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こんにちは、翼祈(たすき)です。
私は2022年から、ALSの記事を多く書いてきました。最近は、違う病気の治療薬で、ALSの症状を抑制できるといった、2つの新しい治療法の記事を2023年と2024年に書いて、ALSにしろ難病全体が、ただ進行するだけではなく、症状自体を止められる様に、将来的にはなるのではないか?、いやなって欲しいと思っています。
この記事では、ALSの男性をとある大学生が密着し、YouTubeで動画を公開している取り組みとなります。
愛知県名古屋市千種区にある椙山女学園大学で映像ジャーナリズムを勉強している学生たちが、難病のALSの患者さんを24時間体制で介護する施設に密着したドキュメンタリー作品【『ななみの家』の挑戦~満足死のための看護~】(27分)を制作しました。
YouTubeの椙山女学園大学の公式チャンネルでその動画が公開されています。
今回は、【ななみの家】の動画で、施設代表の女性が語った、ALSの患者さんへの想いを特集します。
【ななみの家】の施設代表で、ALSの患者の世話をする看護師の女性が、この動画に投げかけた想いとは?
動画・引用:【ドキュメンタリー】「ななみの家」の挑戦~満足死のための看護~ SugiyamaUniv(2023年)
2014年に愛知県名古屋市北区にある住宅型有料老人ホーム【ななみの家】では、施設代表で看護師の冨士恵美子さんが、難病の患者さんと生活するシェアハウスを開所し、入居者が増えたことを受けて、2019年により【ななみの家】規模を大きくしました。
椙山女学園大学の学生4人が2022年4月~2023年2月に【ななみの家】を取材し、編集作業を経て2023年6月に動画を完成させました。
ALSは全身の筋肉が徐々に動かせなくなる原因不明の難病で、根本的な治療法は確立されておらず、進行すると胃ろうや人工呼吸器が必要です。
映像では身体を自力で動かせない患者さんが、文字盤を使用して意思を伝える様子などを紹介しました。2014年にALSと診断された男性Aさんは、【ななみの家】に関して「生きていくための場所。心強いです」と目の動きで伝えました。
その反面、「ALSのケアは専門性が求められており、対応できる施設が少ないことが現実です」とナレーションで説明しました。冨士さんは「一人でも多くのALSの患者さんを助けたいと思っています。良かったと思われる様な看護をしていきたいです」と語っています。
ALSを巡っては、冨士さんは「安楽死をしたいという人もいます」と話しながら、「私たちがどう患者さんに寄り添うかにより、安楽死ではなく自然に楽しく最期を迎えて頂きたいです」と願い、看護をしています。
参考:メディア情報学科: 看護学部と共同で難病ALS患者介護のドキュメンタリーを制作・公開 椙山女学園大学(2023年)
椙山女学園大学4年生の女性がナレーターとディレクターを担当しました。
「少しでもALSの患者さんやそのご家族のサポートになって、ALSへの理解を深める機会になればう嬉しく思います」と語りました。
動画制作の指導をした、映像ジャーナリズム論が専門の教授の男性Bさんは、「学生にはALSの患者さんや冨士さんなどの想いをきちんと受け止め、映像にしています」と、動画をこう評価しました。
ALSの患者さんの可能性
2024年4月中旬、東京都内で、脳波でロボットアームを動かす実験が実施されました。実験を受けた人は、ALS患者の武藤将胤さんで、音声で握手を予告し、目を閉じました。
およそ30秒、意識を集中させると、耳や頭に装着した10個の機器が脳波の動きをキャッチします。腕の位置に装着したロボットアームがおもむろに動き出し、「OriHime」を開発したロボット研究者、吉藤オリィさんと握手しました。
「ばっちり!」「OK」。仲間たちの歓声に、武藤さんは、「僕の指令で動いた、僕の行動的な腕」と、笑顔で応えました。
2023年秋、武藤さんは体外受精によって娘さんが誕生し、今回の実験成功を受けて、「病気が進行しても妻や娘と触れ合えます。未来に対する希望を強く抱くようになりました」。
吉藤さんは「いずれは脳波で電動車椅子を操作し、外出もできる様になるはずです」と述べました。
ICT(情報通信技術)やロボットなどを活用して、知覚能力や身体能力を広げる「人間拡張」は、みんなが理想の暮らしを送るための手段の1つとして、期待が高まっています。
本題の動画に登場した男性Aさんや、武藤さんも今できることは精一杯やっているー。私も病気や障害に、屈してなるもんか、と心を震わせられました。
noteでも書いています。よければ読んでください。
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