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改めまして、M.Jです。
前回の記事「冬はこわい➖転倒に気をつけよう!《パート1》」で、転倒することの悪影響について書きました。
特に冬の生活環境は「転倒する危険性が高い環境」ですので、転倒しないように「強く意識していく必要性」があります。
これに加えて「自分は大丈夫」といった「根拠のない過信」をしてしまうと「転倒する危険性」は著しく高くなります。
若いからといって「転倒しない」とは言いきれないのです。転倒しないようにするには、むしろ「若い頃からの意識づけ」が必要です。
転倒予防は「身体の機能を上げておけばよい」という簡単なものではありません。
前回の記事で挙げたように「環境的な要因」と「危機回避能力の低下(過信も含む)」ということが、転倒する大きな要因です。
今回は、前回の記事で挙げた「環境の改善」と「危機回避能力の向上」を中心に、「QOL(=生活の質)」を低下させてしまう「転倒」を避ける方法について、以下の項目に沿って書きます。
⚫︎環境整備の方法
⚫︎考え方と意識改革
⚫︎危機回避能力を向上させる方法
⚫︎ストレッチ
⚫︎転倒を避けて明るい生活をしていこう!
前回の記事:
環境整備の方法
転倒の要因は環境的な要因が多く、特に冬の環境は「転倒を起こしやすい」と言われています。
ですので、転倒を避けるためには「環境整備」をしていくことが必要不可欠になります。
どのような環境設定をすれば「転倒を避ける」ことができるのでしょうか?
①居間・床
◎コードの配線は「歩く動線」を避ける
◎コードの配線は「壁をはわせる」か「部屋の奥にまとめる」
◎カーペットの下に「すべり止め」を置く
◎床に物を置かない
◎1cm~2cmの段差はつまづきやすいことを配慮していく
《色のわかりやすいテープなどの貼り付けなどの工夫をする》
②廊下・階段
◎床に物を置かない
◎滑りやすい靴下や「スリッパ」を使用しない
◎足元が見えるように照明を明るくする
◎階段に「すべり止め」をつける
③浴室
◎椅子に「座って」着替える
◎入り口の段差が高い場合は「スロープ」などで段差を少なくする
◎すべりにくい「床材」を設置する
◎滑らないように「すべり止めマット」を敷く
④履き物➖靴《以下のような靴が適切》
◎足の甲まで覆っている靴
◎足の指が動かせるような靴
◎ヒールが低い靴
◎足の裏が安定している靴
◎かかとを包み込んでいる靴
⑤玄関
◎玄関マットの下には「すべり止め」を敷く
◎靴の脱着のために「椅子」を置く
◎上がりかまちが高い場合は「踏み台」を置く
⑥トイレ
◎寝室をトイレの近くに設置する
◎敷布団からの立ち上がりを避け、積極的にベッドを導入する
◎介護を必要とする場合は「ポータブルトイレ」を設置する
参照:政府広報オンライン:.たった一度の転倒で寝たきりになることも。転倒事故の起こりやすい箇所は?《2024年9月10日》
「転倒なんて高齢者の問題だ!」「転倒?、私には関係ない」というかた・・・、
そんな自信過剰な方こそ「転倒の危険性が高い」と言えます。
「転倒の危険性」から目を背けていると「転倒して骨折」ということになります!
「10年後の身体の機能」が今と同じということは「ほとんどない」と思います。
なので、転倒については『若い頃からの意識づけ』がものすごく大事です!
身体機能(筋力低下、バランス機能の低下など)が低下して「転倒しやすい状態」になるので「転倒を避ける環境づくり」は、10年後では遅いのです!
以前、「いつやるか、今でしょ!」という言葉が流行りましたが「転倒を避けるための環境づくり」は、今からスタートしたほうがいいと思います!
上記の環境設定は、以下のような『若い頃からの意識づけ』が必要不可欠です。
★歩く動線(=通路)に物を置かない
★小さな段差は分かりやすくする(色のわかりやすいテープを貼る、スロープを導入する)
★すべり止めなどの用具を用いる
★安定してかつ動きやすい靴を履く(スニーカー、介護用品の靴)
★スリッパやすべりやすい靴下は履かない
これらのことを徹底して実行していかないと「転倒を避ける」ことはできません。
意外と家の中であっても「転倒の危険性は高い」ので、しっかりとした『転倒を避けるための環境設定』は必要なのです!
若い頃から「転倒を避ける意識づけ」を行なっていきましょう!
そうすれば、年齢を重ねても『明るい人生』を送ることができます!
考え方と意識改革
転倒を避けるためには「考え方の切り替え」がものすごく重要です。
転倒に「向き合うこと」や転倒の問題を「みんなで考える」ということが必要となります。
どのようなことが必要となるのか「転倒災害の視点」から掘り下げていきたいと思います。
転倒にはどのようなパターンと要因があるのでしょうか?
【転倒のパターン】
《1》すべり《2》つまづき《3》踏み外し
【転倒の要因】
①安全管理面の欠陥
- 危険箇所への対応
- 危険行動への対応
- 安全衛生教育
②環境要因
- 床面の段差や凸凹
- 床面の明るさ
- 床面の濡れ(湿気・濡れた地面)
③行動要因
- 急ぎやあせり
④個人的要因
- 視力の低下、視野の狭さく
- 認知機能
- 筋力の低下
- バランスの低下
転倒を少なくしていくにはどのようなことが必要でしょうか?
【転倒を避けるための考え方】
《1》みんなで職場に潜む転倒リスクを除去する
《2》事業所において「転倒防止」に取り組む
《3》地域において「転倒防止」に取り組む
《4》身体機能の維持に努める⇒「向上する意識」を持たないと維持はできない!
