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はじめに
私の母はレビー小体型認知症の疑いがあると言われていた。しかし、今の主治医の話を聴くとほぼ確実にレビー小体型認知症だと言われてしまった。
レビー小体型認知症とは
レビー小体型認知症とは、アルツハイマー型認知症に次いで2番目に多い認知症の一つである。血管性認知症とあわせて「三大認知症」といわれている。
一般的な認知症は記憶力、理解力などの認知機能が徐々に低下していくが、レビー小体型認知症は認知機能が良い時と悪い時の波のように変化する。
しっかりしているときもあるため、「病気」と思われないことがある。
また、初期では、認知機能の低下が目立たない場合もある。
私の母の場合、しっかりと受け答えしているときと、おかしな言動をしているときの差があった。以前の記事にも書いたようにまるで脳の中がマーブル模様になっていて、正常なところとおかしくなっているところが混ざりあっているように私には思えた。
そうではなく、一日の時間帯によって波があったということだった。それを日内変動があったというと説明がつく。
認知機能が低下し、記憶力、理解力、判断力などが低下していく。
<幻視>人や小動物など、実際にはいないものが本人にはありありと見える。
<認知の変動>日や時間帯によって頭がはっきりしているときとボーっとしているときが入れ替わる。
<睡眠時の異常行動>睡眠中に大声で叫んだり暴れたりする。
<パーキンソン症状>手足がふるえたり、筋肉がこわばり、動作が緩慢になったりする。
<自律神経症状>立ちくらみ、便秘など、身体に不調をきたす。
<抑うつ症状>気分が落ち込み、悲観的になり、意欲が低下する。
私の母の場合、<幻視>は起きているらしく、物の形がおかしく見えているようだった。しかし、実際にないものが見えているような感じではなかった。<認知の変動>は起きていて、時間帯によって物盗られ妄想がひどい時があった。<睡眠時の異常行動>はなく、<パーキンソン症状>手足がふるえたり、筋肉がこわばり、動作がゆっくりになっていったところがある。<自律神経症状>立ちくらみや便秘などの症状は私が見る限りは見られなかった。<抑うつ症状>はお昼になると息が吸えないなど、「苦しか―苦しか―」と言ったり、ご飯が食べられないほどの気持ちの落ち込みがあった。
<参考サイト>レビー小体型認知症はどんな病気? | 日本メジフィジックス株式会社
レビー小体型認知症の予後
レビー小体型認知症は予後がよくない。発病してから平均3~7年の寿命と言われている。
母は74歳で発病し、今年で79歳である。もう、5年の月日が経ってしまった。
いつ、何が起きてもおかしくない状況である。
レビー小体型認知症で気を付けなければならないのは転倒と誤嚥である。
筋肉がこわばり、歩けなくなってしまった母は現在、車椅子で生活している。転倒する可能性は低いが、車椅子で生活しているとエコノミー症候群になりやすく、血栓が血管の中でとんで心臓につまったりしたら大変なことになる。なので血栓ができにくいように医療用ストッキングを穿いている。
また、誤嚥性肺炎にならないように食事は刻み食で食べている。これはあんまりおいしくないらしい。
最後に
母の命のともしびがだんだんと消えかかっている状況である。娘の私としては悲しい気持ちである。どうか、母が穏やかに苦しまないように寿命を全うしてほしいと願うばかりである。
親離れ、子離れできなかった私たち母娘に神様は無情にも別れの準備をさせているのだろう。
コロナ禍で面会があまりできないが、母を最後まで看取ることが私ができる親孝行なのだろうと思う。
noteでも書いています。よかったら、読んでみてください。
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