ブラック」という単語が入るとは言え、上で書いた「ブラック企業」の特徴である、長時間労働やパワハラが無い事や、職場内の居心地が良い会社です。
しかし、その反面で
・昇給が少ない(もしくは無い)
・業務スキル(技術)が身に付かず、成長が見込めない
といった特徴を持ちますので、ホワイト企業という言葉は使わずに、緩やかなブラック企業と言う意味から「ゆるブラック企業」と表現されているのです。
参照:(キャリブロ)ゆるブラック企業とは?どんな特徴がある?当てはまる会社の対策とは
なんで「ゆるブラック企業」なんて出来たのでしょうか?
これは、政府が進めた「働き方改革」や「パワハラ防止法の成立」などが関わっています。
それで各社とも「自社がブラック企業に認定されないために」と、長時間労働を減らす仕事の進め方やパワハラを防止するための研修会を行うなど、多くの会社が「良い企業」と認知してもらおうとしました。
しかし、余りにもそれらを意識し過ぎてしまい、必要な指揮命令や経営ができなくなり、かえって社員の成長や業績拡大が止まってしまったと言う会社が出てきました。
この様な会社の取り組みの失策が、表だっては問題が無い様にみえる「ゆるブラック企業」と言う会社が発生した要因だと思います。
また、価値観が多様化している今は「それなりの収入が得られれば『ゆるブラック企業』でも良いよ」と言う求職者がいる事も存在理由の一つです。
実際に働いている人に聞いて見ると
では、その様な「ゆるブラック企業」で働いている人は、どう思っているのでしょうか?
1位・ストレスが少ないから
・居心地がよくて、精神的に楽に働けるから(20代 男性)
・育児と両立したいので、ストレスがかからない環境が良いです(30代 女性)
・多少収入が少なくても、居心地が良いから(40代 男性)
ストレスの多い職場で辛い経験をした人なら、収入よりストレスが少ない会社を選んじゃいますよね。
2位・ワークライフバランスがとりやすいから
・成長できないけど、私はワークライフバランスの方が大事と考えています(20代 女性)
・帰宅して寝るだけの生活はもう嫌。給料が少なくても、早く帰れて趣味に没頭したい
です(30代 男性)
・プライベートを大事にしたいので、仕事に追われる職場は嫌です(40代 男性)
収入や成長よりも、プライベートを大事にしたいと考える現代人ならではです。
3位・収入が安定しているなら満足です
・激務で高収入より、必要最低限の仕事で生活に困らないくらいのお給料で満足
です(20代 女性)
・少なくても安定した収入があれば良いです(30代 男性)
・40代半ばになると気力・体力が落ちるので、一定の給料が貰える職場の方が幸せ
です(40代 女性)
「昇給無しでも、生活に困らない程度の給料がもらえるなら十分」と考える人も多くなりました。
参考:(PR TIMES)【ゆるブラック企業に関する意識調査】
終わりに
現代の人は、二極化していってますね。
・「頑張って働いて、上を目指そう」
とする人。
・「ほどほどに働いて、それなりの収入が有れば十分」
と言う人。
特に後者の人は、私生活を充実させたいと考えている人達で
「会社の為にと言うよりも、一個人として人生を楽しみたい」と言う、会社よりも個を重んじる考え方です。
働き方が多様化していますが、仕事に対する考え方も多様化の現代ならではです。
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