《5》精神状態の改善に努める
【転倒を避けるための方法】
①通路や床面の「5S《整理・整頓・清掃・清潔・しつけ》」に取り組む
②転倒しにくい方法で作業すること
③作業に適した靴を選び、定期的に点検する
④職場の危険マップを作成する
⑤職場の危険情報を共有する
⑥転倒の危険性があるところにステッカーを掲示する
⑦転倒の危険性が高い場所については注意喚起をする
⑧転倒しにくい身体づくりをする
参照:厚生労働省:転倒予防について(PDF)《2023年2月15日》
転倒に向き合っていくと、在宅や外出先の転倒であっても「安全管理面の欠陥」「環境要因」での転倒が多く、身体機能が良くても転倒の「危険性」は高くなります。
よって、転倒を避けるには、通路や床面の「5S」に取り組むことが必要となってきます。
特に、通路の整理・整頓は「欠かせないもの」です!
通路がしっかり確保されていないと「脚を上げる」ことが必要となります。「脚が上がらないこと」や「脚を挙げた時のふらつき」で『転倒するケース』が圧倒的に多くなります。
また、足元の安定性を高めるために、「履き物」はすごく重要です。
履いているものが「スリッパ」「ハイヒール」「ブーツや長靴」となると足元が不安定になるので、転倒予防するには「避けるべき履き物」と言えます。
足元の安定性が高い履物は「スニーカー」や「介護用品の靴」です!
転倒を避けるには「身体機能の問題」だけでは不十分なので『環境設定を良くすること』と『履物を工夫すること』を重視していきましょう!
危機回避能力を向上させる方法
転倒する要因として環境と考え方を挙げましたが、もう一つ大事なこととして「危機回避能力」ということが挙げられます。
危機回避能力が高くてかつ「積極的に動く人」は「転倒する危険性が少ない」と言えます。
危機回避能力を高くするためにはどのようなことが必要なのでしょうか?
【危機回避能力を高める方法】
①失敗を前提に行動する
- 自分自身のことを「過信」しない
- 根拠のない「ポジティブ思考」にならない
- 常に最悪の事態を想定する
《最悪の事態を想定することで危険な方法を避ける》
②失敗の原因をシステムに求める
- 仕事でトラブルが起こっても「他人を責める」「自分を責める」ことをしない
- 仕事でのトラブルの時「どのプロセス(=過程)を直せば、今度はうまく回るだろうか?」と考える
- 失敗しない「パターン」を獲得する
《失敗した時の5W1Hをしっかりと記録しておく》
③確認してから動く
- 動く前に「待ってください、確認したいことが・・・」という感じで考える
- 慎重にかつ「動くこと」を重視する
④全体図を理解してから動く
- 全部の工程を描いてから「動く」⇒考えて動く
- 全体の背景(=地図)を把握してから動く《広い視野と動体視力を用いて動く》
転倒を避けるという意味では「転倒をしてしまった人から話を聴く」「転倒した状況(またはパターン)をしっかり把握する」ことがものすごく重要です!
そこに「転倒を避けるためのヒント」がぎっしり詰まっています。
転倒の原因を見ていくと「根拠のないポジティブ思考」「最悪のことを考えない狭い考え方」が多くを占めているようです。
上記の②失敗の原因「どのプロセスを修正するのか」は転倒を避けるためには「最も欠かせない事項」です!
具体的には以下の通りです。
★通路の整理をする
★転倒しないように注意喚起する
★危険なゾーン(=危険区域)を示す
★転倒すると「どうなるか」を説明する
これらのことを認識したうえで「動くこと」が大事なのです。
《動きを控えることが最悪なので、動くことは必要不可欠です》
転倒を避けるために「しっかりとした行動」を行なっていきましょう!
ストレッチ
転倒を予防するストレッチについては、以下の文献に「映像」で分かりやすく記載しています。ご覧になっていただけると有り難いです。
推奨:厚生労働省:転倒・腰痛予防!「いきいき健康体操」(PDF)《2020年4月27日》
前述した「環境整備」「考え方と意識改革」「危機回避能力の向上」に努めて、最低限のストレッチ(特に、脚のストレッチ)を実践していきましょう!
転倒を避けて明るい生活をしていこう!
この記事をご覧の皆さん、いかがでしたか?
一般的に転倒予防といえば「運動」といわれていますが、転倒する「要因」から考えていくと「運動だけでは不十分」と言えます。
ご覧の皆さんには、「運動以外の方法が重要だ!」ということを認識していただいたと思います。
転倒を避けるには、前回の記事に書いた「冬の生活環境に気をつけること」に加えて、「環境整備が必須なこと」「通路付近の整理整頓が大事なこと」「意識改革が大事なこと」が挙げられます。
転倒をすれば『暗い生活』が待っているので、このサイトの『AKARI』のように『明るい生活』を目指していただきたいです!
皆様の『明るい生活』が長く続くことをM.Jは強く願っています!
今後の皆様の生活に幸あれ!
記事をご覧いただき、どうもありがとうございました!
今回の記事は、以下の文献を参考にしました。
参考:足立慶友整形外科:自宅でよく転んでしまう・・・住宅環境で転倒予防《2020年5月2日》
国立病院機構 兵庫中央病院:転倒予防について(PDF)《2019年12月25日》
これまでに私が書いた記事です。ご覧になっていただけると有り難いです。
Noteのほうにも記事を書いています。ご覧になっていただけると有り難いです。
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