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こんにちは、翼祈(たすき)です。
コロナ禍で激変してしまった私たちの生活。それはそうではなかった人でも、障害を抱えている人でも、全ての人のライフスタイルを変えてしまった、大きな出来事です。寝たきりの人などでは、介護者などがコロナに感染したり、濃厚接触者になったりすると、その人を介護出来なかったり、その人が感染してしまう恐れがあるなど、日々大変な生活をなさっているかと思います。
そんな時、コロナ禍だからこそ歌を届けたい、みんなと繋がっていたいと、難病の女性の発案で、『きかせてよきみのことプロジェクト』が始動しました。この音楽グループでは、2曲がYouTubeで聴く事が出来ます。
今回はこの『きかせてよきみのことプロジェクト』について特集致します。
『きかせてよきみのことプロジェクト』が発足した経緯
障害を抱える人の生活が脅かされているコロナ禍だからこそ歌で結ぼうと、不自由さや孤立感を実感した障害を抱えている人達がある楽曲を作りました。楽曲を作ろうと提案した人の女性Aさんは、「人と人が共生して暮らせる世の中になる様に想いを込めました」といいます。
楽曲を作ろうと提案した女性Aさんは、筋肉の難病「ウェルドニッヒ・ホフマン症」を抱えていて、24時間の介助が必要な電動車椅子を使って一人暮らし生活をしています。趣味はバンド活動で、障害があってもなくても繋がっている有志たちと2003年からチャリティーコンサートを開催して来ました。
しかし女性Aさんの生活はコロナ禍で激変しました。介護ヘルパーが新型コロナウイルスの濃厚接触者になり、「誰も私の家に介助に来られなくなるのでは…」と不安に襲われたことが何度もありました。通常介助を担っている10人の中から交代出来る人が見つかるなどで何とか苦難を乗り越えましたが、その不安に襲われた時に、女性Aさんが書いた遺書は今でも捨てずに持っています。これらの実体験から「(障害を抱えている人は)お互いに外出出来ずに支え合えないけれど、せめて孤独を感じる事がない様に」と楽曲制作を思い立ちました。
2021年10月、SNSを介して友達になった障害を抱えた人など7人が参加して『きかせてよきみのことプロジェクト』を設立し、12万円が集まればいいなと、クラウドファンディングで楽曲の制作費用を募集したところ、12万円を大きく上回る約46万円の寄付が集まりました。障害を抱えた人がいる共生社会を願う「きかせてよきみのこと」と、暮らしを支援して下さる介助者の皆さんに向けた「ありがとう」の2曲を作りました。リモートで歌詞をお互いに発表し合い、メロディーを乗せていきました。
『きかせてよきみのことプロジェクト』のMV
◉「きかせてよきみのこと」
動画・引用:きかせてよきみのこと
◉「ありがとう」のMV
動画・引用:きかせてよきみのこと
「ありがとう」の歌詞を提供した女性Bさんは、23歳で全身に激しい痛みが襲う線維筋痛症や慢性疲労症候群(CFS)など複数の疾患を持っていて、入退院を何度も経験してきました。入院中は不安に見舞われ、痛みが起きる検査に涙に暮れた日々を思い起こして歌詞を書きました。コロナ禍では基礎疾患を抱えているのでコロナワクチンが打てず、不安な毎日を送ってきました。女性Bさんは「『きかせてよきみのうたプロジェクト』で信じ合える仲間と出逢って、楽曲のおかげでコロナ化を乗り切ることが可能になってきました」と伝えています。
参考:きかせてよきみのこと
「きかせてよきみのこと」は2022年2月、「ありがとう」は2022年7月から、YouTubeで公開中。『きかせてよきみのことプロジェクト』を提案した女性Aさんは、「いつかコロナが収束した後、ライブを開催して沢山の人に楽曲を届けられたら」と述べました。
優しい歌声。
昨日MVを拝見させて頂いたのですが、曲のテンポとか、歌詞とか歌声とかが耳触りが良く、聴いていてほっこりと温かい気分になれる、そんな曲でした。「きかせてよきみのこと」は曲にマッチしたイラストも良かったですし、「ありがとう」は実際に皆さんが歌っている姿で構成され、障害を抱える人の中でも希望が芽生え、見出せる内容だったのではないかと思います。
障害はあっても音楽活動されている方は突発性難聴や発達障害の人がこれまでは多かったので、難病の方が歌っている姿は、私は初めて観たかもしれません。このMVは多くの人の心に灯りを灯して宿り、支えとなっていくことでしょう。私もこの記事を介して、『きかせてよきみのことプロジェクト』の皆さんを知りましたが、これからの新曲も楽しみに待っています。
noteでも書いています。よければ読んでください。
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