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こんにちは、どうも、ゆたです。
最近、暖かくなった影響もあってか、近所の公園では子どもたちが元気よく遊んでいます。
昔に比べて、外で遊ぶ子どもの姿は少なくなったと聞きますが、田舎では今も明るく楽しい声が至る所から聞こえます。
時代が変わっても子どもたちのそういった声は元気を貰えるし、心が優しくなれるので個人的には好きですね。
しかし、公園は地域の子どもたちが集まり共同で使用するため、時と場合によってはトラブルの原因になりかね無い、という側面があります。
その中でも障がいを抱えた子どもは空気を読めなかったり、健常者より動きがぎこちないこともあるので、子どもが迷惑に思ってしまうこともあります。
それを感じ取ってしまう母親は気を遣ってしまい、公園に行きにくくなってしまいます。
そんな現状を知ったとある方が「障がい児専用の公園」を作ったというので、その背景と実際の声を交えながら、紹介したいと思います。
公園を作った人はどんな人?
公園を作ったのは、放課後デイサービスを経営している新田昌広さんです。
この公園は事業ではなく、新田さんが個人で所有しているものだと言います。
公園は徳島市内の住宅街にあり、子どもが十分に走り回れる広さがあります。
公園の周りには柵が立っており、簡単に乗り越えることはできないようになっています。
なので、外に飛び出す心配はありません。
利用は完全予約制になっているため、予約さえすれば、貸切で遊ぶことができます。
このような作りにしたことについて、新田さんはこう話しています。
「子どもを追いかける必要がなく、ほかのお子さんを気にしなくていい。一人組の家族だけで公園を好きに使えます。『はじめて怒らず公園で遊べた』といってもらえることもあります」
「オープンマインドで交流をするのは素敵なことです。ですが、それを求めていない人もいます。家族だけで自由に遊べる場所は、障がいのあるお子さんもご家族も楽に過ごせる。それを優先したいんです」
新田さんの言葉は暖かく、障がい児を育てる親御さん、そして子どものためになる行動を起こしていて、とてもかっこいいですね!
障がい児を育てている親御さんは、遠慮したり、謝ったり、ほかの子を怪我させないか、常に周りに気を張っているようです。
こうやって、我が子のことだけに集中して遊べる公園はそういった親御さんにとって、ありがたいのではないでしょうか。
新田さんが障がい児専用の公園を作ったきっかけ。
引用:母親の「ごめんなさい」を減らしたい 「こんな子を公園に連れて来ないで」の声をきっかけに障がい児専用の公園を作った経営者に迫る
新田さんが障がい児専用の公園を作ったのは、あるお母さんから聞いた一言がきっかけだったようです。
コロナ禍で世の中が混乱していた頃、よだれがあるお子さんを公園につれていったときに「このご時世、こんな子を公園に連れてこないで」と言われたそうなのです。
個人的にはふざけんな、と思ってしまいましたが、このお母さんはそういった感情ではないようなのです。
「腹が立って仕方ありませんでした。その言葉を言った人にではなく、そうさせた環境に怒りがこみ上げてきたんです。当時はコロナ禍真っ最中で不安なことも多く、障がいのあるお子さんが身近にいなければ、想像するのは難しいでしょう。自分の子どもを感染症から守りたい思いがあってのこと。その気持ちも、少しはわかります。ですが『障がいのある子のほうが我慢しなさい』という現実があることに腹が立ったんです」
心無いことを言われたのにも関わらず、自分の子どもを感染症から守りたい思いはわかる、と相手の気持ちに立って物事を多面的に見ています。
私はとても強くてかっこいいお母さんだなと思いました。
私はイラっとしてしまったので、自分のちっぽけさを実感します。やはり、母親は偉大ですね。
それはさておき、そんなお母さんの声を聞いた新田さんは、こう思ったそうです。
「場所がないなら、作ればいいと思ったんです。誰でも遊べるインクルーシブ公園だけでなく、家族だけで気兼ねなく利用できる公園。どちらが正しいわけではなく、好きなほうを選べる。選択肢があることに意味があると思います」
確かにそれはその通りですが、実際、公園を作ってしまうなんて。
私事ですが、この記事を書くにあたり、この公園について知ってもらいたい気持ちもありましたが、新田さんの行動力やかっこいい姿に憧れを抱いた点もあります。
公園のあり方にどちらが正しいということない、選択肢があることが重要、そういった言葉に私はすごく共感しました。
そして、この公園は特別、障がい児のみの利用ということではないようです。
「わかりやすいように『障がい児専用公園』といっていますが、ご相談があれば子育てでお困りのかた全般のお話はお受けしようと思っています。障がいのあるお子さんが優先で、境目をどうするかの判断は難しいところ。その都度、対応を考えていきたいですね」
是非、一人でも多く困っているお母さんや子どもたちの手助けができるよう、障がい児専用、ということに縛られることなく、運営していってほしいです!
陰ながら応援しています!
新田さんの夢は「廃業」?
新田さんは現在、放課後デイサービスを5店舗経営すると同時に、町立の学童を経営しています。
環境が整え、障がいのある子どもたちをどんどん受け入れているそうです。
小学校から学童までの距離があるので、スクールバスを導入したり、トラブルが少なくなるように入館システムを取り入れたり、様々な視点でサービスを充実させています。
しかし、新田さんはそのような活動について、当たり前にやってほしいと思うことをやっているだけだ、といっています。
「いかにお父さんやお母さんが楽になるか、便利になるか。そういう考えの人が増えればいいですね。本来、放課後等デイサービスのような民間業者が儲かるのはおかしいこと。学童や地域で障がいのあるお子さんを支えられたら、必要ないんです。そういった意味で廃業になるのが理想形ですね」
多くの人が、たくさんの選択肢から自由に選べるように。見栄を張るよりも生きたお金の使い方をしたい、お父さん、お母さんの味方でありたいと力強く語っています。
これからも新田さんの働きに救われる人はきっと、たくさんいると思います。
参考:母親の「ごめんなさい」を減らしたい 「こんな子を公園に連れて来ないで」の声をきっかけに障がい児専用の公園を作った経営者に迫る
終わりに。
このような信念を持って、活動している新田さんに感銘を受けました。
もちろん、誰もが新田さんのようになれるわけではありませんが、心の持ちようは学べるのではないかと私は思います。
今回はある種、家族だけの閉鎖的な空間でのお話でしたが、上記で少し触れています、障がいの有無に関わらず、自由に遊べるインクルーシブ遊具というものがあり、それが置いてある公園では、様々な人たちがお互いの尊重し合って遊んでいます。
かなりオープンな場所で、もしかしたらこちらの方がいいかもと思われる方がいるかも知れません。
インクルーシブ遊具。〜障害のある子も、ない子もみんなで一緒に遊ぼう‼︎〜
詳しくは上記の記事を読んでみてください。私の先輩である翼祈(たすき)さんがわかりやすく記事にしています。
是非、一読のほどよろしくお願いいたします‼︎
障がい児だけではなく、多くの子どもが明るく元気にすくすくと育つ世界になってほしいなと願いつつ、今回の記事はここまでとさせていただきます。
以上、お相手はゆたでした。
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