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こんにちは、翼祈(たすき)です。
後2週間余りで、能登半島地震の発生から、7ヵ月が過ぎようとしています。
2024年7月9日、能登半島地震が発生した後、生徒の一部が避難を続けている石川県輪島市にある石川県立輪島高校は、全校生徒が集合した初となる行事として球技大会を開催し、内灘町の隣に位置する、かほく市にある総合体育館に約250人の生徒たちが久しぶりに顔を合わせました。
石川県立輪島高校は体育館が避難所となるといった今も地震の影響が続いていて、生徒の中で16人が石川県内の内灘町の高校に通学しながら、オンラインで輪島高校の授業を受けています。
開会式では生徒会長の男子生徒が、「球技大会を開催するために準備してくれた先生方に感謝をしながら、今日は思いっきり弾けましょう」と選手宣誓をしました。
そして男女に分かれてバレーボールのクラス対抗戦を行いました。久しぶりに顔を合わせた生徒たちは声がけながら、プレーし得点を決めると手を叩いて喜びを分かち合いました。
被害の大きかった輪島市にある、石川県立輪島高校では、度々ニュースで現地の紹介として取り上げられてきました。生徒が集まる、球技大会を開催できるまでになったことに、嬉しく感じます。
この記事の本題は、能登半島地震の被災地でも使われた、『モバイルトイレ』という移動式でバリアフリー型のトイレについてです。
2024年5月11日、屋外でトイレに困る車椅子利用者などのため、愛知県豊田市にあるトヨタ自動車が開発した移動式バリアフリー型の『モバイルトイレ』の市販モデルが、東京都西東京市東町1の文理台公園でお披露式が行われました。
災害発生時の避難所や観光地などでの利用されることが想定されています。
現地で多機能トイレがなく外出を諦めていた障害者などの背中を押してくれます。
今回は、『モバイルトイレ』にどんな機能が付いているか、紹介したいと思います。
『モバイルトイレ』には、便利な機能が沢山付いている!
トヨタ自動車によりますと、トラック荷台部分にトイレを搭載した「トイレカー」など移動式トイレは既にありますが、バリアフリーに主眼を置いているのが大きな特徴だといえます。
全長3m、高さ2.3m、幅1.9mで車輪が付いていて、公道を車でけん引できます。中に洗面台や水洗式の多機能トイレがあります。容量90リットルのタンクを備え、新幹線などで使用される節水型トイレのため、連続およそ100回の利用が可能です。
バリアフリーの観点から低床で、緩やかな傾斜5度の折り畳み式スロープが取り付けられます。温水洗浄便座や空調も完備しています。電源が必要で、電気自動車(EV)や発電機、家庭用コンセントに接続して使用します。
参考・画像引用:【公式】MOBILE TOILET トヨタ自動車株式会社
トヨタ自動車は車椅子利用者など向けの事業を計画中、車椅子を使用する西東京市に住む男子高校生が「キャンプに行ってみたい」と声を上げたことがきっかけで、2019年秋から開発をスタートしました。
パラアスリートを含む障害者などの意見を反映しつつ、2020年11月に試作品の完成を発表しました。その後は能登半島地震やイベントなどで使用して頂き、軽量化などの改良を重ねました。
既に10ヵ所程度の福祉施設や自治体が導入の意向を示しているといいます。
利用したい人の気持ちに寄り添った
トイレだと思いました。始めは車椅子の利用者全体の事業を考えていましたが、1人の男子高校生の「キャンプに行きたい」という夢を、時間がかかっても実現に漕ぎ着けた、成功例だと思います。
その後、色んな障害者に話を聞きながら、試作品に改良を重ねて、最適になった。
私は今はほとんど外出しませんが、初めて行く場所で、トイレの場所が分からないと不安になって、まずはトイレを探すところから始めます。
トイレは「これから結構移動するから、先に行っておこう」というパターンと、急に行きたくなったパターンがあると思います。
この『モバイルトイレ』は、ただの移動式バリアフリー型のトイレではなく、普通のトイレで、「こんなに揃っていたら、かなり使いやすいトイレ」の、全部を敷き詰めた、凄いトイレだと思います。
普通なら、「こっちはあるけど、あれはない」とか、まず自分が希望したいもの全て、完備されているトイレは、そうそうありません。
元々障害者向けだからといってしまえばそうなりますが、このトイレは高齢者や妊婦、子ども、オストメイト(人工肛門)など見た目では分からない内部障害の人も、全員が気持ち良く使えるトイレです。
今設置を希望する自治体などが増えているとのことですが、もっと設置するところが増えてくれるといいなと思いました。
2024年5月中旬までの能登半島のニュース
2024年5月14日、能登半島地震で被災した石川県輪島市の南志見(なじみ)地区で、木造長屋型の仮設住宅への入居が石川県内で初めてスタートしました。プレハブ型とは異なり、仮設住宅として原則2年利用した後は恒久的に住み続けることもできます。
参考:輪島で木造長屋型の仮設住宅入居始まる 石川県内で初 毎日新聞(2024年)
能登半島地震で被災した人たちのために手作りの布団を贈ろうという活動が、愛知県名古屋市に本部を置く布団職人の団体、「全国寝具技能士会連合会」が各地で行っています。
能登半島地震の被災地で布団が足りていないという声が届いて企画され、2024年5月19日、名古屋市にある愛知県製綿センターには、愛知、三重、岐阜、滋賀の4県から「寝具製作技能士」の資格の保有者の20人の職人が集合しました。
この度製作したのは、手入れをすれば数十年使えるという木綿の手作りの布団です。職人たちは、布に綿を詰め込み1枚1枚丁寧に手縫いして製作していきました。
この「全国寝具技能士会連合会」は、掛け布団と敷布団のセット75組を作り、2024年5月28日に石川県穴水町の役場に直接届けて仮設住宅などで活用して頂きます。
参考:能登半島地震 被災した人へ手作り布団贈る取り組み 名古屋など NHK NEWS WEB(2024年)
noteでも書いています。よければ読んでください。
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