ゴルフクラブ活用の「ミズノケーン ST」やロボット白杖の開発進む

白杖 視覚障害者

この記事は約 6 分で読むことができます。

こんにちは、翼祈(たすき)です。「白杖」とは、視覚に障害を抱える人が周囲の情報を把握するために使用する棒状の器具です。全盲の人が使用しているイメージを持たれがちですが、弱視の人が使っていることも多く、視覚に障害を抱えた人でも、白杖を使わない人もいます。

そんな白杖を取り巻く環境が変わってきています。ミズノゴルフクラブを活用した、「ミズノケーン ST」を2022年3月から販売したり、海外ではロボット白杖の開発が目下加速中という動きがあります。今回はそんな白杖を取り巻く最新情報について、お知らせします。

ミズノ開発の、ゴルフクラブ活用の白杖

画像引用・参考:ドラマ『恋です! ヤンキー君と白杖ガール』などで視覚障害への関心が高まる PLAYERS ・ Mizuno共同企画による新白杖 2022 年3 月29 日(火)より発売開始 PR  TIMES(2022年)

一般社団法人PLAYERSと、総合スポーツメーカーのミズノでは共同開発で、軽量で、かつしっかり振ることが可能な白杖「ミズノケーン ST」を、社会福祉法人日本ライトハウス、社会福祉法人日本点字図書館で2022年3月29日(火)より、ミズノブランドとして販売されています。

Webデザインに強みがあるプロトタイピングチーム・PLAYERSの共創力と、カーボン技術などミズノの技術力が集合された白杖で、共同企画は今回が初となります。

ゴルフクラブの試行開発で身に付けたカーボン繊維の加工技術を活かして、これまでの白杖にはないスポーティーなデザインが完成しました。お出かけの時に白杖が壊れた時には利用者を目的地までタクシーで送り届けるタクシーサービスも付属しています。

目新しい白杖「ミズノケーン ST」は、同ミズノのゴルフクラブのシャフトと同様に、先端にいくと細くなる形状を選びました。重心位置が手に馴染んで移動して振りやすく、地面の凹凸を分かりやすいです。重量は約143グラムでこれまでの白杖よりも約3割軽量です。価格は1万8千円となり、各都道府県の自治体の補助も行われています。

参考:ゴルフクラブ応用、白杖を開発 ミズノ、軽く優れた操作性 共同通信(2022年)

関連記事

ミズノのタクシーサービス付き白杖、「持って出かけたくなる」コンセプトに注目 Forbes JAPAN(2022年)

ロボット白杖の開発、加速

白杖は多くの視覚障害者にとって街中を歩く際に欠かせないツールだが、この100年来、ほとんど改良がなされていない。ところが、ここにきて急速に進化が進みそうだ。米バージニア・コモンウェルス大学のCang Ye氏らは、ロボット技術を利用した「ロボット白杖」の開発が前進したことを「IEEE/CAA Journal of Automatica Sinica」8月号に報告した。同氏らは、ロボット白杖の開発を通じて白杖が近代化されることに期待を示している。

試作されたロボット白杖には、3Dカメラとセンサーのほかに、目的地まで道中の障害物を回避しながら利用者を導くためのコンピューターが搭載されている。もちろん実用化にはまだハードルが残されていて、全体の軽量化もその一つだ。

引用:「ロボット白杖」の開発が前進 日経BP(2021年)

最新型のロボット白杖に関しては、ロボット白杖の幾つか生じていた欠点の克服を目標に掲げました。例を挙げれば、この最新型のロボット白杖においては、出入口や段差、歩くことを防ぐ可能性のある張り出し突起などのカタチだけでなく、障害物までの距離も認識することも可能な高性能で小型の3Dカメラが追加搭載されています。3Dカメラから獲得した情報とセンサーのデータを活かすことで、最新型のロボット白杖に備え付けられたコンピューターシステムが、利用者を明確に目的地まで辿り着かせ、行く途中に障害物が見つかれば注意をお知らせすることも可能です。

第18回高校生技術・アイディアコンテスト全国大会で、センサー付き白杖が優秀賞

視覚に障害を抱える人の鉄道駅での転落事故が無くならない中で、福岡県福岡市早良区にある福岡工業高の生徒たちが作った駅のホームの危険領域をセンサーで発信する装置が、全国工業高等学校長協会主催の第18回高校生技術・アイディアコンテスト全国大会で最優秀賞に続く優秀賞に選ばれました。「視覚に障害を抱える人に向けて役立つシステム開発へ、この学校で学んだ専門的な知識を活かして作ることが出来ました」と生徒たちは自信を高めました。

センサーを発信する装置は、駅のホームにループ電線を設置して、電線から発する磁気に駅の構内案内などのアナウンスを流す音声信号を搭載します。視覚に障害を抱える人は白杖の先端に付属させたセンサーで磁気を探知し、イヤホンを使用することで音声信号を音声アナウンスとして聞くことが可能です。

音声信号はループの内面は大きく、外見は小さいので、白杖の先が駅のホームの内側を飛び出し、外側の線路側に入った瞬間、イヤホンの音声信号が急速にこまくなり、転落を防ぐための注意を呼びかける仕組みとなっています。

参考:白杖にセンサー、駅ホーム転落防止装置 福工高生が優秀賞 西日本新聞(2021年)

福岡工業校の生徒たちは、第18回高校生技術・アイディアコンテスト全国大会の課題研究の授業が行われた日には、放課後まで残ってセンサー付き白杖の製作を継続し、音声信号の強弱が正確に伝わる様に、電流の大きさを微調整し、センサーや音声信号を拡張させる部品の掛け合わせを試行し、完成まで至りました。

TANOSHIKAに入社して以来、

白杖自体は前からありますし、前は白杖を使っている人のことが気付くことはなかったのですが、TANOSHIKAに入社して、ライターとして障害の記事を書く様になってから、白杖を使っている方がよく目にとまる様になり、特に駅で電車を待つ時、駅構内を歩く時、「白杖使っている方、こんなに多かったんだ!知らなかったな」と思いました。

白杖も色んなタイプがありますよね。普通のタイプもあれば、座った時は振れば自然と折りたためるタイプとか。私が通勤で電車に乗っている時間は短いのですが、白杖を使用している方を観る度に、違う、新しい発見があります。

白杖は記事にも書いていますが、白いイメージが強かったのですが、ミズノが開発した白杖は、蛍光ブルーで、スタイリッシュでオシャレだと思いました。この白杖を観て、「白色っていう固定概念がなくても良いな」と思いました。ロボット白杖や、センサー付き白杖はまだ開発中か、開発もされていないものかもしれませんが、この2つもとても便利な機能なので、是非商品化して欲しいですね。

noteでも書いています。よければ読んでください。

→HOME

白杖 視覚障害者

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。