「認知症を食い止める遺伝子を持つ男性とは」

認知症

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皆さんこんにちは。Pinkです。私はいつかは自分が「認知症」になってしまうのか、また、親が「認知症」になったらどうするのかと常に不安に思っています。それだけ「認知症」の人数は多いと感じているからです。

今回とても興味深い記事を見つけたので、その記事について書きたいと思います。それでは、初めに「認知症」について改めて調べてみたことを書きたいと思います。

認知症とは

認知症」とは一つの病名ではなく、脳の病気や障害などによって、記憶や思考などの認知機能が持続的に低下する症状や状態の種別になります。

また、原因や症状別に「アルツハイマー型認知症」や、「レビー小体型認知症」「前頭側頭型認知症」「血管性認知症」の種類があります。

認知症」は一般的に高齢者がなりやすいものですが、若年層で発症する例もあり、65歳未満で発症した場合を「若年性認知症」といいます。日本国内では、高齢化が進むとともに認知症高齢者数が増加しています。

「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」によると、2012年の時点では認知症高齢者数462万人で、65歳以上の高齢者の約7人に1人だったものが、2025年には675万〜730万人と推計されており、高齢者の約5人に1人 が認知症になると調べられています。

参考サイト:【認知症とは】基本を知ろう!原因・症状・治療や予防法について

認知症の発症を遅らせた男性

早期発症型の「アルツハイマー病」を引き起こす遺伝子変異を持ったコロンビア人男性(以下、彼とします)は、72歳まで「認知症」を遅らせた例は、今後「アルツハイマー病」などの治療薬を開発する研究者にとって、手掛かりとなるかも知れないということです。

彼の一族は、遺伝性の遺伝性の「アルツハイマー病」を何代にも渡り患って来たこともあり、アメリカの共同研究チームに協力し、彼と同じ遺伝子変異を持つ血縁関係者1200人の遺伝子検査、脳画像診断、死後の脳組織の検査を行いました。

その結果、彼からは「プレセリン」という遺伝子に変化が見られたのですが、この遺伝子には44歳までに「軽度認知障害」を、49歳までに「認知症」を引き起こすことが知られているにも関わらず、彼の認知機能は67歳まで正常、72歳まで「軽度認知障害」を発症しませんでした。

同じ遺伝子リスクを持つ彼の妹は、異なる保護遺伝子に変化があることが判明し、58歳まで認知機能の低下が無く、61歳まで「認知症」を発症しなかったと言います。

なぜ認知症の発症を食い止めることが出来るのか

部分的には彼の遺伝子にある、アルツハイマー病」の原因となる遺伝子の変異に加え、「リーリン遺伝子」で新たに確証が得られた、「リーリンーコロボス変異」を持っていたことが、「アルツハイマー病」の発症を抑制していたようです。

アルツハイマー病」患者の脳内には「アミロイド」と呼ばれるタンパク質が蓄積しているのですが、プラークと呼ばれるアミロイドタンパク質の塊が「アルツハイマー病」を引き起こすと考えられていて、治療薬の多くは「アミロイド」を攻撃目標にしています。

驚いたことに、彼と妹には脳内に相当なアミロイドプラークがあったにも関わらず、認知機能の低下や「認知症」の前兆を示唆していなかったそうです。

この保護遺伝子の変化がどのように作用しているか調べることにより、「アルツハイマー病」の原因となるものについて、新たな理解が得られます。

リーリンーコロボス変異」は脳細胞内の受容体に繋がり、「アルツハイマー病」の脳でもつれを形作る「タウ」というタンパク質の活性化を抑えるのですが、彼の脳の画像にはアミロイドプラークが多かったものの、「タウ」のもつれは殆どなかったことが示されています。

また、「APO」と呼ばれる別の遺伝子の変異が、脳細胞の受容体に繋がると「タウ」の活性化が促され、「タウ」のもつれの発生が早まることで、認知機能が低下するという発見は、研究者の「アルツハイマー病」に対する考え方や、治療法を変えるかも知れないとのことです。

最後に

日々医学は進歩し、様々な研究が行われていると思います。

今回の記事の通り、保護効果を持つ突然変異を見つけ、理解した上で再現し、真似することは、より精度の高い医療への突破口を開き、「アルツハイマー病」などの病気を防ぐ為に重要なことになることを私も願っています。

参考サイト:認知症を食い止める遺伝子変異を持つ男性見つかる – Forbes JAPAN

 

noteでも記事を書いているので、よかったら読んでみて下さい!

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