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先日、多頭飼育崩壊の記事を書いているときに、「イエロードッグプロジェクト」という活動を知りました。
リードや、首輪などに黄色のリボンをつけた犬は、「そっとしておいてほしい」という意味だということは知っていましたか?なぜ、そっとしておいてほしいのか…。
その理由は様々です。
イエロードッグプロジェクト
犬の首輪やリードに付けられた黄色のリボンは、「そっとしておいてほしい」という合図だということをしっていますか?
イエロードッグプロジェクトは、オーストラリアのドッグ・クラブで他の人や犬に強い興味を示したり、またはおびえてしまう犬へ目印をつけていたことをヒントに、2016年6月にスウェーデンから発祥した運動です。
スウェーデンの犬の心理学者やトレーナーなどのグループが始めたものですが、すぐに賛同が集まり、アメリカやイギリス、フランスなどの欧米をはじめ日本などのアジア、南米、南アフリカなど世界中に広がりを見せています。
決して攻撃的という意味ではない
黄色のリボンをしているからといって、攻撃的な犬という意味ではありません。
むしろ、人間と犬。お互いにストレスなく過ごせるようにするマークでもあるのです。
様々な理由で、人が怖い、他の犬が怖い、新しい場所が怖いなど、犬によって事情があるのです。
リボンをつけておけば、事前に「そっとしておいてほしい」のだなと周りが気づくことができます。
リボンを付ける理由
健康上の理由
どこか体が不自由だったり、手術後の回復期であったりなど、健康上の理由でそっとしておいてほしいことがあります。
他の犬や人に近づかれることによって、再びケガをしたり、傷などが悪化したりすることを防ぐために「イエローリボン」が役にたちます。
トレーニング中
犬は人間と共に仕事をしたり、人間のために働いたりすることがあります。
そのような訓練中に不用意に近づいてしまうと、気がそれてしまい集中力が保てなくなってしまうため、リボンをすることで、集中力が途切れることなく訓練などができます。
社会復帰の訓練中
社会化が十分でなかったり、虐待を受けた過去があったりなどの理由で、人間社会になじむ訓練中のこともあります。
そのような状態の子は、他の人や犬との接触に慣れていません。
不用意に触ろうとすると、犬は強いストレスを感じて人間をケガをさせてしまう可能性もでてきます。
その犬にとっても他の人(犬)にとってもケガや嫌な思いをしないため、トラブル回避の為にも、そっとしておいてほしいのです。
他の人(犬)が怖い・強く反応してしまう
犬の中には、他の人や犬に強く反応してしまう子がいます。
好奇心旺盛で近づいてきた人に飛びついてしまったり、見知らぬ犬に興奮してしまったりしやすい子には近づきすぎないようにしてあげると相手の、犬や人の不意なケガなどのトラブルを避けられます。
臆病な性格の子や、過去のトラウマで見知らぬ人に対して強い恐怖心を抱いてしまうことがあります。
そうするとパニックになってしまうので、黄色いリボンを見て距離を取ってもらうことはその子と飼い主さんにとっても、為になることなのです。
画像引用:The Yellow Dog Project – Japanese
イエローリボンの犬に遭遇したら?
もし、街中などで黄色のリボンをした犬と遭遇したらどうすればよいでしょうか?プロジェクトではこのように呼びかけています。
どうかあなたのワンちゃんをそのコに近づけないであげてください。
どうか離れていてください。
そのコと飼い主が立ち去れるよう、どうか道を空けて少し待っていてあげてください。
画像引用:The Yellow Dog Project – Japanese
最後に
イエロードッグプロジェクトでは、「イエロードッグ」かどうかの判断は、慎重になるべきだと訴えています。
犬は人間と触れ合うことで、人間社会との関係を築いて生きていきます。
人間社会の中で生きていかなければならないからこそ、環境や社会に慣れること、他の人や犬のとのコミュニケーション能力を養うことは飼い犬としてとても大切なことなのです。
むやみにイエロードッグ扱いをして、その機会を奪うことには注意が必要でしょう。
参考サイト
【犬飼いTIPS】「イエロードッグプロジェクト」を知っていますか?
「知ってください」黄色いリボンをつけるわんちゃんが街中にいる理由。(BuzzFeed Japan) – Yahoo!ニュース
イエロードッグプロジェクトの意味|黄色いリボンをした犬はそっとしておきましょう | ペトコト
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